2006年にリリースされ、ビル・ブラッフォード、リック・ウェイクマンが同時期に在籍した貴重な「FRAGILE」ツアーからの決定盤タイトル「HANDLE WITH CARE」(Sirene)は、貴重度の高さに加え、その内容の良さからファンの間で大反響を呼び、瞬く間にソールドアウトになってしまいました。ツアー決定盤ということで、多くのイエス・ファンの方達から再販のリクエストを受けているそんなタイトルであります。このたび、イエス来日タイトル「DEFINITIVE NAGOYA」「CLOSE TO THE END」のタイトルのリリースを記念して、イエスの歴史上、最良の時を最高の音質で収録した名盤「HANDLE WITH CARE」を、新装ジャケにてギフト・リリースすることに致しました。未聴のファンにとっては、まさに「一生の一枚」になること間違いなしの、大傑作必聴音源を、是非、この機会にお楽しみ下さい。ディスク1には1972年3月17日、カリフォルニアはサン・ベルナンディノ公演を超高音質オーディエンス録音で約48分完全収録。ブラック・サバス、ワイルド・ターキーとのショウで持ち時間が限られているのでショートセットですが、内容の濃さは凄まじいものがあります。冒頭のRoundaboutから、躍動感いっぱいにプレイするビルのドラミングに聴き入ってしまいます。アルバムの端正な叩き方とはまた違った、ワイルドで自由奔放なドラミングは、統制感の取れたアンサンブルを至上とするイエス・ミュージックの中にあってはこの時期、少々異質の存在だったのかもしれません。同時に、リックやスティーブ、そして唸りまくるベースノートを縦横無尽にたたきつけるクリスのプレイは凄まじく、まさに絶頂期ならではの空前のプレイの数々を堪能できます。勿論、ボーカルも非常にクリアーに収録されており、サウンドバランスも抜群です。Heart Of The Sunriseの前半部のハードなパートは曲芸のような高度なアンサンブルに圧倒されます。静か目のボーカル・パートでのビルのクリエイティブなドラムには誰もが聴き入ってしまうことでしょう。中間のリックとビルのキメも73年以降のお定まりでない分、最高の一瞬を聴くことができます。9:16のスティーブのミストーンもご愛嬌。最後のボーカル大団円のところのビルの好き放題プレイも最高です。スティーブのClapも続く力、強い円熟のPerpetual Changeも最高の一言です。ここまで来ると音が良すぎてオフィシャルライブみたいです。ビルもこの曲ではアンサンブル重視のドラムに徹しています。凄まじいの5分台から7分台にかけてのお馴染みのフレーズを延々と繰り返すところで、若き天才ミュージシャンが凄いものを創り上げている瞬間を堪能できます。そして本盤の最大のクライマックスは10分台に訪れるビルのロング・ドラムソロです。ライン録音なみにキレイに録音されており、このパートを聴くだけでも入手する価値ありの1枚です。12分台からはベースやギターも加わり、即興演奏風のパートが続きます。最後のI’ve Seen All Good Peopleも凄いグルーブ感を堪能できます。代わってディスク2は1971年11月24日、ニューヨークはアカデミー・オブ・ミュージック公演を約63分収録。これまた最近出現した驚きの録音で、サン・バーナディノ公演に匹敵するほど、大変優れたオーディエンス録音で収録されています。最初は若干分離が甘いかな?と思いますが、曲が進むにつれてこちらも尋常ではないレベルのサウンドに変貌していきます。いずれにせよ、このツアーからはこれ程のレベルの音質はなかったので、ファンは間違いなく必聴です。サウンドバランスも申し分なく、これまた全てのイエス・ファン必聴のウルトラ音源の登場と言えるでしょう。リックのピアノイントロとそれに続くLong Distance Runaround、クリスのベースをフィーチャーしたThe Fish(後半のビルとハードプレイは必聴パート!)、ドラムソロも含め圧巻のインストバトルが火を噴く大曲Perpetual Changeと、ダイナミックなグルーブ感に満ちた壮絶なYours Is No Disgraceを聴くことができます。Yours Is No Disgraceでのなにかに憑かれたように一心不乱にソロをとるハウが凄いです。今を持って、史上最強のイエス・ライブ盤と断言できる究極の1枚です。
Disc 1
Live at Swing Auditorium, San Bernardino, CA. USA 17th March 1972
1. Firebird Suite 2. Roundabout 3. Heart Of The Sunrise 4. Clap 5. Perpetual Change incl. Drums Solo 6. I’ve Seen All Good People
Disc 2
Live at Academy Of Music, New York, USA 24th November 1971
1. Firebird Suite 2. Roundabout 3. I’ve Seen All Good People 4. Clap 5. Wakeman Piano Solo 6. Long Distance Runaround 7. The Fish 8. Perpetual Change incl. Drums Solo 9. Yours Is No Disgrace
Jon Anderson – Vocals Steve Howe – Guitars, Vocals Chris Squire – Bass, Vocals Rick Wakeman – Keyboards Bill Bruford – Drums