
盟友ザック・ワイルドを呼び戻し、50年に渡るキャリアに区切りを付ける“FAREWELL TOUR”を発表したオジー・オズボーン。ラストツアーが始まるのは2018年5月からですが、そんな彼の最新にして“2017年最後のショウ”がリリース決定です。今年2月にサバスのラストツアー“THE END”を終えたばかりですが、今度の“FAREWELL TOUR”はソロ。この数年サバス/OZZY & FRIENDS/ソロと名義を細かく使い分けていて、今ひとつ把握が難しい。良い機会ですので(少し長くなりますが)サバス再編の2012年以降をここで整理してみましょう。
【2012年】・5月19日:サバス(1公演)・5月23日-6月6日:OZZY & FRIENDS(8公演)・6月10日:サバス(1公演)・6月13日-7月1日:OZZY & FRIENDS(9公演)・8月3日:サバス(1公演) 【2013年】・4月20日-12月22日:サバス(13 TOUR 54公演)
【2014年】・3月31日-7月4日:サバス(13 TOUR 27公演)・8月9日:ソロ#1(1公演) 【2015年】・4月25日-10月31日:ソロ#2(5公演)・11月22日:OZZY & FRIENDS(1公演) 【2016年】・1月20日-12月4日:サバス(THE END 72公演)
【2017年】・1月17日-2月4日:サバス(THE END 9公演) 《5月1日:ザック・ワイルド復帰》・7月14日-11月4日:ソロ#3(8公演)←★ココ★ ※注:数曲だけのイベント出演等は省略しています。
これがここ6年間の全容。特に2013年以降は、メインにBLACK SABBATHを置きつつ、その合間にOZZY & FRIENDSやソロを数公演ずつ挟み込むスタイルでした。OZZY & FRIENDSはガスG&ザックにゲストを迎えた形式、ソロはガスG(ソロ#1-2)だったわけですが、今年5月にザックが正式復帰。“OZZY AND ZAKK REUNITE FOR 2017 TOUR”と題したミニツアー「ソロ#3」を行いました。本作は、その最終公演「2017年11月4日サンバーナーディーノ公演」のオーディエンス・ショットです。そんな本作は、開けた視界でステージを直視できる景色が素晴らしい。開演時のシーンから察するにステージ左寄り(ザック寄り)からのやや遠景ショットなのですが、ポイントなのは高さ。現場は野外フェスであり、スタンド席などはない。にも関わらず、前方客よりも頭3つほど高い視点でステージを真っ直ぐに見つめられるのです。流石に撮影者の足下がどうなっているのか分かりませんが、撮影のためにあつらえたような見事な視界なのです。そして、距離のハンデを相殺するのが最新デジタル機材の猛烈なズーム機能と、真っ直ぐに飛び込んでくるサウンド。引きになると数センチしかないオジーやザックが画面いっぱいに広がっても、デジタル・ビビッドな画面がめちゃくちゃ美しい。さらに進化したPAにより、骨太・肉厚なサウンドが轟き、野外だからこそ反響ゼロの詳細さが輝くようなサウンドなのです(撮影漏れだった「Shot In The Dark」「No More Tears」のみ別アングルですが、こちらも絶品です)。そのクオリティで描かれるのは、長年の相棒ザックを取り戻したソロシンガー:オジーのショウ。セットは『LIVE & LOUD』が甦るような黄金のグレイテストヒッツで、すべて『NO MORE TEARS』以前のレパートリー。かつては封印したこともある「Shot In The Dark」も演奏しています。そして、そこにBLACK SABBATHの「Fairies Wear Boots」「War Pigs」「Iron Man」「Paranoid」がまぶされる。正直なところ、珍しい曲はないものの、「Fairies Wear Boots」は嬉しい。実は歴代サバスシンガーでも、この曲をステージで歌ったのはオジーだけ。今後のアイオミがどんな動きをするにせよ、オジー以外のシンガーと組んだら多分やらないであろう名曲。恐らくは数少ない「オジー作詞の曲」だからでしょうが、サバス亡き今も歌い継いでくれるのです。そして何より、相棒ザックの存在感が絶大。ソロ曲は黄金時代を彷彿とさせますし、サバス曲は誰よりも深い敬意を滲ませつつ、決してコピーに堕さない弾きっぷり。ガスGも見事な仕事をしていましたが、やはりザックの本物感は違う。激しくて、ヘヴィで、滑らかで、メロディアス。自分勝手・自由奔放に弾き倒しながら、なぜか先人達への想いが透けるド派手なギター。この自然な呼吸感はザックでしかあり得ない。そして、その鋭いリフにもハーモニクスにも衰えは微塵もない。見事なほどに全盛期そのままの暴れっぷりなのです。やはり、ザックは特別。原点のアイオミ、救い主だったランディと並ぶ、“生涯の相棒”と言ってもいいでしょう。幾多の名ギタリスト達がオジーの脇に立ちましたが、“FAREWELL TOUR”を供にするなら彼しかいない。それを確信させてくれる極上の映像。いずれ実現するであろう、日本公演も待ち遠しくなる1枚です。
Live at Glen Helen Amphitheater, San Bernardino, CA. USA 4th November 2017 (87:41)
1. Carmina Burana 2. Bark at the Moon 3. Mr. Crowley 4. I Don't Know 5. Fairies Wear Boots 6. Suicide Solution 7. War Pigs / Guitar Solo 8. Drum Solo 9. Iron Man 10. Shot In The Dark 11. No More Tears 12. I Don't Want to Change the World 13. Crazy Train 14. Mama, I'm Coming Home 15. Paranoid
COLOUR NTSC Approx.88min.