
TOTOの歴史でも異彩を放った“PLANET EARTH TOUR 1990”。唯一のアフカン・メンバー:ジャン=ミシェル・バイロンがフロントに立つ極上映像セットが登場です。本作に収められているのは「1990年12月7日+8日オルデンブルク公演」。東西統一間もないドイツでの2公演をディスク1枚ずつに配した2枚組です。このツアーは公式映像『GREATEST HITS LIVE... AND MORE』でも残されています。まずは、それも含めてツアー全体像でショウのポジションを確認してみましょう。
《5月6日『PAST TO PRESENT』発売》・9月18日-10月9日:欧州#1(16公演)←※公式・10月23日-11月1日:日本(6公演)・11月3日-16日:北米(3公演)・11月30日-12月18日:欧州#2(15公演)←★ココ★
これが“PLANET EARTH TOUR”の概要。オフィシャル映像はツアー冒頭の「欧州#1」のパリ公演でしたが、それに対して本作のオルデンブルク公演はツアー最終盤。「欧州#2」7-8公演目にあたるコンサートです。そんなショウを記録した本作は、2公演とも極めて素晴らしいオーディエンス・ショット。それぞれ詳しくご紹介していきましょう。
【ディスク1:オルデンブルク初日(12月7日)】
まず登場するのは同会場2連続公演の初日。ドイツツアーは6公演あり、その2公演目にあたります。この映像最大のポイントは極上を究める映像美。どうやら1階アリーナ後方席からの撮影されたオーディエンス・ショットのようですが、それが信じられないほどに素晴らしい。アリーナ撮影というと前列の腕や頭のスキマを縫うようなショットが普通ですが、本作は違う。恐らくは足下が1弾高くなっているのか、アリーナ客の頭上越しにステージを直視。視界には遮蔽物がほとんど入らず、画面いっぱいにステージだけが飛び込んでくる特等席視点なのです。さらにカメラワークも素晴らしい。手ブレもゼロではないので三脚は使っていないのは分かりますが、それでも見どころをズームしながら画面中央に捉え、落ち着いた安定感。それでいて直写だけにこだわらず、自在にスクリーンショットも交えて見応えたっぷり。恐ろしくコンサート慣れした撮影者なのがハッキリと分かる。更に音声もクリアでスッキリとした画面にピッタリ。逞しくもディテールまで鮮やかなサウンドで、ほんのりとまとった会場音響が鳴りをさらに美しく彩ってくれるのです。そのクオリティで描かれるショウがまた貴重。先述した通り、このツアーには『GREATEST HITS LIVE... AND MORE』がありますが、場数を重ねたことでセットも変更。公式映像では観られなかった「Girl Goodbye」「Stop Loving You」「Out Of Love」「Red House」がたっぷり味わえる。特に「Red House」以外の3曲はバイロンが歌う貴重バージョンです。
【ディスク2:オルデンブルク2日目(12月8日)】
代わってのディスク2は同会場の2日目。恐らく同一撮影者と思われる映像クオリティはディスク1に酷似していますが、違うのはサウンド。実は、こちらの音声はFM放送のサウンドボードをシンクロさせているのです(アンコールの「Hold The Line」のみオーディエンス録音ですが、これも極上です)。しかも、そのクオリティが圧倒的! ただのサウンドボード音声ではなく、ミックスも精緻なら鳴りも美しく、エコーなどの音処理も完璧。それこそ、公式ライヴアルバムのような超美麗サウンドなのです。実のところ、観客の息吹がかき消された音声には臨場感が皆無ためにやや不自然にも感じるのですが、超ド級サウンドボードはやはり旨い。ディスク1でも触れましたが、この撮影者は恐ろしく慣れた手練れであり、ズームも凄まじく美しい。そこにサウンドボードのゼロ距離音声が被ることで、まるで1カメ・プロショットのような見応えになっているのです。そのクオリティで描かれると、バイロンの歌の巧さが際立つ。下手では務まらないTOTOのフロントですが、それにしても巧い。黒っぽくソウルフルなヴォーカリゼーションは深みもあれば、艶もたっぷり。そして、映像だからこそ彼の存在感も輝く。まるで“振り付けダンスをしないマイケル・ジャクソン”のようなたたずまいはTOTOらしいとは言えないものの、実に華やかで躍動的。長く続かなかったのも道理ではありますが、確かな才能は間違いなく輝いており、TOTOの美しいメロディに新たな魅力を注ぎ込んでいるのです。臨場感・体験感たっぷりのナチュラルさが素晴らしいディスク1、FM音声を被せた超ハイクオリティ・サウンドのディスク2。いずれもそんじょそこらのオーディエンス・ショットとは次元の違う傑作映像です。二度と見られない異彩のTOTO。公式映像とは趣が変わった最終盤のショウを極上クオリティで描ききった2枚組。
Weser Ems Halle, Oldenburg, Germany 7th & 8th December 1990 AMAZING SHOT
Disc 1(65:21)
Live at Weser Ems Halle, Oldenburg, Germany 7th December 1990
1. Girl Goodbye 2. Child's Anthem 3. Stop Loving You 4. I'll Be Over You 5. Africa 6. Band Introduction 7. Out Of Love 8. Red House 9. Afraid Of Love 10. Rosanna 11. Hold The Line
Disc 2(65:59)
Live at Weser Ems Halle, Oldenburg, Germany 8th December 1990
1. Girl Goodbye 2. Child's Anthem 3. Stop Loving You 4. I'll Be Over You 5. Africa 6. Band Introduction 7. Out Of Love 8. Red House 9. Afraid Of Love 10. Rosanna 11. Hold The Line
Jean Michael Byron - Vocals Steve Lukather - Guitar & Vocals David Paich - Keyboards & Vocals Mike Porcaro - Bass Jeff Porcaro – Drums Jackie MacGhee - Vocals Jenie Dougla MacRae - Vocals John Jessell - Keyboards & Vocals Chris Trujillo - Percussion
COLOUR NTSC Approx.131min.(Total)