1997年9月15日、ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホールにて歴史的なコンサートが行なわれました。公式にDVD作品がリリースされている「モンセラット島救済コンサート」です。今回、当イベントでも重要なパートを受け持ったエリック・クラプトンの21回目のジャパンツアーを記念して、2CDでのリリースを決定致しました。本盤はこのイベントを完璧なステレオ・サウンドボード録音で収録しているのみならず、過去に映像落としでリリースされていたブートレッグとも異なる、何と当時イギリスのラジオで放送されたこのコンサートのプレFMマスターをダイレクトに収録したものです。マスターの提供者は、もはや当店クラプトン・タイトルでは定評と信頼を得ているイギリス在住の重鎮テーパーです。それゆえに本盤もお客様には必ずご満足いただけると自負しております。収録曲目を見比べていただければ一目瞭然ですが、公式映像作品とは曲目が異なって(多くなって)います。また本盤は、オーガナイザーであった名プロデューサー、故ジョージ・マーティンのMCがフルに収められているほか、各アーティストのセット前に別の出演アーティストが務めた紹介MCもフルに収められています。曲目的にはオフィシャル盤には未収録だったミッジ・ユーロのナンバーやフィル・コリンズのIn The Air Tonight、マーク・ノップラーのGoing Home, スティングのFields of Goldは本盤でのみ聴くことができます。クラプトンの演奏曲はオフィシャル盤と変わりませんが、このコンサートの意義と全貌を正しく把握できるのは本盤の方だと言っても過言ではありません。参加ミュージシャンのクレジットを見ていただければお判りのように、このコンサートには当時のイギリスのトップミュージシャンたちが大勢参加していました。楽器クレジットのあるミュージシャンたちがハウスバンドを務めたのも贅沢ですが、そこに横断的にメインアーティストが加わり、夢の共演が数多く実現しています。中でもクラプトンも参加したノップラーのMoney For Nothing, そのお返しにノップラーが参加したクラプトンのLayla, Same Old Blues, 出演者全員が参加したポール・マッカートニーをメインとしたアンコールなど、これ以上の贅沢は有り得ないのではないかと思えるようなファン垂涎の音源となっています。このイベントは、火山の噴火で壊滅的な被害を受けたモンセラット島に有名なAIRスタジオを所有していたマーティンが島民を救済するために提唱したチャリティコンサートで、イギリスのロック界を裏舞台から創造してきたと言ってもよい彼が呼びかけたからこそこれほどのアーティストが集まったと言えるものでした。マーティンのAIRスタジオでレコーディングした経験のあるアーティストがその思い出と共に馳せ参じたというわけです。挿入されているインタビューでは彼らがレコーディングの想い出を語っていますし、そのバックには、そのアーティストのリハーサル時の音が断片的ですが入っています。大物アーティストの肉声が聞けるのですから、ただのDJの繋ぎ音声とは訳が違います。特にポール・マッカートニーのインタビューでは、「モンセラット島でスティーヴィー・ワンダーとセッションした素晴らしい思い出があるんだ。」という秘蔵の思い出も語られています。ジョージ・マーティンも冒頭にこの事を語っていますが、そこにはリンゴ・スターも居たとのことです。84年にモンセラット島でアルバム「BEHIND THE SUN」をレコーディングしたクラプトンがアコギ一本で奏でるBroken Heartedも、恋人にフラれた傷心から同じカリブ海の島アンティグァで書き上げたというエピソードを持つ曲だけに、心に滲みる超レアなテイクです。そんな珠玉の想い出を持ったアーティストたちがジョージ・マーティンの思いに応えた、まさに歴史的イベントの全貌がオフィシャル盤以上の内容で伝えられるという記念碑的タイトルが本盤です。ロカビリーの神様カール・パーキンスもポールの呼びかけにより参加していますので、本盤はブリティッシュ・ロックファンのみならず、すべてのロックファンに聴いていただきたい内容となっています。クラプトンを始めとする偉大なるアーティストたちが一堂に会した足跡を辿れるばかりでなく、イギリスの人間国宝級の偉大なるプロデューサー、ジョージ・マーティンを偲ぶにも最適のタイトルと言えるでしょう。是非この機会にオーダーいただきますようお願い致します。
Royal Albert Hall, London, UK 15th September 1997 STEREO SBD(from Original Masters)
Disc 1 (70:41)
1. Introduction by George Martin 2. Narrated by Martin Lewis 3. Carl Perkins - Blue Suede Shoes (with house band) 4. Midge Ure – Vienna 5. Interview with Phil Collins 6. Introduction by George Martin 7. Phil Collins - In The Air Tonight 8. Phil Collins - Take Me Home (with house band and Ray Cooper)
9. Introduction by Phil Collins 10. Mark Knopfler - Going Home (from Local Hero) 11. Mark Knopfler - Brothers In Arms (with Guy Fletcher) 12. Mark Knopfler - Money For Nothing (with Sting, Phil Collins, Eric Clapton and Ray Cooper) 13. Sting Video Introduction 14. Introduction by Phil Collins
15. Sting - Message In A Bottle (with Ray Cooper, Dave Hartley, Ian Thomas and Chris Lawrence) 16. Sting - Fields of Gold 17. Sting - Magic (with Ray Cooper, Dave Hartley, Ian Thomas and Chris Lawrence)
Disc 2 (67:06)
1. Introduction by George Martin 2. Elton John - Your Song 3. Elton John - Live Like Horses 4. Elton John - Don't Let The Sun Go Down On Me 5. Interview with George Martin 6. Introduction by George Martin 7. Eric Clapton - Broken Hearted 8. Eric Clapton - Layla (with Mark Knopfler)
9. Eric Clapton - Same Old Blues (with Mark Knopfler, Phil Collins, Jools Holland and Ray Cooper) 10. Interview with Paul McCartney 11. Introduction by George Martin 12. Paul McCartney – Yesterday
13. Paul McCartney - Golden Slumbers (with Phil Collins, Mark Knopfler, Eric Clapton, Ray Cooper, House Band, Choir, Orchestra, Conducted by George Martin) 14. Paul McCartney - Carry That Weight (with Phil Collins, Mark Knopfler, Eric Clapton, Ray Cooper, House Band, Choir, Orchestra, Conducted by George Martin)
15. Paul McCartney - The End (with Phil Collins, Mark Knopfler, Eric Clapton, Ray Cooper, House Band, Choir, Orchestra, Conducted by George Martin) 16. Speech by George Martin 17. Paul McCartney - Hey Jude (with all artists) 18. Paul McCartney - Kansas City (with all artists)