
“OUTSIDE TOUR 1995-1996”を代表する大定番を究極クオリティで永久保存した2CD『LORELEY 1996』(以下2CD)。その大元となったのは、テレビ番組『ROCKPALAST』のデジタル再放送でした。本作は、その再放送をフル収録したマルチカメラ・プロショットなのです。2CDでも触れましたが、この映像は当時から有名なプロショット。その完璧なマルチカメラぶりは“ドンピカ”・“オフィシャル級”・“ツアーベスト”の激賞を一身に集めるものでした。しかし、それらはあくまで20年前のエアチェック。1996年当時と言えば、最初の据え置き型DVDプレイヤーがやっと発売されたばかりであり、まだまだ普及にはほど遠い時代。当時はVHSによる録画が圧倒的で、既発群もアナログ画質のものばかりでした。それに対し、本作は2CDと同様に、ボウイの没後にHD再放送されたもの。しかも、やはりボウイ研究の大家が太鼓判を押したマスターであり、2016年のデジタル放送を2016年の最新機材で録画。まさに劣化ゼロ・マスターをダイレクトにDVDに移し替えたのです。こうした経緯はクオリティが物語っている。長年見慣れたエアチェックとは比較にならず、隅から隅まで徹底的に超・鮮明ですし、サウンドも鉄壁。元々、撮影の完璧ぶりでも有名だった放送だけに、“オフィシャル級”・“公式リリースできる”以外の言葉がありません。その究極クオリティで“OUTSIDE TOUR”を目撃できることこそ、本作最大の旨み。なにしろ、怪奇・猟奇趣味で知られる時代だけに、ここにいるボウイは他のどの時代とも違い、妖しくも凄まじくかっこいい。『1.OUTSIDE』からの新曲群はもとより、クラシックスもリーブス・ガブレルスの変態ギターによって退廃的・猟奇的な世界に染め変えられている。短く刈った黄色い髪のボウイも、時に気だるく、時に激しく吠える。この時代からはツアー末期のフェニックス公演のプロショット『PHOENIX FESTIVAL 1996: JAPANESE TV BROADCAST』をご紹介したこともありますが、収録時間・クオリティ・パフォーマンスの総てで圧倒する超傑作なのです。サイコホラーまでも取り込み、5部作という長大な計画から生まれた『1.OUTSIDE』の世界。結局、未完に終わってしまいましたが、その壮大にして妖しい魅力を発散する世界観を史上最高級の映像美で捉えきった超傑作です。70年代のヴィンテージ・ボウイや80年代のポップスター・ボウイ、はたまたまたは21世紀ボウイとも違う、90年代だけのボウイに出逢える1枚。“本編プレス2CDの光景を味わえる”・“イマジネーションを広げる”という以上に、いつでもいつまでも“同じ”嫌ったボウイの生き様が輝く映像作品。どうぞ、2CDと併せ、存分に“OUTSIDEボウイ”を味わい尽くしてください。
Loreley Open Air Festival, Goarshausen, Germany 22nd June 1996
1. Intro 2. Look Back In Anger 3. Scary Monsters (And Super Creeps) 4. Diamond Dogs 5. The Hearts Filthy Lesson 6. Outside 7. Aladdin Sane 8. Andy Warhol 9. The Voyeur Of Utter Destruction (As Beauty) 10. The Man Who Sold The World 11. Telling Lies 12. Baby Universal 13. Hallo Spaceboy
14. Breaking Glass 15. We Prick You 16. Jump They Say 17. Lust For Life 18. Under Pressure 19.“Heroes”20. Member Introductions 21. White Light/White Heat 22. Moonage Daydream 23. All The Young Dudes 24. Outro
PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx.100min.
Estadio de Alvalade, Lisboa, Portugal 14th September 1990 PRO-SHOT