二度とは戻らぬ“黄金の5人”。ジョン・アンダーソン、クリス・スクワイア、スティーヴ・ハウ、リック・ウェイクマン、アラン・ホワイト。その最後のツアーを極上光景で体験させてくれる傑作映像がリリース決定です。長い歴史の中で離合集散を繰り返してきた5人ですが、彼らが最後の再結成を果たしたのは2002年のこと。結局、スタジオ作品は残しませんでしたが、大規模なツアーで世界を巡りました。良い機会ですので、ここで最後の再結成時代を振り返ってみましょう。
《リック・ウェイクマン合流》・2002年7月-8月:北米#1(26公演)・2002年10月-12月:北米#2(29公演) “FULL CIRCLE TOUR”・2003年6月-7月:欧州#1(32公演)・2003年9月:日本/オセアニア他(9公演)・2003年10月4日:ARROWFEST 2003・2004年1月26日:YES ACOUSTIC ※公式映像
“35TH ANNIVERSARY TOUR”・2004年4月-5月:北米#3(18公演)※公式映像・2004年6月-7月:欧州#2(23公演)・2004年8月-9月:北米#4(23公演)←★ココ★ 《ジョン&リック離脱》
と、このようになっています。そのうち、本作に収められているのは「2004年9月11日コロラド公演」。ラスト「北米#4」の17公演目にあたる最終盤でした。そんなコロラド公演を収めた本作は、まさに“映像美”と呼ぶに相応しい美麗なオーディエンス・ショット。客席後方の2階席(バルコニー席?)からの撮影ですが、見下ろしではない。ちょうどメンバーと同じ目線の高さで、1階アリーナ席の遙か頭上越しにステージを直視。そして、その2階席の最前列だったのか、前列の頭や腕が入る余地がまったくなく、“黄金の5人”が画面を占領する絶好のアングルなのです。そして、その光景が実に美しい。2004年の時代的にはアナログかデジタルか微妙なところですが、恐らく本作はデジタル撮影。そうとしか思えないほどにステージが色鮮やかに描かれる。思いっきり引くとステージとの距離がかなりあるのですが、ズームになるとその事実を忘れるほどに美しい。特に冒頭は遠景が中心で、ファンタジックなステージセットが存分に味わえます。もちろん、遠景ばかりは最初だけ。ステージの様子が掴めてきた撮影者は、ショウが進むほどに果敢なズームにも挑戦。見どころをグイグイと攻めていきます。そこで改めて驚くのは安定感。恐らくは三脚を使っているのか、超ズームで攻めても手ブレがまったくない。先ほど“オーディエンス・ショット”と書きましたが、ステージ直視のポジションといい、バツグンの安定感といい、ほぼ会場設営カメラのような見応えなのです。そのクオリティで描かれる“最後の黄金5人”は、胸が熱くなる。35周年を祝うベストセットと演奏に「最後」の2文字は見えず、目玉でもあったショウ後半のアコースティック・セットもピースフルで美しい。このツアーからは、オフィシャル映像『SONGS FROM TSONGAS』もリリースされていますが、そこでは観られなかった「America」「Clap」「Awaken」もたっぷりと味わえるのです。このツアーを最後に去ってしまったジョンとリック。その2人がトレヴァー・ラビンと共に、再び日本でYESミュージックを奏でようとしています。そんな2017年の“今”だからこそ眩しい傑作映像。
Live at Budweiser Events Center, Loveland, Colorado, USA 11th September 2004 AMAZING SHOT!!!
Disc 1(65:46)
1. Firebird Suite 2. Going For The One 3. Sweet Dreams 4. I've Seen All Good People 5. America 6. South Side Of The Sky 7. Yours Is No Disgrace Time And A Word 8. Clap 9. Long Distance Runaround
Disc 2(66:36)
1. Wonderous Stories 2. Roundabout 3. Owner Of A Lonely Heart 4. And You And I 5. Awaken 6. Starship Trooper
COLOUR NTSC Approx.132min.