ギルモアの初期ソロツアーを収めたオフィシャル映像が史上最高峰クオリティで復刻です。本作は公式ビデオ『PINK FLOYD'S DAVID GILMOUR』を精緻にデジタル化したもの。当店では、廃盤久しい傑作アナログ映像を多数復刻して参りましたが、本作はその中でもレアな逸品。これまでレーザーディスクはおろか、日本盤VHSすらリリースされた事がない作品でして、本作もオリジナル・リリースの輸入盤ビデオから起こされています。しかし、そのクオリティは「レーザーディスクじゃない!?」と驚くような映像美。いつものように、国内コアコレクター秘蔵のミント・クオリティ品からデジタル化されているのですが、その画面にはトラッキングノイズや白線ノイズどころか、ビデオテープの宿命であるはずの画面端の歪みさえない。もちろん、音声も完璧なオフィシャル・サウンドボードでして、一切のノイズも劣化もありません。ハイエンド機材を使用してのデジタル化とは言え、驚異的なまでの安定感でギルモア初期の光景がたっぷりと観られるのです。そんな本作は、オリジナル版に収められた三部構成を丸ごと収録しています。第一部は「1984年4月30日ハマースミス・オデオン公演」のプロショット・ライヴ、第二部は「Blue Light」「All Lovers Are Deranged」のビデオクリップ、第三部はピンク・フロイドの枠から外れてソロに挑むギルモアをフィーチュアしたドキュメンタリーです。いかにもマイケル・ジャクソンの「スリラー」が席巻していた時代感たっぷりなクリップも楽しいのですが、やはり最大の見どころは1984年のコンサートでしょう。このハマースミス公演はロジャー・ウォーターズの『ヒッチハイクの賛否両論』の発売日当日でもあったのですが、あのコンセプチュアルな世界とは対局を行くギルモアの姿が眩しい。その彼を支えるバンドも鉄壁で、BAD COMPANY休業中のミック・ラルフスを始め、その再編バドカンにも参加するグレッグ・デチャート、元STREETWALKERSのミッキー・フィート、元KOKOMOのジョディ・リンスコット、『THE FINAL CUT』にも参加したラファエル・レイブンスクロフト、現AC/DCのクリス・スレイド……英国の職人たちが勢揃い。スキのなくパワフルでながら、ブリティッシュ・ロックならではの旨みがじゅわっと滲むアンサンブルを聴かせてくれる。さらに「Short And Sweet」にはロイ・ハーパー、「Comfortably Numb」にはロイに加えてニック・メイスンがスツールに座る。その後、PINK FLOYDを引き継いでいったギルモアの第一歩ともなる光景が史上最高峰のオフィシャル・クオリティで観られる。そして、セットリストも本作なればこそ。ビデオソフトだけにフルショウとはほど遠い抜粋版ですが、FLOYDナンバーは「Run Like Hell」「Comfortably Numb」の2曲だけ(当日のフルショウでもこの2曲だけでした)。その代わりにソロデビュー作『DAVID GILMOUR』から2曲、『ABOUT FACE』から5曲がセレクトされており、「PINK FLOYD」の看板を背負うようになった後のソロツアーとも明らかに違う。そんな1984年の音世界で“あのギター”がたっぷりと鳴るのです。彼の全キャリアでも特別だった“ABOUT FACE TOUR 1984”。そのオフィシャル映像を史上最高峰クオリティで蘇らせた1本です。FLOYDからもっとも離れギルモア・ミュージック。
Hammersmith Odeon, London, UK 30th April 1984 PRO-SHOT(BEST QUALITY) (100:21)
1. Until We Sleep 2. All Lovers Are Deranged 3. There's No Way Out of Here 4. Short and Sweet 5. Run Like Hell 6. Out of the Blue 7. Blue Light 8. Murder 9. Comfortably Numb
Videos
10. Blue Light 11. All Lovers Are Deranged
Documentary
12. Beyond The Floyd
David Gilmour - Guitars, Keyboards, Vocals Mick Ralphs - Guitars, Vocals Mickey Feat - Bass, Vocals Raff Ravenscroft - Saxophones, Keyboards, Percussion Gregg Dechert - Keyboards, Vocals Chris Slade - Drums, Percussion Jody Linscott - Percussion
Roy Harper - Vocals on "Short and Sweet" and percussion on "Comfortably Numb" Nick Mason - Drums on "Comfortably Numb"
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.100min.