ブルース・ディッキンソン/エイドリアン・スミス復帰の喜びに沸いていた『BRAVE NEW WORLD』時代のIRON MAIDEN。そのリアルな熱量とプロショット級の見応えを兼ね備えた稀代の極上映像が登場です。そんな本作が撮影されたのは「2000年9月16日マウンテン・ビュー公演」。そのスクリーン・ショットです。本稿に目を留められた方ならご存知かも知れませんが、「スクリーン・ショット」は、オーディエンス・ショットの中でも少々変わり種。ステージそのものではなく、会場の大型ビジョンに流れる中継映像のほうへカメラを向けた映像のことです。そこに映し出されているのは現場のプロカメラマンがリアル・タイムで撮影しているマルチカメラ映像。それを撮影することでプロショットのないコンサートでもマルチカメラ・プロショットと変わらない見応えで楽しめるのです。その仕上がりはのちほどじっくりご紹介するとして、まずはショウのポジション。IRON MAIDEN史でも最大級の成功を収めた“BRAVE NEW WORLD Tour”の全体像から確かめておきましょう。2000年《5月29日『BRAVE NEW WORLD』発売》・6月2日~7月23日:欧州#1(28公演)・8月1日~9月20日:北米(36公演)←★ココ・10月19日~29日:日本(8公演)・11月2日~10日:欧州#2(5公演)2001年・1月6日+7日:ロンドン#1(2公演)・1月9日~19日:中南米(4公演)←※公式ROCK IN RIO 2002年・3月19日~21日:ロンドン#2(3公演)《3月25日『ROCK IN RIO』発売》絶対の信念が生んだプロショット級の光景 これが『BRAVE NEW WORLD』に伴う2000~2002年のIRON MAIDEN。アルバム発売の直後に欧州で幕を開けたツアーは、2000/2001年に終了しましたが、2002年には多発性硬化症に侵されたクライヴ・バーのためのチャリティー・コンサート「ロンドン#2」も開催されました。そんな歩みの中で、本作のマウンテン・ビュー公演は最大レッグであった「北米」の33公演目。オフィシャル名盤『ROCK IN RIO』の約4ヶ月前にあたるステージでもありました。そんなツアーの一夜を捉えた本作は、つい最近になって公開されたばかりの極上スクリーン・ショット。まさしくプロショット級の銘品映像なのですが、その要因となっているのが撮影者の「スクリーンを撮る!」という揺るぎない信念です。「スクリーン・ショット」と言うとカメラをモニターに向けて放っておくイメージがあるかも知れませんが、そう簡単なものではありません。視界に他客が入ってくれば避けなくてはいけないのは通常オーディエンスと変わりませんし、普通より揺れが目立つために安定させるのも難しい。それ以上に悩ましいのが「スクリーンをずっと見つめる」という苦行。コンサート会場では目の前にお気に入りのバンド本人が歌い、弾いている。それを肉眼で観ることなく、2時間近くにわたって大型ビジョンだけを見つめ続けるのは、並大抵の忍耐ではありません。ところが、本作の撮影者は修行僧のようなストイックさでやり遂げている。開演前の段階ですでにカメラはスクリーンを捉え、そこから終演まで一度たりとも持ち場を離れない。しかも三脚でも使っているのか、画面は終始安定しつつ、遮蔽物が入ってくればキチンと対応しているのです。実のところ、画面の縁には現場スクリーンの「枠」も映り込むため、じっくり見れば本物のプロショットではないと分かります。ただ、それはあくまで“見分ける”ための手がかりに過ぎません。観ている間の満足感という点では、プロショットと何ひとつ変わらないのです。プロショット感を高める極太のサウンドそんなプロショット感覚を足元からガッチリ支えているのが、極上級の音声です。カメラ付属の音声ではなく、映像とは異なるベスト録音をわざわざシンクロさせている。こちらも音色的にはサウンドボードと間違えるタイプではないものの、芯はたくましく張り詰め、演奏との間に隔たりがまるでなく、細やかなニュアンスまで取りこぼさずに届いてくる。一体どんな位置から収録したのか見当もつきませんが、間近席の声援すら聞こえてこないのです。大型ビジョンに映るプロの映像と極太の音声。2つが重なって流れていると次第に「これはスクリーン用の映像がそのまま流出したプロショットなのでは……?」と思えてくる。それほどの没入感なのです。“新世界”の幕開けを告げる歓喜のステージそんな極上映像で描かれるのは、“BRAVE NEW WORLD Tour”の基本セット。ざっくり言えば、公式『ROCK IN RIO』から「Run To The Hills」を除いたものです。オフィシャル作の「Run To The Hills」は公式撮影のために用意されたサプライズで、ツアーの通常セットからは外されていました。