本作が撮影されたのは３公演。本編ライヴアルバムと同じ「2015年５月25日ロンドン公演（14曲）」を筆頭に、「欧州#3」の「７月17日ドルムント公演（９曲）」「７月８日ベルリン公演（７曲）」のオーディエンス・ショットを集成したコンピレーション。同ツアーの映像作品『TRACKER TOUR: PARÍS & PADOVA 2015』もリリースされますが、まったく被りません。曲数をご覧の通り３公演ともフルセットではないわけですが、さらに言いますと１曲１曲も完全演奏ではない。各曲の美味しいパートをつまみ食いしていくダイジェスト映像作です。「なんだダイジェストか」と思われるかも知れませんが、それは気が早すぎる。約１時間というボリュームは立派に「作品」的ですし、何よりもクオリティが超絶すぎるのです。３公演でそれぞれポジションは異なるものの、共通するのは超ドアップ。特にメインのロンドン映像は前方数列目（３列目？）という近さで、マークを斜め下から見上げる。しかも、そこから果敢なズームで見どころに寄りまくる。表情に寄ればこめかみに浮き立つ血管の凹凸までクッキリ鮮やかで、手元に迫れば弦１本１本の振動さえ見て取れる。もちろん、マークだけでなく各メンバーの見どころも追いまくり。ステージ奥のドラムでさえ、シンバルに付いた指紋の跡まで分かるという超接写感なのです。もちろん、ドイツ２公演も超絶景。実のところ、さまざまなアングルが混ざっているので一概に「角度は○○」「距離は◇◇」と断言できないのですが、概して超接写。ドルトムント公演のメインカメラはやや遠目なものの果敢なズームが距離を感じさせませんし、ロンドンでは演奏しなかった「Brothers in Arms」「Piper To The End」も見られる。そして最後のベルリン公演は、マークを真っ正面に据えたポジションも美味しい。それぞれのポジションの旨みを最大限に活かすカメラワークでたっぷりと特等席体験させてくれるのです。さらに付け加えたいのが編集センス。各曲をかいつまんでいるわけですが、そのセレクトは適当ではない。各曲とも美味しいポイントがバッチリ。ハーモニーも美味しいコーラス、熱気が醸成されていくギターソロ、一瞬のセンスが光るオブリ……。あきらかに「ココを見てよ」と言わんばかりの名シーンが矢継ぎ早に流れ出る濃度は半端ではない。ハリウッドの大作映画でも本編より予告編の方が面白かったりする時がありますが、それは本作にも言える。約１時間絶え間なく続く濃厚な見応えは、そんじょそこらのフル映像よりも強力なのです。画面キャプチャーをご覧の通り、ドアップ＆超美麗画質で“TRACKER Tour”を目撃できる映像作品です。「ダイジェスト」という特性から単独作品としてはご紹介しづらいものの、その中身は特濃にして絶品。本編ライヴアルバムのイメージを掻き立てるどころでは済まない魅力がパンパンに詰まった１枚です。日本では望むべくもない“TRACKER Tour”の醍醐味。Royal Albert Hall, London, UK 25th May 2015 Westfalenhalle, Dortmund, Germany 17th July 2015 Mercedes Benz Arena, Berlin, Germany 8th July 2015(54:53)
Royal Albert Hall, London, UK 25th May 2015 [22:20] 1. Broken Bones 2. Privateering 3. Father And Son 4. Skydiver 5. Laughs And Jokes And Drinks And Smokes 6. Joking Around 7. Romeo And Juliet 8. Sultans Of Swing 9. Mighty Man 10. Marbletown 11. Telegraph Road 12. The Band
13. Wherever I Go 14. Going Home Westfalenhalle, Dortmund, Germany 17th July 2015 [19:55] 15. Broken Bones 16. Father And Son 17. Hill Farmer's Blues 18. Sultans Of Swing 19. Speedway At Nazareth 20. Telegraph Road 21. Brothers in Arms 22. So Far Away 23. Piper To The End
Mercedes Benz Arena, Berlin, Germany 8th July 2015 [12:48] 24. MK Says Hello 25. Privateering 26. MK, John & Mike Share A Laugh 27. Father And Son 28. Hill Farmer's Blues 29. Sultans Of Swing 30. Speedway At Nazareth 31. Brothers In Arms 32. So Far Away COLOUR NTSC Approx.55min.
本作が撮影されたのは３公演。本編ライヴアルバムと同じ「2015年５月25日ロンドン公演（14曲）」を筆頭に、「欧州#3」の「７月17日ドルムント公演（９曲）」「７月８日ベルリン公演（７曲）」のオーディエンス・ショットを集成したコンピレーション
