軌道に乗ってきた“US + THEM TOUR”。その9公演目を極上サウンドで描ききった傑作ライヴアルバム『SACRAMENTO 2017』。恒例となりつつある当日のオーディエンス映像集をお贈りいたします。これまでのルバムにも当日映像をお届けしてきましたが、本作はそのサクラメント公演版。曲単位で厳選した傑作映像を組み合わせ、可能な限りショウを再現したものです。残念ながら、今回も6曲分「When We Were Young」「The Last Refugee」「Picture That」「Smell The Roses」「Vera」「Bring The Boys Back Home」は、収録に足るクオリティの映像が間に合いませんでしたが、それでも約100分に渡って全景を俯瞰することができます。そんな本作は、ただ闇雲に映像を集めたものではありません。何よりもクオリティを重視し、ボケボケ・ブレブレなカットは皆無。CDの極上サウンドを汚さない映像作品に仕上げています。もう1点の選択基準は「バラエティ」。今週同時リリースの『OAKLAND 2017』に付属させた映像は「スクリーンの映像演出」にこだわりましたが、本作では多彩な視点を採用し、「あらゆるポジション体験」をめざしました。そのため、カメラの台数もグッと多く8台。もちろん、本作にも真正面の遠景から捉えた極上スクリーン映像も登場しますが、その他にも右側1階席からの接写、2階席からの見下ろし、スタンド席からの斜めショット、逆のステージ左側からの視点等々など……現場会場のムードを包括的に感じていただけるのです。もちろん、その1つひとつが遮蔽物のほとんどない開けた視界であり、安定感もバツグンの極上席なのです。こうした多彩な視点で見る映像世界は、その立体感の凄まじさも実感できる。1枚のスクリーンを全員で凝視する映画とは違い、観客はステージを囲むように散らばり、その1人ひとりが“自分の視界”だけで見ている。そんな現場で繰り広げられる“US + THEM”の演出は、あらゆるポジションの観客1人ひとりを楽しませ、圧倒する仕掛けがたっぷりと詰め込まれている。多彩なアングルは、その意匠の深さにも気づかせてくれるのです。そう、“US + THEM”は映画ではなく、舞台芸術。そこに居合わせることは“体験”なのです。その三次元な現場感覚は、1つの視点や音声だけでは計り知れない。本作は、その世界を多彩な8台のカメラで包括的に味わわせてくれる1本です。
Live at Golden 1 Center, Sacramento, CA. USA 12th June 2017 (98:56)
1. Speak to Me 2. Breathe 3. One of These Days 4. Time 5. The Great Gig in the Sky 6. Welcome to the Machine 7. Deja Vu 8. Wish You Were Here 9. The Happiest Days of Our Lives 10. Another Brick in the Wall Part 2 11. Another Brick in the Wall Part 3
12. Battersea Rises SFX 13. Dogs 14. Pigs (Three Different Ones) 15. Money 16. Us and Them 17. Brain Damage 18. Eclipse 19. Band Introductions 20. Comfortably Numb
COLOUR NTSC Approx. 99min.