故ゲイリー・ブルッカー主催の珍しいチャリティコンサートの初登場音源第四弾!今年hは、エリック・クラプトンの秘蔵音源でお馴染みのイギリス在住重鎮テーパーから送られてきた、2003年、2004年にイギリス、サリー州のチディングフォールドクラブでゲイリー・ブルッカーが行なったクリスマスコンサートのレア極上マスターをリリースさせていただきました。そこに重鎮テーパーから引き続き届けられてきたのは、2006年と2007年のクリスマスコンサートのDATマスターで、今週のリリースとなります!もちろん両年にもエリック・クラプトンは参加していました。この年の大晦日には、クラプトン主催による恒例のチャリティコンサート「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」が開かれており、その音源は重鎮テーパー提供により、当店で「Woking 2007」としてリリースしているのはご存じでしょう。そのコンサートにはブルッカーも参加していますが、まさかその10日前に、ブルッカー主催で同様の趣旨でコンサートが行なわれていたことを知る方は少ないのではないでしょうか。バンドメンバーもクラプトンのチャリティコンサートとほぼ同じく、イギリス古参のセッションミュージシャンを集めたもので、チャリティの対象となる目的(団体)が異なったため、「No Stiletto Shoes(ぺったんこの靴)」という変名バンド名義でブルッカーが主催したものでした。10日後には同じメンバーでコンサートを予定していたクラプトンでしたが、そこはブルッカーの親友である彼のこと、ブルッカーのチャリティ活動に協力を惜しまず、参加したというわけです。クラプトンのイベントの方も、元々は82年に、当時バンドメンバーだったゲイリー・ブルッカーが地元のパブで開いた「年忘れライブ」に参加したクラプトンがこの趣向を気に入ったことに端を発し、以降も断続的に年末に行なわれてきたものが93年にクラプトン主催で定例化し、大晦日の夜と休憩を挟んだ新年の朝に二度ライブを行なう「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」として定着したものでしたので、クラプトンとすれば、ブルッカーに恩義も感じていたのでしょう。そんな珍しいローカルなコンサートにも重鎮テーパーは普段のコネクションを利用して見事に潜入し、上級機材による極上音質でのステレオ録音に成功したというわけです(2007年の「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」の極上録音は、「Woking 2007」のタイトルでリリース済みです。こちらも是非どうぞ)。今回の重鎮テーパーのマスターは、「Woking 2007」に優るとも劣らない、ステレオ感、音のダイレクト感において追随を許さない、まさに極上音質です。ちょっと聴いただけではサウンドボード録音かと思えるほどです。クラブという環境を考えると、本作の方が生々しく迫力のある楽音を捉えていると言えます。このイベントはメンバーとセットリストがこの時だけのレアなことで定評があり、もちろん本作が史上初登場となる音源です。それをファーストジェネレーションの極上DATマスターから聴ける。これは凄いことなのです。さて、ここでこのコンサートが行なわれた2007年がクラプトンにとってどのような意味合いを持っていたのかをおさらいしてみましょう。この年の充実感をそのまま表現しつつ、的確なプレイで親友のショーを彩ったライブ 2007年・1月13日-2月11日:アジア&オセアニアツアー・2月28日-4月6日:アメリカンツアー・5月19日:イギリス、バーク州のハイクレア城にて行なわれたスティーヴ・ウィンウッドのコンサートに飛入り出演。・7月28日:アメリカ、ダラスにて第2回「クロスロード・ギター・フェウsティバル」を開催・11月29日:ロンドンのクラブ、ロニースコッツにて行なわれたジェフ・ベックのコンサートに飛入り出演・12月21日:故郷の町サリー州ウォーキングでゲイリー・ブルッカーが開催した「ノー・スティレット・シューズ」名義のチャリティ・コンサートにゲスト参加 ←★本作★・12月31日:故郷の町サリー州ウォーキングで毎年恒例のチャリティ・コンサート「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」を開催。年の前半は精力的にツアーをこなし、7月には自身が主催する「クロスロード・ギター・フェスティバル」を開催し、成功させています。そこで一息入れて、年末の親友主催のイベントに駆けつけたというわけです。このコンサートのメンバーは、ほぼクラプトンの「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」をサポートしてくれているイギリスの仲間ミュージシャンと同じでした。このイベントならではのセットリストも魅力です。但し、セットリストについては、「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」ではクラプトンの持ち歌がセットインしていましたが、ここではブルッカー主導により、プロコル・ハルム時代の名曲からブルース、ロックンロール、ソウルのスタンダード、トラッドナンバーで構成されていました。クラプトンは途中からの参加で、Santa Claus is Back in Townからレギュラーセットの最後まで参加しました(アンコールには参加していません)。クラプトン自身の「ニュー・イヤーズ・イヴ・ダンス」に比べると、非常に控え目なプレイに徹しており、ソロプレイも最小限に弾いている感じです。親友ブルッカーの主催ということで、あまりしゃしゃり出ないようにと心掛けたクラプトンの謙虚さが窺えるものです。ところがそれでも聴こえてくる手堅いバッキングや歌心溢れるソロを聴くと、クラプトンがいるかいないかでの演奏のクオリティは雲泥の差です(アンディには申し訳ないですが)。かつて(84年)にロンドンでロジャー・ウォータースのソロコンサートを観たザ・フーのピート・タウンゼンドの言を借りますと、「エリックがプレイを始めると、明らかに空気の色が変わったんだ。」ということです。ちょっとしたプレイにこれほどの存在感を示せるミュージシャンがどれほどいるでしょうか。2022年に亡くなったブルッカーを追悼する意味でも最適の本作。特にオーラスのNo Woman, No Cry ~ A Whiter Shade of Paleの秀逸なアレンジと演奏には彼の実力と素晴らしさが如実に現れていると言えるでしょう。イベントの全貌が分かる完全収録!これまで数々のクラプトンのレア音源のマスターを提供してくれている重鎮テーパーですが、本作のマスターはその中でも五指に入る極上音質。田舎のクラブの狭いハコに響き渡るサウンドを好ポジションで捕らえているのが素晴らしい上に、一部始終を漏れなく収録してくれています。信じられない程の超高音質です。世界完全初登場Chiddingfold Club, Surrey, UK 21st December 2007 ULTIMATE SOUND(from Original Masters) Disc:1 (60:18) 1. Intro 2. Let the Good Times Roll 3. Mary Ann 4. Poison Ivy 5. If Paradise is Half as Nice 6. Shake Rattle and Roll 7. Santa Claus is Back in Town* 8. Shotgun* 9. Get up, stand up* 10. Route 66* 11. Gin House* 12. Willie and the Hand Jive* Disc:2 (52:31) 1. Old Black Joe* 2. High School Confidential* 3. Bright Lights, Big City* 4. Blueberry Hill* 5. Lucille* 6. You Can't Judge a Book by Looking at the Cover* 7. Goodnight Irene* 8. Putting on the Style* 9. Band introductions 10. Cigarettes, Whisky and Wild, Wild Women 11. Wide-Eyed and Legless 12. No Woman, No Cry ~ A Whiter Shade of Pale Gary Brooker - keyboards / vocals Andy Fairweather Low - guitar / vocals Dave Bronze - bass Graham Broad - drums Frank Mead - sax / harmonica Eric Clapton - guitar*