ながら、ほとんどが幻となってしまったスタジオ録音群。その全テイクを最高峰更新クオリティで一網打尽にした究極アルバムが誕生。2CDでリリース決定です そんな本作に刻まれているのは、1969年11月から12月にかけてローマで録音された映画『砂丘(ZABRISKIE POINT)』のための音楽。完成トラックからアウトテイク、ミックス違いまで、全34トラック/2時間34分39秒に及ぶ録音を余さず網羅した2枚組スタジオ・アルバムですその驚きの仕上がりに触れる前に、まずは『砂丘』とは何だったのか。幻のサウンドトラックを巡る歩みから振り返っておきましょう。アントニオーニに退けられた“幻のスタジオ・アルバム” 1970年に公開された映画『砂丘』は、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の作品。PINK FLOYDはその音楽を任され、1969年の暮れにローマで数多くの楽曲を録音しました。デヴィッド・ギルモアは当時のインタビューで、「ローマの簡素なスタジオに3週間こもり、夜通し作業した」と振り返っています ところが、アントニオーニ監督が使ったのは、わずか3曲だけ。他はすべてお蔵入りになってしまいました。ギルモアは「MGMの手元には、アルバムが1枚作れるほどの僕らの音楽が丸ごと残っているはずだ」とも語っているのですが、1970年当時のサントラ盤もその3曲だけでした。それから56年。長い歴史の間に、幻のセッションも少しずつ明らかになってきました。1997年にはRhinoレーベルからサントラ盤の2枚組の拡大版が発売され、2016年には公式ボックス『THE EARLY YEARS 1970 DEVI/ATION』がリリース。少しずつ公式トラックが増えていったのです。一方、ブートレッグからも様々なトラックが発掘されてきました。伝統のアナログ盤『OMAYYAD』で「Oenone」「Fingal’s Cave」が明かされ、『A JOURNEY THROUGH TIME & SPACE』では「Us And Them」へと生まれ変わる「The Violent Sequence」も姿を現しました。本作は、そうやって世に出てきた『砂丘』の音楽を総ざらいしたもの。公式盤/非公式盤を問わず、各所に散らばった音源をすべて精査し、ベスト・マスターで網羅。アントニオーニによって闇に葬られてしまった「幻のスタジオ・アルバム」を再建した2枚組なのです。 すべてを元音源から磨き直した過去最高音質そんな本作のソースは主に5種。すでに廃盤となっている公式作2種+伝説ブートレッグ3種です。『砂丘』トラックスは様々なコンピレーションも制作されてきましたが、本作にはそうしたコンピ盤からの転用は一切なし。すべての音源を、元になった素材までさかのぼってイチから徹底的にトリートメントし直しているのです。使用された音源と、それぞれに施された主な作業を整理しておきましょう。 [a]公式盤『ZABRISKIE POINT』1997年Rhinoリマスター2枚組 本家本元となる映画サントラのデラックス拡張盤。オリジナル盤に収録されたPINK FLOYDの曲は3曲だけでしたが、ここではさらに4曲が公開されました。ただし、公式にもかかわらずピッチが狂っているのが難点。本作では、全曲のピッチを補正した上で高域のこもりも解消。「Come In Number 51, Your Time Is Up」の2:34~2:49で音量が落ちる不具合も修正されています。[b]公式盤『THE EARLY YEARS 1970: DEVI/ATION』2017年にリリースされた公式ボックス。大量16トラックが公開されましたが、すでに廃盤となっています。当店の前回盤『A TOTAL ZABRISKIE POINT OF VIEW』には収録されていなかった秘宝音源です。ただし、リリース自体は画期的だったのですが、細かく中身をチェックするとこちらも完璧ではなかった。一部の曲でオリジナル録音から1コーラス増やしていたり、ブートレッグの音源を流用していたり。本作では、そうした難点をすべて改修。「Auto Scene Version 1」のフェイク編集を[d]で修正していますし、「Fingal’s Cave」の冒頭も[e]で補修しています。[c]『A TREE FULL OF SECRETS VOL.5』ここからはアンダーグラウンド発掘盤。この盤からは「Heart Beat, Pig Meat (Film Mix)」を採用しています。従来コンピレーションでは映画の公式DVDから抜き出したトラックもありましたが、この盤はそれよりも音質が良い。もちろん、プチプチ・ノイズを除去してベスト・クオリティに仕上がっています [d]『A JOURNEY THROUGH TIME & SPACE』伝説のScorpio盤。Rhinoデラックス盤の制作過程から流出した音源とも言われ、公式ボックスにも一部がコピーされて収録されていたほどの名作です。公式収録のコピートラックは音が加工されていましたが、本作では大元盤からナチュラル・サウンドで収録しています。こちらも全曲の速いピッチと位相を補正していますし、「Love Scene Version 2」の尻切れを[b]で補修しています [e]『OMAYYAD』マスターテープ・コピー(2010年トランスファー)TMOQからリリースされた伝説タイトル『OMAYYAD』のマスター・テープ。ブート系では有名なトラックですが、本作では盤起こしではなく、テープ・ソースに遡って収録しています。もちろん、細心マスタリングで最高峰を更新。左右チャンネルの反転や位相ズレを修正し、EQ処理で左chの高域のこもりも解消。全曲の遅かったピッチもジャストに補正しています。 ……と、このようになっています。注目すべきは、公式盤でさえ手つかずではないということ。ピッチが遅いもの、逆に速いもの、左右が入れ替わっているもの、位相がずれているもの……。出どころの異なる音源には、それぞれ異なる癖が潜んでいました。本作はその1つひとつを丁寧に正し、欠けた部分は別の音源で補い、曲ごとにふさわしいソースを選び抜いています。以下曲目の[a]~[e]は、その使用音源を示したものです。