ここで、その内容も整理しておきましょう。ブレイヴ・ニュー・ワールド(6曲)・The Wicker Man/Ghost Of The Navigator/Brave New World/Blood Brothers/The Mercenary(★)/Dream Of Mirrors(★) その他(11曲)・ディノ時代:Wrathchild/Iron Maiden/Sanctuar・ブレイズ時代:Sign Of The Cross/The Clansman・その他:2 Minutes To Midnight/The Trooper/The Evil That Men Do/Fear Of The Dark/The Number Of The Beast/Hallowed Be Thy Name※注:「★」印は、この時期ならではの限定曲。…と、このようになっています。やはり主役は『BRAVE NEW WORLD』の新曲群。再結成後の作品群でもズバ抜けたNo.1人気を誇る名盤ですが、このツアー以降は定番化に至らなかった曲も含まれています。「Ghost Of The Navigator」は2010年のごく短い期間だけ復活したものの、「The Mercenary」「Dream Of Mirrors」の2曲に至っては、このツアーでしか聴けない限定レパートリー。今となっては貴重すぎる名曲たちもたっぷりと味わえるわけです。そして、それ以上に胸を打つのが、復活を果たしたバンドのパフォーマンスそのもの。現在の彼らも素晴らしいショウを続けていますが、さすがに26年前は若い! ブルースとエイドリアンが戻ってきた熱気はまだまだ新鮮で、そこへ『BRAVE NEW WORLD』のヒットも重なり、ステージには大成功のムードが充満している。 “BEAST ON THE ROAD 1982”以来とも言われた凄まじいテンションは、まさに「新しい世界が始まった!」という歓喜そのもの。見応えはプロショット感覚ですが、光景や音声に宿る肌触りは現場感覚。大成功真っ只中に立ちながら極上映像を楽しめるのです。撮影者の執念が生み出したプロショット級の大傑作スクリーン・ショットです。“BRAVE NEW WORLD Tour”自体は『ROCK IN RIO』にもなっているわけですが、あの素晴らしいショウをもう1公演楽しめる醍醐味は何物にも代え難い。しかも、本物プロショットとはひと味違った現場感覚で体験できるのです。ブルース&エイドリアン復帰の歓喜に湧き上がっていた熱い風「2000年9月16日マウンテン・ビュー公演」のスクリーン・ショット。つい最近公開されたばかりの極上映像で、開演前から終演までスクリーンだけを見据え続ける撮影者の信念が圧巻です。三脚でも使っているのか安定感も素晴らしく、スクリーンの枠こそ映り込むものの、見応えはまさにプロショット級。音声も芯の力強さ、ゼロ距離のダイレクト感、細部の精緻さのどれを取ってもサウンドボードに負けない極上級。貴重曲「The Mercenary」「Dream Of Mirrors」「Ghost Of The Navigator」も楽しい栄光の“BRAVE NEW WORLD Tour”を極上体験できます。Shoreline Amphitheatre, Mountain View, CA, USA 16th September 2000 AMAZING SHOT!!!! 1. Intro 2. Arthur's Farewell 3. The Wicker Man 4. Ghost Of The Navigator 5. Brave New World 6. Wrathchild 7. 2 Minutes To Midnight 8. Blood Brothers 9. Sign Of The Cross 10. The Mercenary 11. The Trooper 12. Dream Of Mirrors 13. The Clansman 14. The Evil That Men Do 15. Fear Of The Dark 16. Iron Maiden 17. The Number Of The Beast 18. Hallowed Be Thy Name 19. Sanctuary Bruce Dickinson - Vocal Steve Harris - Bass Dave Murray - Guitar Adrian Smith - Guitar Janick Gers - Guitar Nicko McBrain - Drums COLOUR NTSC Approx.116min.





























