デヴィッド・カヴァデール自身が「最高傑作」と豪語する新作『FLESH AND BLOOD』のリリースも待ち遠しいWHITESNAKE。残念ながらその新作は2019年初めまで半年以上も延期になってしまいましたが、彼らはFOREIGNERの“JUKE BOX HEROES TOUR 2018”のサポートとしてツアーを開始しました。その最新ライヴの極上映像が到着です!
本作に封じ込められているのは「2018年6月16日サラトガ・スプリングズ公演」。現在、FOREIGNERのサポートは6月15日から8月11日まで32公演が公表されており、すべて北米大陸。本作のサラトガ・スプリングズ公演は、その開始直後となる2公演目のコンサートでした。そんな本作のクオリティは、まさに絶品のオーディエンス・ショット。ステージ左側(ジョエル・ホークストラ側)の1階席から斜め角度で撮影されているのですが、なぜか視点が高い。アリーナ席の観客頭上を通り越し、遮蔽物ゼロでステージを直視できる絶景なのです。さらにズームが凄い。思いっきり引くとそこそこ距離もあるようなのですが、そこから果敢に攻めたズームは表情ドアップもたっぷり。しかも最新機材の威力が炸裂し、カヴァデールの目元のシワも、レブ・ビーチの塗装が禿げたギターの木目もハッキリ分かるほど鮮明です。さらに加えてカメラワークが自在。それだけのズームでカヴァデールのマイクさばきを押さえたかと思えば、引きの全景で会場を巻き込むシンガロングのスケール感を描く。さらに各曲のギターソロでは、2人を個別にズームし、的確に押さる見事なカメラワークなのです。しかも、それだけアクティブにも関わらず、異常に見やすい。どうやら三脚は使っていないようなので手ブレ補正機能の威力なのでしょうが、それにしても凄い。素早いズームでもビシッとした安定感が揺るがない素晴らしい安定感です。そのクオリティで描かれるショウは、究極とも言える濃縮セット。なんと『SLIDE IT IN』と『SERPENS ALBUS』のレパートリーのみ。「Children Of The Night」をインクルードした「Bad Boys」を1曲と数えると、『SLIDE IT IN』から3曲と『SERPENS ALBUS』から6曲。「Fool for Your Loving」も「Ain't No Love in the Heart of the City」もなく、一番オイシイ曲だけを限定演奏しているのです。ここまで徹底した濃縮ぶりは『SERPENS ALBUS』リリース直後に行われたMOTREY CRUEのサポート以来ではないでしょうか。前座だけに持ち時間が限られているとは言え、清々しいまでのセットです。そして、演奏ぶりもセットと同じく濃厚で思い切りが良い。2公演目という事でアンサンブルがこなれていないかと思いきや、ド定番曲だけに完璧。もちろんツアー疲れなどあろうはずがなく、ショートセットを一気に駆け抜ける絶好調のショウなのです。まさに最高作『SERPENS ALBUS』時代を彷彿とさせる絶好調の大熱演。ミュージシャンの言葉はさっ引いて聞くものですが、それでもカヴァデールの「新作は最高傑作」は本当かも知れない……。そんな想いさえよぎってくるほど凄まじいバンド・ポテンシャルを見せつけてくれるWHITESNAKE。来年を待つどころか、待ちきれなくなる強烈な映像作品です。
Live at Saratoga Performing Arts Center, Saratoga Springs, NY. USA 16th June 2018 AMAZING SHOT!!! (57:30)
1. Intro. 2. Bad Boys incl. Children of the Night 3. Give Me All Your Love 4. Love Ain't No Stranger 5. Slow an' Easy 6. Guitar Solos (Joel Hoekstra & Reb Beach) 7. Crying In The Rain 8. Drum Solo/Crying In The Rain (reprise) 9. Is This Love
10. Slide It In 11. Here I Go Again 12. Still Of the Night 13. We Wish You Well
David Coverdale - Vocal Joel Hoekstra - Guitar Reb Beach - Guitar Michael Devin - Bass Tommy Aldridge - Drums Michele Luppi - Keyboards
COLOUR NTSC Approx.58min.