Name: Fish フィッシュ/Netherlands 2018
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Fish フィッシュ/Netherlands 2018

名作『CLUTCHING AT STRAWS』の30周年ツアーを実施中のフィッシュ。その最新・極上ライヴアルバムが登場です。先日、EP『A PARLEY WITH ANGELS』をリリースし、来年にはソロアルバム『WELTSCHMERZ』も控えているフィッシュ。ライヴ活動も活発になってきて、いよいよシーンに本格復帰か……と思ったところで突然の引退発言。インタビューでは「絶対ではない」と念押ししつつも「今年12月の英国ツアーでステージ人生から身を引く」「次の『WELTSCHMERZ』がラスト・アルバムだと思う」と語り、衝撃が走りました。まずは、そんな彼の近況をツアー日程の中で確認してみましょう。 ●2017年・12月６日-12日：英国（12公演）●2018年・５月７日：ポーランド公演・７月１日-８月10日：欧州フェス（５公演）《９月21日：EP『A PARLEY WITH ANGELS』発売》・９月22日-11月16日：欧州（40公演）←★ココ★・12月２日-13日：英国（９公演） ●2019年・８月17日：ドイツ公演以上が『CLUTCHING AT STRAWS』30周年ツアーの開始以降のスケジュール。来年夏のドイツ公演が公表され、とりあえず2018年中の引退は回避されました。しかし、新作に伴うツアーはまだ発表されず、予断を許さない状況です。2017年は『CLUTCHING AT STRAWS』30周年と言いつつも英国12公演のみでしたが、今年になって本格的に始動。夏フェスとEPの発売を挟み、唯一の本格ツアーとなったのが現在進行中の「欧州」。本作は、その26公演目にあたる「2018年10月28日ユトレヒト公演」のライヴアルバムです。そんな本作は、実に素晴らしい特級オーディエンス録音。サウンドボード的な丸出し音ではないものの、手元まで飛び込む歌声には距離感がほとんどなく、すぐ目の前で歌っている間近感が素晴らしい。空気感も吸い込んではいますが、それとてディテールは隠さず、ささやかなパーカッション、シンセの装飾音もクッキリとしている。現代デジタル機材のオーディエンス録音らしい端正な鳴りが美しいサウンドなのです。そのクオリティで描かれるのは、拡充版『CLUTCHING AT STRAWS』とも言えるショウ。事前に「30周年」「全曲演奏」がアナウンスされていたのでアルバム完全再現が予想されましたが、そうではない。確かにオリジナル・アルバムの全曲が演奏されますが、その内容は換骨奪胎。曲順は大胆に入れ替えられ、CDバージョンのボーナス・トラックだった「Going Under」やシングル『Sugar Mice』のＢ面曲「Tux On」も挿入。さらにはリリースされたばかりの『A PARLEY WITH ANGELS』ナンバー「Man With A Stick」「Little Man What Now」「The Waverly Steps」や新曲「The C Song」まで織り交ぜられる。「なんだ完全再現じゃないのか」と思われるかも知れませんが、実のところ本作はそれ以上。確かに４つのソロ新曲も演奏されるものの、披露される16曲のうち『CLUTCHING AT STRAWS』関係が12曲を占め、オープニングを務めるのが「Slainthe Mhath」なら、アンコールのクロージングも「Incommunicado」。ショウ全体をトータル支配するのは確実に『CLUTCHING AT STRAWS』の物語であり、オリジナルとはまったく異なりながらコンサートらしい自然な流れで背かいをっひろげていく。新曲をスパイスとして機能させた、２時間の拡大版“THE CLUTCHING AT STRAWS SHOW”なのです。定番の「Kayleigh」や「Lavender」「The Company Play」「Vigil」さえも封じ、『CLUTCHING AT STRAWS』+新曲のみで貫く最新のフィッシュ。普通、引退を考えているなら集大成なショウにするでしょうし、アルバムのアニヴァーサリーなら完全再現を選ぶもの。しかし、フィッシュは元の物語を広げ、チャレンジングなショウを繰り広げているのです。本作は、そんな“今”を素晴らしいサウンドで体験できる２枚組。来る『WELTSCHMERZ』が楽しみになるだけでなく、まだまだやれるはず！と思わせるライヴアルバムの大傑作。 Live at Tivoli, Utrecht, Netherlands 28th October 2018 TRULY PERFECT SOUND Disc 1(57:09) 1. Slainthe Mhath 2. Man With A Stick 3. Hotel Hobbies 4. Warm Wet Circles 5. That Time of the Night (The Short Straw) 6. MC 7. Little Man What Now 8. Torch Song 9. White Russian 10. Just For The Record Disc 2(65:05) 1. MC 2. The C Song 3. MC 4. Going Under 5. Sugar Mice 6. MC 7. The Waverly Steps 8. The Last Straw 9. Tux On 10. Incommunicado Fish - Lead Vocals Robin Boult - guitars Steve Vantsis - Bass Foss Paterson - Keyboards　Gavin Griffiths - Drums