
第3-4期DEEP PURPLEの名曲群を甦らせ、大好評を博しているグレン・ヒューズ“CLASSIC DEEP PURPLE LIVE”。その最新・極上映像がリリース決定です。近年のPURPLEファミリーに多い復刻プロジェクトですが、その中でもグレンの“CLASSIC DEEP PURPLE LIVE”は本当に素晴らしい。単に往年の名曲を演奏するだけではなく、そのスピリットまでも甦らせている。全盛期さながらの演奏力、未だ失われない伸びやかな歌声、当時に忠実なサウンド。そして何より、自在なインプロヴィゼーションをたっぷりと盛り込むフリーな70年代精神……。WHITESNAKEやRAINBOWよりも“70年代PURPLEを観ている”感覚を味わわせてくれる絶品のプロジェクトです。その模様は『SANTIAGO 2018』『SOUTH AMERICA 2018』といった傑作群でもレポートしてきましたが、それらはすべて南米編でした。その後、グレンは遂に本場のヨーロッパ大陸へ上陸。本作に収められているのは、そんな欧州フェス「2018年6月7日SWEDEN ROCK FESTIVAL公演」のオーディエンス・ショットなのです。“CLASSIC DEEP PURPLE LIVE”は、好評のせいか日程も追加。まずは、その近況を知る意味でもワールドツアー全景からショウのポジションを把握してみましょう。
・4月4日+7日:欧州#1(2公演)・4月12日-5月1日:南米(11公演)・6月7日-8月4日:欧州#2(7公演)←★ココ★・8月25日-9月22日:北米(18公演)・9月29日-11月1日:欧州#3(20公演)・11月19日-29日:欧州#4(3公演)
これが現在までに公表されているスケジュール。「欧州#3」が延長され、「欧州#4」も追加となりました。ヨーロッパでのPURPLE人気を実感させる日程ですが、その中で本作は「欧州#2」の初日にあたるコンサートです。
【絶品の体験感100%映像】
そんなショウを収めた本作のクオリティは、素晴らしい光景と体験感が絶品のオーディエンス・ショット。現場の“SWEDEN ROCK FESTIVAL”は、ヨーロッパらしい野外フェスなのでスタンド席などはなく、ステージ正面の間近ポジションからやや見上げるタイプのアングルです。通常、こうしたポジションだと前列の振り上げる腕が邪魔になったり、熱狂にまみれてブレブレになることも多いのですが、本作にその心配はなし。画面下段に腕が映り込むことはあるものの、視点が観客の頭上よりも高く、広々としたステージを真っ直ぐ直視できる。実のところ、果敢なズームなどはほとんどなく、カメラワークは淡泊でもあるのですが、その代わりに安定感はバツグン。三脚などは使っていないにも関わらず、じっくりとステージの端から端まで堪能できる。最近多い編集映像でもなく、まさに現場に立ち、ステージを見つめる感覚をたっぷりと味わえるタイプの映像なのです。その現場感をさらに高めてくれるのが音声。光景に相応しく遮蔽物ゼロで真っ直ぐに飛び込み、野外フェスだけに会場の反響もゼロ。逞しい演奏音と伸びやかな歌声が機微に至るまでじっくりと体感できるのです。その上で現場の熱狂も素晴らしい。DEEP PURPLEファンだけに大騒ぎで狂うわけではないものの、各曲のイントロに驚喜するムードは実にリアルで、「Mistreated」等では盛大なシンガロングも起こる。それを制圧する極太の演奏に浸りつつ、そんな熱狂のただ中にも立てる。見やすさ、聴きやすさが微塵も揺るがず、ここまで生々しい臨場感・体験感を味わわせてくれる映像も珍しい……。
【素晴らしすぎる“CLASSIC DEEP PURPLE LIVE”】
そして、絶品の体験感で味わえるのが往年のDEEP PURPLEナンバー。フェス出演だけにショート・セットなのは残念なものの、その分一層濃密な70年代感覚が素晴らしく、開演から終演まで緊張感が緩まない。ギターはリッチーのトーンを再現し、キーボードはハモンド・サウンドで唸りに唸る。そして、御大グレンは66歳とは思えないシャウトを轟かす……。実のところ、厳密にはパワーがやや落ちていると感じなくもないですが、グレンに限ってはそれくらいで丁度いい(苦笑)。アンサンブルから突き抜けるようなあの奇声感がなく、ちゃんとアンサンブルとして整ったレベルの絶唱がえらく格好いいのです。そんな素晴らしき“CLASSIC DEEP PURPLE LIVE”のステージは南米でも味わえましたが、本作だけのシーンも見逃せない。まずは「Highway Star」。当然のことながらグレンはベースを弾きながら歌っているのですが、この曲ではベースをローディに任せ、歌に専念。その姿が格好いい! ハンドマイクを片手にステージを右へ左へと移動し、フロントマン然としたパフォーマンスが新鮮。しかも、デニムのベストにサングラスという出で立ちでもあり、まるで若きイアン・ギランです。その「Highway Star」では事件も起こる。スタッフに見つかったのか、「なに録ってるんだ?」とでも言われたような声が入り、撮影者はそそくさと会場の端まで移動していくのです。レンズは可能な限りステージへ向けられはするものの、カメラを隠すよう手も映り込む。「Burn」では再び絶景ポジションへ戻っていきますが、思わずドキッとするような緊迫感がリアルなのです。そうして迎えるハイライトの「Burn」。再びベースを持ったグレンも格好いいですが、ここではギターのソレン・アンダーセンも面白い。それまでトーンやフレーズでリッチーを再現していましたが、ここではハイライトだけにアクションも連発しての熱演! 恐らく本人は伝説のカリジャムを意識していると思うのですが、それが妙にイングヴェイっぽく見えてしまうのも微笑ましいのです。遂に主戦場ヨーロッパへ上陸した“CLASSIC DEEP PURPLE LIVE”。ネームヴァリューでは他のファミリー達に譲るものの、その現役感と濃厚な70年代スピリットは唯一無二。そんなショウを2018年クオリティで体験できる極上映像です。
Live at Norje Havsbad, Norje, Sweden 7th June 2018
1. Intro 2. Stormbringer 3. Might Just Take Your Life 4. Sail Away 5. Mistreated 6. You Keep On Moving 7. Smoke On The Water (incl. Georgia On My Mind) 8. Highway Star 9. Burn
Glenn Hughes - Bass & Vocals Soren Andersen - Guitars Jay Boe - Keys Fer Escobedo - Drums
COLOUR NTSC Approx.71min.