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Rush ラッシュ/Canada 08.23.1977

『A FAREWELL TO KINGS』で新たな扉を開いた1977年のRUSH。その現存最古となる大元カセットが新発掘。ツアー開幕直後をリアル体験できる秘宝ライヴアルバムとしてリリース決定です。そんな本作に吹き込まれているのは「1977年8月23日トロント公演」。そのド迫力オーディエンス録音です。“A FAREWELL TO KINGS Tour”と言えば、『A FAREWELL TO FRESNO』や『HOLLYWOOD, FLORIDA 1977』でもお馴染みですが、本作はそれらよりもはるか手前。どれほど初期なのか、まずは1977年/1978年の歩みを全体像で俯瞰しておきましょう。1977年 “ALL THE WORLD'S A STAGE Tour”・1月3日~5月22日:北米#1(76公演)・6月1日~13日:欧州(9公演)←※LONDON 1977 “A FAREWELL TO KINGS Tour”・8月20日~12月30日:北米#2a(87公演)←★ココ★ 1978年・1月2日~31日:北米#2b(22公演)←※PROVIDENCE 1978・2月12日~27日:英国(14公演)←※公式ハマースミス・3月10日~4月8日:北米#3(19公演)・5月10日~28日:北米#4(12公演) “HEMISPHERES Tour”・10月14日~11月21日:北米#5(29公演)←※TUCSON 1978・11月30日~12月31日:北米#6(23公演)←※DETROIT 1978 これが1977年/1978年のRUSH。前作ツアー“ALL THE WORLD'S A STAGE Tour”を欧州で締めくくった彼らは、その合間にアルバム『A FAREWELL TO KINGS』を制作し、新作が店頭に並ぶよりも先に新ツアーへと乗り出しました。最初のレッグ「北米#2a」だけで87公演という強行軍でした。さらに日程を細かく見てみましょう。「北米#2a」の詳細・8月20日+22日(2公演)*8月23日:トロント公演 ←★本作★・9月6日~27日(20公演)*9月28日『A FAREWELL TO FRESNO』・9月29日~12月9日(49公演)*12月10日『HOLLYWOOD, FLORIDA 1977』・12月11日~30日(13公演)ウォームアップ公演を真空パックしたツアー最古の記録ご覧の通り、「北米#2a」は肩慣らし的な冒頭3公演を行ったところで2週間ほど空け、9月頭から本格スタートする形式でした。本作のトロント公演は、そのウォームアップ部分にあたる3公演目でした。そしてショウを真空パックした本作は、現存が確認されている“A FAREWELL TO KINGS Tour”最古の録音。2番目に古い『A FAREWELL TO FRESNO』よりも1ヶ月以上も先行しており、「A Farewell To Kings」「Cygnus X-1」「Closer To The Heart」の現存最古となるライヴ録音でもあるのです。しかも、ショウが行われたのはアルバム『A FAREWELL TO KINGS』の発売前。ファンがまだレコードで耳にしていない新曲群が、地元の大観衆へと届けられていく瞬間でもありました。さらに、この日はRUSHにとって極めて重要な一夜でもあった。舞台となったのは、毎年晩夏に開かれる「カナディアン・ナショナル・エキシビション」の一環として使われたCNEグランドスタンド。当時はエキシビション・スタジアムの一角をなしていた施設で、スタジアムの全容量こそ使われなかったものの、約20,800人を動員しました。これは、それまでの彼らにとって最大規模のヘッドライン公演。地元のバンドが、地元の大観衆の前で新章の幕を開ける……本作は、そんな晴れ舞台の記録なのです。3本の荒縄が絡み合う極太パワー・サウンドそんな記念すべき一夜を伝えるサウンドは、とにかく芯の突進力が凄まじい。極太の芯が細やかなディテールを引き連れたまま空間を切り裂き、ダイレクトに耳元へ飛び込んでくるパワー・サウンドです。地元の熱狂もたっぷりと吸い込んではいるのですが、その熱量さえも極太サウンドが真正面から制圧してしまう。3人の出音はどれもぶっとく、まるで3本の荒縄が絡み合うような力強さ。それでいて、1本1本の縄の繊維が毛羽立つ様子まで見て取れそうな細やかさも併せ持っています。特に凄いのがベースとヴォーカル。ゲディ・リーのベースはビンビン・バキバキとしたアタック音が一粒一粒くっきりと際立ち、残響感がまるでない。ヴォーカルに至っては、ほとんどサウンドボードと言っても過言ではないほどのダイレクト感です。しかも、本作はそのカセットからの最新トランスファー。10年ほど前にも一度公開されたことのあるテープなのですが、現物は磁性粉がはがれ落ちる劣化(シェディング)が深刻でした。今回は、そんな秘宝マスターを海外マニアが執念でデジタル化したもので、計45時間ものベーキング処理を施すことでようやくまともな再生が可能になったのです。