
アメリカンHRの粋を体現したスーパーバンド、DAMN YANKEES。その貴重映像がリリース決定です。本作に収められているのは「1990年7月5日:大阪フェスティバルホール」公演。そう、“動くDAMN YANKEES”というだけでも貴重なのに、なんと日本公演の証拠映像なのです。彼らは1990年と1993年に来日を果たしましたが、本作は初来日。まずは、そのスケジュールの中でショウのポジションをイメージしてみましょう。
・7月3日:川崎クラブチッタ ・7月5日:大阪フェスティバルホール【本作】・7月6日:NHKホール
そんな本作は、アクロバティックなカメラワークが凄まじいオーディエンス・ショット。最近になって発掘されたマスターで、ステージ真正面のスタンド席から見下ろし気味に捉えているのですが、そのポジションが分からなくなるほどに果敢なズームが凄い。「1990年・大阪・アクロバティック」と来れば、もうピンと来られる方もいらっしゃると思います。撮影したのは(恐らく)MOTLEY CRUEの大傑作プレスDVD『OSAKA 1990』をはじめ、AEROSMITH、BON JOVI、GREAT WHITE、JUDAS PRIEST、MEGADETH等々を撮影した人物。これらはすべて90年代初頭の大阪で撮影されており、「2階からの見下ろし」「最前席で遮蔽物ゼロ」「曲を熟知した超速ズーム」が特徴。最近ではDON DOKKENの『JAPAN TOUR 1991(Shades 845)』が大好評を賜りましたが、そのDAMN YANKEES編とも言うべき映像なのです。しかも、一連の作品群の中でも本作は苛烈。実のところ、音声の安定度やジェネはベストとは言い難いのですが、それを払拭してあまりあるほどカメラワークが凄い。寄ればトミー・ショウの上半身が画面を占領し、引けばステージ全景という遠近を1秒以下の猛速で繰り返す。さらにステージ狭しと大暴れするテッド・ニュージェントを中心に追いかけまくるものですから、撮影ポジションを忘れるほどにバラエティ豊かな光景が次々と現れるのです。しかし、これが不思議と見やすい。ズームのまま左右に振ると見づらくなってしまうのですが、メンバーの切り替えもテッドの追跡も一度全景に戻してからの再ズームなので「カメラが暴れてどこ見てるか分からない」ということがない。しかも、それだけ細かく入る全景のおかげで、ステージ全体の雰囲気も自然と把握できる。ワンカメ・オーディエンスでありながら、まるで独りマルチカメラのような特上の見応えなのです。そんなジェットコースター・ショットで描かれるのは、貴重にして豪華な“動くDAMN YANKEES”。衝撃のデビュー作から「Runaway」以外の全曲が演奏され、そこにテッドのソロ曲「Free-For-All」「Cat Scratch Fever」、NIGHT RANGERの「Don't Tell Me You Love Me」「(You Can Still) Rock in America」、STYXの「Blue Collar Man (Long Nights)」「Renegade」がまぶされる。そうしたナンバーではまるでバンドが替わったかのように一気にムードが変わるのですが、オリジナル曲も各人のキャリアを滲ませるために不思議なほど違和感がない。このバラエティが何とも楽しい。同じ時期のDON DOKKENはEUROPEやACCEPTの曲はほとんど演奏しませんでしたが、この振幅の激しい躁状態こそスーパーバンドの醍醐味。「おぉ、この曲も!」の興奮が会場を加熱させ、アクロバティックなカメラワークを一層引き立てるのです。オリジナルで一本筋を通しながら、美味しいレパートリーを惜しげもなくぶちまけてくれたDAMN YANKEES。超豪華なメンツに相応しい、ゴージャスなロック・ショウをアクロバティックに目撃できるスペクタクル映像です。底抜けに明るく、底抜けに楽しく、目移りするような豪華さ。まさにアメリカンHRの粋を体現した84分、ぜひ本作でご体験ください。
Live at Festival Hall, Osaka, Japan 5th July 1990
01. Damn Yankees 02. Rock City 03. Bad Reputation 04. Free-For-All 05. Don't Tell Me You Love Me 06. Come Again 07. Mystified 08. Nugent Jam 09. Tell Me How You Want It 10. Blue Collar Man (Long Nights) 11. High Enough 12. Renegade 13. Coming of Age 14. Piledriver 15. Cat Scratch Fever
16. (You Can Still) Rock in America
Tommy Shaw - Vocals, Guitars Ted Nugent - Guitars, Vocals Jack Blades - Vocals, Bass Michael Cartellone - Drums, Percussion
COLOUR NTSC Approx.84min.