
あまりにも素晴らしかった“PUMPKINS UNITED”から1ヶ月あまり。そんなカボチャ・ロスを癒してくれる傑作映像がリリース決定です。そんな本作に収められているのは、2018年……ではなく、正真正銘の守護神伝時代。「1987年3月25日デュッセルドルフ公演」のオーディエンス・ショットです。1987年と言えば、伝説的な初来日も実現しましたが、それも含めてまずは当時のツアースケジュールからショウのポジションを確認してみましょう。
《2月『守護神伝:第一章』発売(西ドイツ)》・3月13日-5月11日:欧州#1(40公演)←★ココ★《5月23日『守護神伝:第一章』発売》・5月30日:FIGHT FOR MERCY FESTIVAL・8月15日-9月5日:欧州#2(13公演)・9月18日-11月14日:北米(35公演)・11月17日:イタリア公演・11月26日-30日:日本(4公演)
これが彼らの1987年。ツアー冒頭の「欧州#1」はOVERKILLをサポートに従えて母国西ドイツから始まりましたが、本作のデュッセルドルフ公演はその8公演目にあたる極初期コンサートでした。もちろん、ヴォーカルを務めるのはマイケル・キスクなわけですが、彼はHELLOWEEN加入前にライヴ経験がゼロ。ツアー極初期という以上に、キスクにとって人前でパフォーマンスする8回目のショウだったのです。そんなショウを収めた本作のクオリティは、マスター鮮度も鮮やかなオーディエンス・ショットです……多分。いきなり頼りなくて申し訳ないのですが、状況とクオリティを考えると断言しにくいタイプなのです。ステージ正面を真っ直ぐに見すえつつ、2階席から見下ろした絶好のアングルなのですが、その画面がピクリとも動かない。5曲目「Guardians」になるとズームするものの、それでも左右に振るわけでもなくキッチリと左右対称でフォーメーションを押さえきった光景……。断言は避けますが、バンド側が新人シンガーのパフォーマンスをチェックするために記録したスタッフ・ショットかも知れません。そして、その安定感とズームが異様に素晴らしい。アナログ感覚の画質は最新デジタル撮影とは比較にならないものの、オーディエンス・ショットと言うよりは遠景ワンカメのプロショットのような映像なのです。そのクオリティで描かれる極初期のショウが何とも素晴らしい。8回目の人前だけあってキスクのパフォーマンスは不慣れなようですが、ステージ度胸は満点。アクションにも迷うそぶりも照れもなく、観客を睨みつけては合唱をコントロールする。そして、歌声。片足をモニターに乗せて歌う声はアルバム通りの凄まじい声量で、コントロールも完璧。とても18歳で8回目の人前とは思えない堂々とした佇まいなのです。そして、そんなキスクをサポートするようなフロント3人は対照的に動きまくりの暴れまくり。ステージ狭しと走り回り、JUDAS PRIESTさながらのフォーメーションもヘドバンもめちゃくちゃキレがいい。むしろ、堂々としたキスクと良い対比になっているくらいです。そんな若さ全開なパフォーマンスで紡がれる名曲のラッシュはもう、最高すぎる。大曲「Halloween」も含めて『守護神伝:第一章』の全曲が披露され、さらに4人時代の「Judas」「Guardians」「Ride The Sky」「Starlight」「How Many Tears」もキスクの歌声で甦る。特に美味しいのは「Starlight」。当店では5枚組のモンスター・セット『KEYS & TEARS(Shades 433)』が大定番として君臨していますが、あの怪物をもってしても観られない1曲。それをプロショットさながらのクオリティで目撃できるのです。メロディック・パワーメタルの誕生にして理想形となった大名盤『守護神伝:第一章』。その素晴らしき重金属音楽を世界に広めんと旅立った若きカボチャ達に逢える1枚です。この5人のまま永遠に続いていたら、IRON MAIDENやJUDAS PRIESTにさえ匹敵する存在になれたのに……。
Live at Tor 3, Dusseldorf, Germany 25th March 1987 (77:40)
1. Happy Helloween 2. Initiation 3. I'm Alive 4. Judas 5. A Little Time 6. Guardians 7. Future World 8. Twilight Of The Gods 9. A Tale That Wasn't Right 10. Halloween 11. Follow The Sign 12. Ride The Sky 13. Starlight 14. How Many Tears
COLOUR NTSC Approx. 78min.