
“BENT OUT OF SHAPE TOUR”の秘蔵ライヴアルバムがギフトリリース決定です。このツアーは、1975年から連綿と続いてきたRAINBOWの終焉ともなったわけですが、あまりの日程の短さに音源もろくに出回らない時期でもありました。まずは、そんな“BENT OUT OF SHAPE TOUR”から見てみましょう。
・1983年9月6日-23日:UK(13公演) ←★ココ★・1983年9月28日-10月7日:北欧(5公演)・1983年10月28日-12月4日:北米(23公演)・1984年3月11日-14日:日本(3公演)
以上、全44公演。RAINBOWの全史を見ても、これほど短いツアーはなかったでしょう。そんな“BENT OUT OF SHAPE TOUR”の中でも、本作が録音されたのは極初期「1983年9月8日タイン・アンド・ウィア公演」。ツアー3公演目を収めたオーディエンス・アルバムです。本作最大の旨みは、何と言っても貴重な“BENT OUT OF SHAPE TOUR”極初期の様子にあるわけですが、その貴重さに似つかわしくない見事なオーディエンス・サウンドも素晴らしい。珍しいからと言って轟音・爆音の類では(まったく!)なく、非常に端正でオンな楽音がクリアかつ真っ直ぐに届く。その美しさが絶品なのです。その楽音を更に引き立てるのが観客たち。現場となった“Whitley Bay Ice Rink”は、3,000人規模のホッケーリンクなのですが、そこで沸き起こる熱狂もまったく演奏を邪魔しない。各曲が終わるごとにやんやの大喝采が起こるものの、まるで放送音源でていねいにミックスしたかのように見事なタイミングとバランスで沸き上がり、演奏中はスッと静かになって完全にバンドだけがすべてを支配する。現場は間違いなく英国なのですが、それこそ日本公演かのように演奏に集中できる録音なのです。恐らく、このUKツアーはカーディフ公演(8公演目)の放送音源があまりにも有名なために注目されなかったのだと思いますが、たとえサウンドボードがあろうとも、ここまでの録音が見逃されてきたとは……。そんな想いが殊更深くなるのは、本作のパフォーマンスのせいでもある。ツアー冒頭ということでやや固さも否めませんが、ていねいに演奏されるショウ運びが実に素晴らしい。この時期のRAINBOWのショウは、超大作で圧倒するスタイルから1曲1曲の曲の良さで楽しませるスタイルとなっていますが、惜しげもなく名曲を連発する繰り出すテンポとしっかりとした演奏がマッチ。新加入の名手チャック・バーギのさり気ないフィルと小気味良いドラミングも新鮮で、ショウが進むほどにリッチーもジョーも調子を上げていく。特に復活「Stargazer」をイントロに配した「Stranded」から「Death Alley Driver」「Fire Dance」と加速していく3連発の気持ちよさと言ったら! フットワークも軽やかにビシビシと決めていく“BENT OUT OF SHAPE TOUR”の真骨頂です。こうしたアゲアゲのムードはショウが進むほどに醸成されていき、アンコールではついにギタークラッシュ! 火が付き、燃え上がり、ついには爆発するリッチーの情熱。その隅々に至るまで、クリアに堪能できるライヴアルバムなのです。まさに“隠れた名録音”。単に知られていないと言うだけで、サウンドもショウも申し分のないライヴアルバムの傑作です。まだまだRAINBOWの歴史には秘宝が眠っているのです。キニー録音の新発掘が相次いだ今週だからこそ、さらに知っていただきたい音源発掘の深み。どうぞ、存分にお楽しみください!
Live at Whitley Bay Ice Rink, Tyne and Wear, UK 8th September 1983 PERFECT SOUND
Disc 1(58:26)
1. Over The Rainbow 2. Spotlight Kid 3. Miss Mistreated 4. Fool For The Night 5. I Surrender 6. Can't Happen Here 7. Catch The Rainbow 8. Drinking With The Devil 9. Difficult To Cure 10. Guitar & Drums Duet 11. Drums Solo
Disc 2(51:14)
1. Power 2. Blues 3. Stargazer 4. Stranded 5. Death Alley Driver 6. Fire Dance 7. All Night Long 8. Maybe Next Time 9. Since You Been Gone 10. Long Live Rock 'n' Roll 11. Kill The King / Guitar Clash / A Light In The Black / Long Live Rock 'n' Roll (Reprise)