
47歳の若さで世を去った熱血ギタリスト、ロリー・ギャラガー。彼の晩年を捉えた強力プロショット3本をコンパイルした大作が登場です。本作に収められているのは「1990年3月30日バーデン=バーデン公演(西ドイツ)」「1994年8月21日シュトゥットガルト公演(ドイツ)」「1994年10月20日ロリアン公演(フランス)」の3公演。いずれも当時テレビ放送されたマルチカメラ・プロショットで、現存するベストマスターで綴る3枚組アーカイヴです。それでは、早速それぞれのライヴをご紹介していきましょう。
【ディスク1:1990年3月30日バーデン=バーデン公演】
まず登場するのは、遺作『FRESH EVIDENCE』リリースの約1ヶ月前。西ドイツのテレビ番組“OHNE FILTER EXTRA”で放送されたライヴです。まだアルバム発売まで間があったわけですが、この日がツアーの初日であり、『FRESH EVIDENCE』から早くも「The Loop」「Walkin' Wounded」を演奏している。放送用の約1時間のコンパクトなステージですが、エレクトリックだけでなく、アコースティックの「Want Ad Blues」「Out On The Western Plain」もありますし、長年の盟友ジェリー・マカヴォイのアグレッシヴなパフォーマンスもしっかりと見られます。また、極めて美しいクオリティもディスク1の美点。本作は3公演とも90年代らしいプロショットなのですが、中でもこのディスクは一歩抜きんでており、デジタル全盛の現代でも十分に「オフィシャル級」と呼べる映像美。もちろん、音声も完璧なステレオ・サウンドボードで、アコースティックの弦がこすれる音まで超リアルに耳に流し込まれる。約4時間に及ぶ巨大な本作でも、最高のクオリティがたっぷりと味わえます。
【ディスク2:1994年8月21日シュトゥットガルト公演】
次いで登場するのは、ロリー生前最期となった1994-1995年ヨーロッパツアーの一幕。ドイツの音楽祭“SDR FESTIVAL 1994”に出演した際のテレビ映像です。ロリーのラストステージは1995年1月10日ですから、約半年前の姿をプロショットで収めているわけです。画質・音質もディスク1に迫る素晴らしさ。「オフィシャル級」と呼ぶには1/4歩ほど及ばないものの、それでもパーフェクトなカメラワークと劣化ゼロのマスター鮮度は特級。もちろん、音声も完全無欠のステレオ・サウンドボードです。そんなクオリティで描かれるのは、最後のRORY GALLAGHER BAND。彼のバンドは大まかに5期に大別されますが、相棒マカヴォイと分かれた唯一のラインナップ。ディスク1に続いてゲスト・ハーピストのマーク・フェルサムも登場しますが、それ以外は完全に刷新したバンドでした。結局、このメンバーでのスタジオ・アルバムは実現しませんでしたが、こうしてプロフェッショナルな記録に触れる事ができるわけです。その新バンドによるアンサンブルは実に熱い。当時はすでに長年の飲酒癖によって体調を崩していたと言われていましたが、ところがどっこい。本作でのロリーは全盛期と何ら変わりなく塗装の剥げたオールド・ストラトを叫ばせ、熱く激しく歌い込む。恰幅の良くなった姿はバーニー・マースデンのようでもありますが、若返ったアンサンブルを従えたロックは熱血そのものです。
【ディスク3:1994年10月20日ロリアン公演】
最後は更に2ヶ月後のプロショット。フランスの音楽祭“CELTIC FESTIVAL”のプロショットです。当時、ごく一部のコレクターだけに愛されていた映像ですが、本作はそれを大幅にブラッシュアップさせたもの。散見されたノイズもなく、画面比率も正しいベスト・マスターを使用しました。そのクオリティはディスク1・2ほどのビビッド感はないものの、ナチュラルなアナログの暖かみが素晴らしく、これまた白線ノイズもダビング劣化も見られない。専門誌からも「1点の曇りもない内容の映像」と激賞された特級のクオリティなのです。そんな映像美以上の美点は、収録時間。ディスク1・2もそれぞれに見応えのある長尺プロショット出はありましたが、本作は大幅に長い約100分の大作。セットリストは日の近いディスク2と酷似しているものの、こちらでは更に「I Could've Had Religion」「A Million Miles Away」を始め、2回のアンコール「Don't Start Me Talkin’」「Messin' With The Kid」「La Bamba」までたっぷりと味わえます(逆に「Resurrection Shuffle」「Bye Bye Bird」はディスク2のみ。併せてお楽しみください)。そして、その長丁場を熱くロックし続けるロリー。事実としては生前の最後期にあたるわけですが、とても層とは思えない熱気が最後の最後まで衰えません。ジミヘンやポール・コゾフと共にワイト島を湧かせたロリー・ギャラガー。3大ギタリストと同じ時代に生き、ゲイリー・ムーアに敬愛され、誰よりも深くブルースを愛した灼熱の漢。そんな彼は、最後の最後まで熱血のギタリストでした。遺作『FRESH EVIDENCE』も光り輝く晩年の最高傑作でしたが、その後の歩みも鮮やかに、熱く、燃えていた。本作は、その確かな証拠です。オフィシャルだけでは知る由もなかった最晩年の輝き。3時間51分40秒の特級プロショットで存分に味わい尽くしてください。
Ohne Filter Extra : Baden-Baden, Germany 30th March 1990 PRO-SHOT SDR Festival 1994: Reitstadion, Stuttgart, Germany 21st August 1994 PRO-SHOT CELTIC FESTIVAL : Lorient, France 20th October 1994 PRO-SHOT
Disc 1
Ohne Filter Extra : Baden-Baden, Germany 30th March 1990 (57:24)
1. Introduction 2. Continental OP 3. Don't Start Me Talkin' 4. The Loop 5. Mean Disposition 6. Walkin' Wounded 7. Want Ad Blues 8. Out On The Western Plain 9. Messin' With The Kid 10. Bullfrog Blues
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 57min.
Disc 2
SDR Festival 1994: Reitstadion, Stuttgart, Germany 21st August 1994 (74:49)
1. Moonchild 2. I Wonder Who 3. The Loop 4. Resurrection Shuffle 5. Tattoo'd Lady 6. Bye Bye Bird 7. Ghost Blues 8. Out On The Western Plain 9. Amazing Grace / Walkin' Blues 10. Don't Think Twice, It's All Right 11. Shadow Play 12. Continental Op 13. Bullfrog Blues
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.75min.
Disc 3
CELTIC FESTIVAL : Lorient, France 20th October 1994 (99:27)
1. Introduction 2. Continental Op 3. Moonchild 4. I Wonder Who 5. The Loop 6. Tattoo'd Lady 7. I Could've Had Religion 8. Ghost Blues 9. Out On The Western Plain / She Moved Thro' The Fair 10. Walkin' Blues 11. Don't Think Twice, It's All Right 12. A Million Miles Away 13. Shadow Play
14. Don't Start Me Talkin' 15. Messin' With The Kid 16. La Bamba
Rory Gallagher - Guitar & Vocal David Levy - Bass John Cooke – Keyboards Richard Neuman - Drums Mark Feltham - Harmonica
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.99min.
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.231min.(Total)