※注:本作には、当店の前回盤『A TOTAL ZABRISKIE POINT OF VIEW』のテイクは一切使用されていません。本作のコンセプトは、あくまで元の音が持つ自然な姿。前回盤の高域を強調したEQや強めのノイズ処理が今回の方針と合わないため、元ソースに遡ってイチから制作し直しました。幻アルバム/アウトテイク:構成にもこだわった2枚組 DISC 1「幻のスタジオ・アルバム」1テイクずつ精緻に磨き込まれた本作ですが、単に集めただけでなく構成にもこだわっています。DISC 1は、言わば「幻のスタジオ・アルバム」そのもの。本来なら『ウマグマ』と『原子心母』の間でリリースされていたかも知れないフルサイズのサウンドトラック・アルバムです。厳密に言うと最後の19曲目「Crumbling Land (Take 1)」はアウトテイクなので、1曲目「Heart Beat, Pig Meat」~18曲目「Come In Number 51, Your Time Is Up」が“THE LOST ALBUM”。前述のようにギルモアは「アルバム1枚分」と言っていたわけですが、実は約71分。アナログLPなら2枚組分のスタジオ・アルバムだったわけです。DISC 2「アウトテイク/別ミックス集」DISC 1最後の「Crumbling Land (Take 1)」とDISC 2全部を占めているのは、“OUTTAKES & ALTERNATE MIX”。 各曲のフル・ミックスや別テイク/映画版ミックス、さらに『OMAYYAD』版のミックスなど、様々なバージョン違いを集成しています。こちらは、幻アルバムがどのように作られていったのか、よりディープに舞台裏まで迫れるスタジオ録音集なのです。本作は、本来なら『ウマグマ』と『原子心母』の間に並んでいたかも知れないスタジオ・アルバム。日進月歩で進化していた時代のミッシング・リンクです。これまでも幾多のコンピレーションがありましたが、本作は、公式ボックス『THE EARLY YEARS』の音源も含めた、初の全曲完全収録盤です。これ1作で『砂丘』の音源をすべて揃えられる、文字通りのコンプリート・コレクション。映画『砂丘(ZABRISKIE POINT)』のために制作されたスタジオ録音の最新・最高峰コレクション。公式/非公式に別なく残された全スタジオ録音を最高峰更新クオリティで網羅した2枚組です。DISC 1は本来なら『ウマグマ』と『原子心母』の間にリリースされていたかも知れないサウンドトラック・アルバムそのもの。DISC 2はアウトテイクやミックス違いで構成。過去のコンピレーション盤からの転用は一切なく、公式盤や元ソースに遡った5種音源から徹底的にトリートメント。ピッチや位相、左右チャンネルの補正から、音量落ちや欠落の補修まで施した過去最高音質のコンプリート盤です。A two-disc soundtrack collection featuring the complete takes, lost outtakes, and alternate mixes of the film Zabriskie Point, all sourced from the best available material. UPGRADE!!!究極の『砂丘(ZABRISKIE POINT)』サウンドトラック!! Disc 1 -The Lost Album- 01. Heart Beat, Pig Meat [a] 02. The Violent Sequence [d] 03. Country Song [a] 04. Take Off Version 1 [b] 05. Take Off Version 2 [b] 06. Auto Scene Version 1 [b]+[d] 07. Auto Scene Version 2 [b] 08. Auto Scene Version 3 [b] 09. Looking At Map [b] 10. Crumbling Land [a] 11. Love Scene Version 1 (Oenone) [e] 12. Take Off Version 3 (Fingal's Cave) [e] 13. Love Scene Version 4 [a] 14. Love Scene Version 6 (Alan's Blues) [a] 15. Love Scene Version 7 [b] 16. Rain In The Country [a] 17. Explosion [b] 18. Come In Number 51, Your Time Is Up [a] -Outtakes & Alternate Mix- 19. Crumbling Land (Take 1) [d] Disc 2 01. Rain In The Country (Full Mix) [d] 02. Heart Beat, Pig Meat (Film Mix) [c] 03. Country Song (Complete) [d] 04. Take Off Version 2 (Full Mix) [d] 05. Auto Scene Version 2 (Complete) [d] 06. Looking At Map (Complete) [d] 07. Crumbling Land (Omayyad Mix) [a]+[e] 08. Take Off Version 3 Fingal's Cave (2016 Mix) [b]+[e] 09. Love Scene Version 1 Oenone (Full Mix) [d] 10. Love Scene Version 2 [d]+[b] 11. Love Scene Version 3 [d] 12. Love Scene Version 4 (Take 1) [d] 13. Love Scene Version 5 (Take 2) [d] 14. Love Scene Version 6 Alan's Blues (Full Mix) [d] 15. Rain In The Country (Omayyad Mix) [e]





