もちろん、再生にも細心の注意が払われ、ナカミチDR-1でアジマスを整え、何度も止まるテープを手巻きでなだめながら複数回に分けて取り込み、サンプル単位の精度で継ぎ目なく繋ぎ合わせ、スピードも調整……とにかく、ここでは紹介しきれないほどの手間暇が注ぎ込まれており、2017年の初回盤とは「まるで別物」級に生まれ変わったサウンドが実現しているのです。 最古のセットに刻まれた「最後のBest I Can」そんなパワー・サウンドで描かれるのは、新ツアーの幕開けを告げるステージ。ここで、そのセット内容も整理しておきましょう。フェアウェル・トゥ・キングス(4曲)・Xanadu/A Farewell To Kings(★)/Cygnus X-1/Closer To The Heart その他(9曲+α)・夜間飛行:By-Tor And The Snow Dog/Anthem/Fly By Night(★)/Best I Can(*)・鋼の抱擁:Bastille Day/Lakeside Park・西暦2112年:Something For Nothing(★)/2112・その他:Working Man/ドラム・ソロ※注:「★」印は70年代だけの限定曲。「*」印は『A FAREWELL TO FRESNO』『HOLLYWOOD, FLORIDA 1977』で聴けなかった曲。……と、このようになっています。「Cygnus X-1」の冒頭でごく短いテープ反転がありますが、言われなければ気づかないほどの一瞬。また、「Fly By Night」の途中で片面が終わって続く「In The Mood」は未収録となり、録音はニール・パートのドラム・ソロ途中から別テープで再開されます。ショウ全体としては公式ライヴ盤『ALL THE WORLD'S A STAGE』でお馴染みのレパートリーを土台に、新作から4曲を織り込んだ構成。「A Farewell To Kings」「Fly By Night」「Something For Nothing」といった70年代ならではのナンバーも美味しいところです。そして、本作最大の目玉が「*」印の「Best I Can」。既知の“A FAREWELL TO KINGS Tour”録音はどれも2度目のアンコールが「Cinderella Man」なのですが、本作だけは「Best I Can」が演奏されているのです。しかも、この曲は1977年6月以降の演奏が知られておらず、本作は現存する最後の演奏記録。ウォームアップ期間の後に約2週間のブレイクが挟まったことを考えると、このトロント公演こそが「Best I Can」が演奏された最後の夜だったのではないか……最新のリサーチではそう結論づけられている秘宝テイクなのです。現存最古の“A FAREWELL TO KINGS Tour”にして、地元トロントで迎えた過去最大のヘッドライン公演。さらには、最後の「Best I Can」かも知れない一夜。本作は、そんなRUSH史の分岐点を、ぶっとく力強いサウンドで刻み込んだライヴアルバムです。本作のトランスファーを手掛けたマニアは「私たちは誰も永遠には生きられない。でも、録音された音楽の歴史は残せる」と語っていましたが、本作はまさにその信念が結晶となったライヴアルバム。「1977年8月23日トロント公演」のド迫力オーディエンス録音。現存最古の“A FAREWELL TO KINGS Tour”記録で、「A Farewell To Kings」「Cygnus X-1」「Closer To The Heart」の最古ライヴ録音でもあります。極太の芯が空間を切り裂いて耳元に迫り、3人の出音はまるで3本の荒縄が絡み合うよう。特にベースとヴォーカルは残響感ゼロで、ヴォーカルはほとんどサウンドボード。「Best I Can」のラスト・パフォーマンスも聴ける秘宝ライヴアルバムです。CNE Grandstand at Exhibition Stadium, Toronto, ON, Canada 23rd August 1977 TRULY PERFECT SOUND A Farewell to Kings (Drive 'Til You Die) Tour Disc:1 (55:41) 1. Intro (Nights Winters Years) 2. Bastille Day 3. Lakeside Park 4. By-Tor And The Snow Dog 5. Xanadu 6. A Farewell To Kings 7. Something For Nothing 8. Cygnus X-1 9. Anthem Disc:2 (35:15) 1. Closer To The Heart 2. 2112 3. Working Man 4. Fly By Night フェードアウト 5. Drum Solo フェードイン 6. Best I Can Geddy Lee - Bass, Lead Vocals Alex Lifeson - Guitar, Backing Vocals Neil Peart - Drums

Rush ラッシュ/Canada 08.23.1977

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