
前回の来日公演から1年4ヶ月。美しきチェリストを加えた最新型ジェフ・ベックが始動しました。その極上映像がリリース決定です。本作が撮影されたのは「2018年6月9日パリ公演」。まさについこの前行われたばかりの最新ショウですが、本作はその全曲を収めた極上のオーディエンス・ショットです。まずはジェフの近況を知る意味でも、2018年のツアー・スケジュールの中でショウのポジションをチェックしてみましょう。
・6月8日-7月9日:欧州(19公演)←★ココ★・7月18日-8月26日:北米(27公演)
これが現在までに公表されている全46公演。本作のパリ公演は冒頭となる「欧州」ツアー2公演目。2018年の上半期にショウはなく、本作は今年二度目のステージとなります。そんなスタート・ダッシュを記録した本作は、クオリティも絶品で、ステージ左側のスタンド席から撮影されています……たぶん。突然頼りなくなって申し訳ないのですが、正直に申し上げて詳細なポジションが分からない。見下ろした角度からスタンド席だとは思うのですが、それ以外に判定する要素が何もない。前列の影はおろか、アリーナ席も映らず、ただひたすらステージのドアップのみ。最新機材の性能にものを言わせた長距離ショットなのか、ステージを目の前にして余裕で録ったものなのか……。恐らく後者だとは思いますが、とにかくそれくらいにステージだけが視界を占領する絶景なのです。さらにカメラワークまで素晴らしい。ググッと寄っていくズームはジェフのウェストアップもたっぷり。それどころか、ステージの一番奥にいるヴィニー・カリウタのシャツの皺や表情……いやいや、最接近すると震えるハイハットが画面いっぱい(なんでハイハットを?)になるほど強烈にアップになるのです。しかも、そのアップのままスクロールしてもじっくりと落ち着きがあり、安定感もバツグン。マルチカメラでこそありませんが、それこそプロショット級の見やすさ。さらにさらに、その光景に相応しい音声も凄い。生々しい喝采や鳴りにオーディエンスらしさはありますが、オンでダイレクトな芯や詳細なディテールはサウンドボードもかくやの鮮やかさ。実のところ、あまりの素晴らしさに音声だけでライヴアルバムのご紹介も検討されたほどなのです(一部の曲間がフェイドなので断念しましたが)。そんなクオリティで目撃する“2018年型JEFF BECK GROUP”こそが素晴らしい! 昨年は女性デュオ“BONES”との合体が思いっきり新鮮でしたが、今年はまた様変わり。久々に復帰したヴィニーの他、ロンダ・スミス、ジミー・ホールといったお馴染みの面々が基本を固めつつ、そこに女性チェリストのヴァネッサ・フリーバーン・スミスが参加しているのです。ヴァネッサは2003年にデビューしたロサンゼルスのSONUS QUARTETで活躍するチェリスト。実際の年齢までは寡聞にして分かりませんが、本作からうかがえるブロンドのうら若き美貌は実に眩しい。しかも、彼女は単なるステージの華などではない。チェロを加えたアンサンブルがえらくカッコ良い。「Mna Na Heireann」「Cause We've Ended As Lovers」では哀感を数倍にハネ上がり、「Stratus」ではリフにヘヴィネスを宿らせ、「Big Block」では70年代KING CRIMSONのような暗黒の重厚感を醸す。お馴染みの曲もまるで違う音世界なのです。お馴染みの曲が生まれ変わっただけでなく、新たなレパートリーも導入。オープニングからして『LOUD HAILER』の「Pull It」が飛び出しますし、さらにはオーティス・ラッシュのカバー「I have To Laugh」や「Lonnie」「Just For Fun」といった新ネタも盛り込まれているのです。昨年のBONESはフレッシュではあっても違和感スレスレでしたが、今年は新鮮でありながら正調。またもや驚きの進化ぶりを聴かせてくれるのです。そんな本編の後には、ボーナス映像も収録しました。同じパリ公演のオーディエンス・ショットなのですが、カメラが異なり、ステージ下の最前列から超ドアップで撮影された映像です。こちらもド肝を抜く超ハイグレード。ほとんどカメラ・ピットから録られているだけに本当にワンカメのプロショットのよう。それも、ジェフの手元を担当する専門カメラのようなドアップぶりであり、指先の爪や浮き上がる血管まで超克明です。ただし、サウンドは本編には及ばず(本編が凄すぎるのです)、「Mna Na Heireann」「Little Wing」「Superstition」「A Day In The Life」の4曲のみ。またもや新たなアンサンブルを生み出した2018年のジェフ・ベック。その最新ショウを極上クオリティで目撃できる1枚です。客席撮影の機材も、技術も、そしてジェフの音楽も止まることなく進化している。これまで幾度となく驚かされてきましたが、本作はその最新にして強烈な衝撃。
Live at L'Olympia, Paris, France 9th June 2018 (98:57)
1. Pull It 2. Stratus 3. Nadia 4. You Know You Know 5. Morning Dew 6. I have To laugh 7. Star Cycle 8. Lonnie 9. Mna Na Heireann (Women Of Ireland) 10. Just For Fun 11. Little Wing 12. A Change Is Gonna Come 13. Big Block 14. Cause We've Ended As Lovers
15. You Never Know 16. Brush With The Blues 17. Blue Wind 18. Superstition 19. A Day In The Life 20. Going Down
Bonus Tracks 21. Mna Na Heireann (Women Of Ireland) 22. Little Wing 23. Superstition 24. A Day In The Life
Jeff Beck - Guitar Rhonda Smith - Bass Vinnie Colaiuta - Drums Jimmy Hall - Vocal Vanessa Freebairn-Smith - Cello
COLOUR NTSC Approx.99min.