■ 主催者による開演の挨拶と注意事項から全て完全収録。■ 今まで一切出回っていない完全初登場音源
今やビッグ・アーティストとなり東京ドームを満席に埋めるヴァンヘイレンであるが、1978年、今から約40年前の初来日時は、東京は武道館はおろか、厚生年金会館と中野サンプラザが会場であった。しかもヴァンヘイレンがデビューしたのが1978年1月、そして初来日公演が1978年6月と、まだデビューしてから半年しか経っていない、まったくの新人バンドであった。逆に言うと、デビュー半年の無名の新人が来日公演を行なう、しかも裏ジャケットに掲載してある当時のチラシには「今年最高のニュー・ハード・ロック・バンド!」、そして「待望の初来日決定!!」とあるように、新しい時代のハード・ロック・バンドとして、既に日本でもその名前は知れ渡っていたということだろう。 初来日の時点ではデビュー・アルバム『炎の導火線』のみがリリースされており、この来日自体も他のアーティストがキャンセルになったための急遽決まったピンチヒッターであった。そのような状況でも、東京4回、大阪、名古屋、京都と、全部で9公演も行う規模であったことから、その前評判の高さが伺える。そしてその前評判の高さは本物で、翌年以降の来日公演は全て武道館クラス、最近の2013年の来日時は東京ドームが会場に選ばれている。つまり新宿厚生年金会館や、本作の収録された中野サンプラザといった小規模な会場でヴァンヘイレンを見れたというのは、この初来日時のみという特別なもの。それ以降はバンドがどんどん大きくなっていったことになる。 本作は、その初来日公演から、1978年6月21日中野サンプラザ公演を完全収録している。ソースとなったのは当時臨場したご本人の提供によるもので、今まで一切出回っていない完全初登場ソースである。サンプルを聴いて頂ければわかるとおり、非常に高音質でクリアに録音されており、ファンにとってはたまらない作品となっている。本作は、冒頭の主催者の挨拶と注意事項、そして開演前のBGMから始まり、コンサート終演まで当日の空気を完全収録しており、40年の時を経て突如眼前に現れたライヴ・イン・ジャパンの貴重な足跡であるといえる。 コンサート自体も非常に熱気あふれるもので、ファースト・アルバムの曲は「ジェイミーの涙」以外の全曲を演奏、さらにまだ未発売だったセカンド・アルバムの曲まで演奏しているのに驚かされる。デビュー時に既にアルバム数枚分のマテリアルが用意されていたという証明である。初来日のこの時点でステージで演奏されている「ハング・エム・ハイ」に至っては5枚目のアルバム1982年の「ダイヴァーダウン」に収録されている曲である。まさに初期ならではの勢いと創作意欲、演奏意欲にあふれる若々しいヴァンヘイレンの姿がここにある。 ヴァンヘイレンの初来日公演より、1978年6月21日中野サンプラザ公演を初登場音源にて冒頭の主催者の挨拶から終演まで完全収録。
NAKANO SUN PLAZA HALL TOKYO JAPAN June 21, 1978
01. Introduction 02. BGM before the show 03. On Fire 04. I'm The One 05. Bass Solo 06. Runnin' With The Devil 07. Atomic Punk 08. Little Dreamer 09. Hang 'Em High 10. Feel Your Love Tonight 11. Ain't Talkin' 'Bout Love 12. Ice Cream Man 13. Somebody Get Me A Doctor 14. Eruption 15. D.O.A. 16. You Really Got Me