
私たちはなぜ「ヴィンテージ録音」に惹かれるのでしょう。演奏機材も録音機器も稚拙な時代の録音ながら心を鷲づかみにして離さない、あの魔力。鼓膜よりも魂に響いてくるような豊かな音の正体とは何なのか。その答えを言葉より雄弁に教えてくれる、前代未聞の大発掘盤が登場しました! このサウンドにして、この音楽。こんなものがふいに出てくるんですから、まだまだ地球は捨てたもんじゃありません! 本作が録音されたのは「PARANOID」ツアー最後期の1971年4月18日デンマーク・コペンハーゲン。2週間ほど前に大名盤「MASTER OF REALITY」を録り終えたばかりのライヴです。この録音は古いブートレッグLP「ETERNAL VOID OF DOOM」として記録に残ってはいますが、ほとんど出回ることもなく知る人も少ない幻のアルバムでした。近年になってそのLPが発掘され、その高音質ぶりがネットなどで大いに話題になりました(あるトレードサイトでは「特A」判定)。今回はそのLPではなく、さらに“その大本”のオリジナル・マスタリールからダイレクトコピーに成功! マスター・ダイレクトの豊穣なサウンドは、圧縮と劣化を繰り返したネット音源とは一味も二味も違う最上のクオリティであり、幻どころか、その源泉にまで迫った究極の1枚なのです!その豊かなヴィンテージ・サウンドは筆舌に尽くしがたい。名盤「MONTREUX 1970」のような万人受けするギラギラなサウンドボードとはまるで違いますが、決して割れず、やさしく包み込むようなオーディエンスサウンド。コペンハーゲンの会場にたゆたう空気がスピーカーから漏れ出てくるようです。“40年以上昔のオーディエンス録音”でありながら、ずば抜けた明度と立体感を備えた驚異の音像。しかし、“40年以上昔のオーディエンス録音”だからこその生々しさと、ふくよかな感触なのです。そして、マスター・ダイレクトだけが実現しうるノイズ・レスなリッチサウンド。先だって他社から発掘されたアナログ起こしも素晴らしいライヴ・アルバムでしたが、このナチュラルで自然なダイレクト感、部屋中が40年前の会場に変わっていくリアリティはまったくの別物。音が物体になって飛び出すような印象すらあり、曲間の拍手までリアルそのものです。その端正なサウンドで記録されているのは「究極のBLACK SABBATH」の姿です。歴史的大名盤「BLACK SABBATH」「PARANOID」「MASTER OF REALITY」を造りあげたバンドポテンシャルそのままに、その三部作のみで組まれたセットリストで繰り広げられるライヴ。恐らく当日演奏されたであろうジャムナンバー「Wicked World」こそ抜けていますが、それがかえって凝縮感を生み、1枚のアルバムとして一気に聴ききれてしまう。実際、SABBATHの全音源を見渡しても、これほど濃密な7曲は他に例がなく、SABBATHに人生を捧げてきたマニアにとっては「至高のベストアルバム」として機能することでしょう。オープニングから連発される「N.I.B.」や「War Pigs」のエネルギー・演奏のヘヴィネスは壮絶無比。「Black Sabbath」の怪しさなど、イントロから暗くジメジメした廃屋の澱んだ空気が広がっていくよう。アルバム・リリースとライヴの回数を重ねた成果か、デビュー直後の「'70年」に較べてまとまりが出てきているのが「'71年」の特徴。オリジナルSABBATHらしいエネルギッシュな破天荒さと、きっちり演奏を聴かせるパフォーマンスの妙もすでに両立されつつあります。それを特に感じられるのが「War Pigs」や「Iron Man」でしょう。まだまだ荒削りだった「'70年」バージョンから成長し、整えられた演奏を確認できると同時に、ステージ特有の爆発的なプレイと重々しさを発揮している点は初期SABBATHならでは!さらにスペシャルなのが「MASTER OF REALITY」から先行してライヴ演奏された「Into The Void」。この後、長らく封印されるものの'90年代に復活、現在ではSABBATH/オジー双方のライヴでお馴染みとなっている曲です。このライヴでも所謂“レア物”にありがちな浮ついた感じがまったくなく、錚々たる名曲群にも埋もれない説得力に満ちている。「PARANOID」ツアーで時折演奏され、本作を含め4回が確認されていますが、音質面で抜きん出た本盤こそが決定打となるでしょう。ライヴのクライマックスはお約束の「Paranoid」にアンコールの「Fairies Wear Boots」。「もう何十テイクも聴いた」ですか? いえいえ、そこは黄金の「'71年」。筋金入りのマニアでさえぶちのめす充実の演奏とサウンドで、この驚異のライヴアルバムを締めくくってくれます!繰り返しますが、ここにあるのはギラギラクリアなサウンドボードでもなければ、その代用品でもありません。あくまで“ヴィンテージ・オーディエンス”です。それも、とびっきりに深くて濃厚なやつ。英国ロック・ヴィンテージ愛好家のみなさんはもちろん、高級ヴィンテージがどんなものか興味のある方にも、ぜひお薦めします。BLACK SABBATHの一番美味しいところを“1回のショウ”にギュウ詰めしたライヴ、それが豊かで端正なリアル・サウンドとなって部屋中に広がっていく。これこそが「ヴィンテージ録音」の魔力そのもの、その“極み”なのです。ブリティッシュ・ファンだけが許される贅沢なひととき、時空を超える50分。ぜひあなたもご体験ください!
Live at Falkoner Teatret, Copenhagen, Denmark 18th April 1971 TRULY AMAZING SOUND This is directly from the reel-to-reel master
1. N.I.B. 2. War Pigs 3. Black Sabbath 4. Iron Man 5. Into The Void 6. Paranoid 7. Fairies Wear Boots
Ozzy Osbourne - Vocals Tony Iommi - Guitar Geezer Butler - Bass Bill Ward – Drums