
1978年、エリック・クラプトンは航空機移動のツアーに辟易し、鉄道網が発達したヨーロッパを貸切列車でツアーすることを思いつきました。そしてオープニング・アクトにブルースの師であるマディ・ウォータースを指名して快諾され、乗り気になったクラプトンは自らのツアードキュメンタリーを制作することを企画しました。そうして完成したのが「ERIC CLAPTON AND HIS ROLLING HOTEL」と題された映画です。内容は、ヨーロッパ・ツアー中のコンサート・ライブシーン(主にはグラスゴー、アポロ公演)を織り込みながら、列車内での食事シーンやくつろぐ姿を見せながら、クラプトン自身がバンドメンバーのプロフィールを紹介し、これまでのキャリアを自ら振り返ります。マネージャー、スタッフのインタビューも挿入されており、全員がファミリーとして和気藹々と活動している姿を克明に伝えるものです。この映画の制作時期はアルバム「BACKLESS」のリリース期で、クラプトンを74年のカムバックから支えてきたバックバンド「タルサ・トップス」の最後期にも当たっていたため、クラプトンのキャリアにおいても非常に貴重な時期を捉えたものとして、アンダーグラウンドでの評価は高いものでした。この映画は一般のロードショー公開を想定して制作されて完成したのですが、結果的には未公開のままお蔵入りしてしまいました。そしてその後、関係者からビデオコピーが流出し、VHS時代からブートレッグとしてリリースされてきました。ところがその画質、音声はお世辞にもオフィシャル級とは言えないもので、マニアからすれば、クラプトンのツアームービーとしては唯一の映画を「観られるだけでまし」といった程度の感想でした。ところがこの映画のアップグレードバージョンが最近、突然ネット上にアップロードされたのです!かつてのブートレッグビデオをご覧になった方からすれば「同じ映画と思えないほどのクリアな画質とモコモコ感のない、すっきりした音声」に驚愕するレベルのものでしょう。当店ではクラプトンマニア間で話題騒然となるであろう、このグレードアップ・バージョンを逸早くギフトとしてご提供します!この映画が没にされた原因となった、コンサートの楽屋に訪れた当時のマネージャーでクラプトンの所属レーベルRSOの社長でもあったロバート・スティッグウッドに対し、泥酔したクラプトンが「クリームで搾取したギャラをビージーズに注ぎ込んだこと」と白状させようと迫るシーンも観ることができるほか、このツアーには、まだ仲睦まじかったパティ夫人(正式にはまだジョージ・ハリスン夫人でした)を同行させていて、パティさんもフィーチャーされています(彼女の声を聞いたことのある人は少ないでしょう)。さらに当時はまだパティさんの夫であり、クラプトンの親友でもあったジョージ・ハリスンと同じくクラプトンの親友だったエルトン・ジョンがラストのギルドフォード公演のアンコールに飛入りしてステージ共演するシーンも観ることができます(もちろん故マディ・ウォータースのパフォーマンスも収められています)。何よりの見ものは、クラプトンが親友だったジミ・ヘンが亡くなった日の思い出を語り、ぐっと涙をこらえるシーンでしょう。クラプトンが泣きそうになるシーンなど、この映画でしか見ることができません。このアップグレード画質で観ていただければ、また新たな発見もあるでしょう(但し中盤のFurther On Up The Roadではビデオマスターからの画面の乱れがあります)。ロックファンなら一度は観ておいても損はない秘蔵のドキュメンタリー映画です。
Film Documentary of European Tour 1978 (73:42)
1. Smile 2. Intro 3. Lay Down Sally 4. Layla 5. Tulsa Time 6. When Did You Leave Heaven 7. Loving You Is Sweeter Than Ever 8. Got My Mojo Working 9. Manish Boy 10. Layla 11. Badge 12. Wonderful Tonight 13. Further On Up The Road 14. To Make Somebody happy 15. Double Trouble 16. Cocaine
17. Further On Up The Road
Eric Clapton : Guitar, Vocals Carl Radle : Bass Jamie Oldaker : Drums Dick Sims : Keyboards
Produced and Directed by Rex Pyke
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.74min.