『BACK IN THE HIGH LIFE』のビッグ・ヒットでソロ・キャリアの絶頂を迎えていた1986年のスティーヴ・ウィンウッド。その栄光のステージを脳みそに流し込んでくれるサウンドボード・アルバムが登場です。本作に収められているのは「1986年9月7日サラトガ・スプリングズ公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。古くから知られてきた定番サウンドボードではありますが、本作は海外マニアが入魂のマスタリングで磨き込んだ最高峰更新盤なのです。その仕上がりに触れる前に、まずはショウのポジション。絶頂の1986年の歩みから確かめておきましょう。1986年《6月30日『BACK IN THE HIGH LIFE』発売》・8月19日~9月6日:北米(11公演)*9月7日:サラトガ・スプリングズ公演 ←★本作★・9月9日~11月23日:北米(43公演)作品感さえ漂うオフィシャル級サウンド これが1986年のスティーヴ・ウィンウッド。“BACK IN THE HIGH LIFE Tour”は3年ぶりのソロ・ツアーだったのですが、いわゆるワールド・ツアーではなく、北米のみの限定でした。1987年に引き継がれることもなく、次のツアーは1988年の“ROLL WITH IT Tour”までおあずけ。全米3位の大ヒット時代らしからぬ絞られた活動でした。本作のサラトガ・スプリングズ公演はその12公演目で、場数を踏んでエンジンが温まりつつ、まだまだツアー疲れのない美味しい序盤のステージでもありました。そんなショウを伝える本作は、美しく整ったサウンドボード・アルバム。正直なところ、再生を始めてすぐの部分には録音の乱れも見られるのですが、それも1曲目「The Low Spark of High-Heeled Boys」のイントロまでの話。歌い出しに差しかかる頃にはビシッと安定し、そこから先はオフィシャル級のサウンドが溢れ出るのです。放送用なのか卓直結系なのかは定かではありませんが、聴いた印象はまさに放送系。全盛期を物語るような大声援が飛び交いつつ、それが演奏の邪魔にならないタイミングで、すっと自然に引いていく。この絶妙なさじ加減は、明らかにミックスの仕事でしょう。アンサンブルもまた、非常に緻密で美しい。各楽器のバランスが綺麗に整っているだけでなく、楽器が加わる瞬間や、ソロで音量のバランスが切り替わる場面でも、淀みも乱れもない。ホーンや女性コーラスを含む9人編成の大所帯が描き出す厚みのあるサウンドを、隅々まで見通しよく味わわせてくれるのです。そこへ海外マニアのマスタリング(徹底的なピッチ補正と位相修正)が加わり、作品感に溢れた完成度の高いサウンドボード・アルバムに仕上がっています。現在では望めない80年代ヒット曲満載のセットそんなサウンドで描かれるのは、ソロ・キャリアの絶頂が伝わってくるステージ。ここで、その内容も整理しておきましょう。バック・イン・ザ・ハイ・ライフ(7曲)・Take It As It Comes/Freedom Overspill/Wake Me Up on Judgement Day/The Finer Things/My Love’s Leavin'(★)/Split Decision/Higher Love その他(8曲)・アーク・オブ・ア・ダイヴァー:Slowdown Sundown(★)/While You See A Chance/Arc of a Diver・トーキング・バック・トゥ・ザ・ナイト:Help Me Angel/Valerie・その他:The Low Spark of High Heeled Boys/Glad/I’m A Man※注:「★」印は、“BACK IN THE HIGH LIFE Tour”後には演奏していない曲。……と、このようになっています。大ヒット真っ只中の『BACK IN THE HIGH LIFE』から7曲を披露し、『ARC OF A DIVER』『TALKING BACK TO THE NIGHT』のナンバーも交えた80年代ソロの名曲がズラリ。そこにTRAFFICの「The Low Spark of High Heeled Boys」「Glad」、THE SPENCER DAVIS GROUPの「I’m A Man」が彩りを添えています。「My Love’s Leavin'」と「Slowdown Sundown」は、このツアーを最後に演奏されなくなった曲ですが、さらに「Wake Me Up on Judgement Day」もレア。1988年に1度だけ演奏された記録があるため「★」印は付けていませんが、実質的にはほぼこのツアーだけの限定曲と言っていいでしょう。冒頭のわずかな乱れがあるために、公式化までは望めないかも知れません。しかし、その中身は実質的にオフィシャル級。それこそ『BACK IN THE HIGH LIFE』と並べてコレクションしていただきたい、80年代ウィンウッドの絶対盤です。「1986年9月7日サラトガ・スプリングズ公演」のステレオ・サウンドボード録音。定番サウンドボードを海外マニアが入魂のマスタリングで磨き込んだ最高峰更新盤です。冒頭にわずかな乱れがあるものの、1曲目の歌い出しにはビシッと安定し、その後はオフィシャル級のサウンドが止めどなく流れる。全盛期の大声援も演奏を邪魔しないタイミングで自然に引いていき、アンサンブルも緻密で美しい、作品感あふれる仕上がりです。大ヒット真っ只中の『BACK IN THE HIGH LIFE』を軸に、当時だからこその「Wake Me Up on Judgement Day」「My Love’s Leavin'」「Slowdown Sundown」も楽しめる80年代の絶対盤です。Saratoga Performing Arts Center, Saratoga Springs, New York, USA 7th September 1986 STEREO SBD Disc:1 (44:26) 1. The Low Spark of High-Heeled Boys 2. Glad 3. Take It as It Comes 4. Help Me Angel 5. Freedom Overspill 6. Slowdown Sundown 7. Wake Me Up on Judgement Day 8. The Finer Things Disc:2 (46:18) 1. My Love's Leavin' 2. While You See a Chance 3. Arc of a Diver 4. Valerie 5. Split Decision 6. I'm a Man (w/ band introduction) 7. Higher Love Steve Winwood - keyboards, guitar, vocals Paul Pasco - guitar James Hooker - keyboards Danny Wilenski - saxophone Mark Ledford - trumpet Carl James - bass guitar Bernard Davis - drums Carol Steele - vocals, percussion Dolette McDonald - vocals STEREO SOUNDBOARD RECORDING





























