
ネットで話題をさらった最新ライヴアルバムがリリース決定です。本作が録音されたのは「2016年5月28日デトロイト公演」。エレクトロ・ミュージックの一大祭典“MOVEMENT ELECTRONIC MUSIC FESTIVAL”に出演した際の模様です。現在KRAFTWERKは独自のツアーを再開していますが、この日はそれに先立つパフォーマンスでもありました。まずは、2016年のコンサート日程の中で確認してみましょう。
・5月28日:デトロイト 【本作】約2ヶ月・7月25日-31日:欧州ツアー(3公演)・8月4日-7日:オスロ8公演[THE CATALOGUE 1 2 3 4 5 6 7 8]約1ヶ月・9月3日-18日:米国ツアー(8公演)約半月・10月7日-14日:ビルバオ8公演[THE CATALOGUE 1 2 3 4 5 6 7 8]約1ヶ月・11月19日-26日:中南米国ツアー(4公演)
以上が、2016年に公表されているコンサート日程の総てです。このように、“MOVEMENT ELECTRONIC MUSIC FESTIVAL”出演は、2016年最初のコンサートだったわけです。そんな特別パフォーマンスだった“MOVEMENT ELECTRONIC MUSIC FESTIVAL”とは、2000年から始まったデトロイト市の風物詩(現名称は2006年から)。詳しい歴史は省略しますが、同市はテクノが盛んで、このフェスが開かれる期間を「デトロイト・テクノ・ウィーク」として公認しており、毎年24時間音楽が鳴り止まない。つまり、本作に収められているのは、デトロイト全市を挙げた年に1度の大祭典の中でのパフォーマンスなのです。そんな本作は、ネットで大いに話題になった録音。2016年最初のパフォーマンスということもありますが、話題になった最大のポイントはクオリティ。最新デジタル機材を駆使したサウンドは、超クリア。いわゆる「まるでサウンドボード」と呼ぶべきビビッド・サウンドがたっぷりと詰まっているのです。実際のそのクオリティは絶品。シンセの1音1音が極めて美しく、フェスの熱狂も制圧するほどに圧倒的。現場となった“ハート・プラザ”は、4万人がひしめくオープンスペースなのですが、恐らくは野外PA塔に向かって録音したのかもしれません。野外ならではの「残響ゼロ」の旨みはそのままに、大愚衆がいることが信じられないほど骨太の楽音がすべてを掌握するサウンドなのです。と、ここまで褒めちぎっておいて何ですが、実は本作は“2016年のベスト”ではありません。今週は7月から始まった単独ツアー初日であるヴェローナ公演(イタリア)を収めたライヴアルバム『VERONA 2016(Uxbridge 593)』がリリースされるのですが、サウンド・収録曲共に『VERONA 2016』の方が1/4歩ほど上回っている。しかし、それは僅かな差でしかない。記念すべき大フェスティバルを「まるでサウンドボード」な極上クオリティでレポートしてくれる旨みは、何物にも代え難い。熱心な方には、本作と『VERONA 2016』を両方聴いて欲しいですし、もしそこまででない方にも、手軽に“最新KRAFTWERK”に触れていただきたい。2014年のサマーソニックから早2年。あの興奮を思い起こすにも、今年も動き出した最新KRAFTWERKの姿を知るにも、最適の1枚。
Live at Hart Plaza, Detroit, MI. USA 28th May 2016 TRULY PERFEECT SOUND
Disc 1 (44:56)
1. Intro 2. The Robots 3. Numbers 4. Computer World 5. It's More Fun to Compute / Home Computer 6. Computer Love 7. Pocket Calculator 8. The Man-Machine 9. Spacelab
Disc 2 (42:19)
1. Autobahn 2. Tour de France 1983 3. Tour de France Etape 1 4. Tour de France Etape 2 5. Trans Europa Express / Metal on Metal / Abzug 6. Planet of Visions 7. Music Non Stop