ポール・ディアノ時代のレアトラックを網羅した究極アルバムが登場です! 1978?1981年の初期IRON MAIDENは、シングルやコンピレーションへの提供など、アルバム未収録の細かいテイクがとにかく多く、なかには同じテイクが様々な盤に散っていたりと、収録状況を把握するだけでも一苦労。しかも、そのほとんどが現在は廃盤です。そんな苦労を重ねているマニア達に大好評だったのが、ディアノ時代のレアトラックをかき集めた「COMPELTE RARE TRACKS」。数あるアイテムでも異常とも言える大ヒットを記録し、海外マニアからも「コンピレーションCDの頂点!」「どこで買えるんだ!?」と話題になるほどでした。本作は、その大傑作コンピレーションをさらにアップグレードさせた究極バージョンです。今回はCD化に際し、全曲でオフィシャルの全トラックから最優秀サウンドのバージョンを洗い直し。さらには昨年になって発見されたレアトラックも追加し、統一感あるマスタリングで“アルバム”としての完成度も追求しました。もちろん、あくまで公式の“オリジナル・サウンド”を最重視しているので、音色やピッチの変更などは行っておりませんが、各トラックでバラバラだった音量・音圧は統一。いちいちボリュームを変えることなく「アルバム作品」として聴ける1本なのです。もちろん無論、アルバム「鋼鉄の処女」「キラーズ」で聴けなかったお宝テイクの数々がお手軽コンプリートができます!!それでは、各トラックを詳細にご紹介しましょう。本作はの構成は時系列ながら「ディスク1=スタジオ編」と「ディスク2=ライヴ編」を1枚ずつに収めています。メンバーは全トラックとも「ポール・ディアノ」「スティーヴ・ハリス」「デイヴ・マーレイ」の3人は共通していますが、他は流動的。それぞれサイドギターとドラムの2人を付記していきます。
【ディスク1:"THE SOUNDHOUSE TAPES" SESSION】(サイドギター:ポール・ケアンズ/ドラム:ダグ・サンプソン)
まず最初は、IRON MAIDENの初録音でもある伝説の「THE SOUNDHOUSE TAPES」! オリジナルEPは“MAIDENの聖杯”と称される秘宝ですが、“音の再生”という面では半アマチュア時代ゆえの低予算カッティングがベストとは言いづらいもの。そこで、今回は“再生音”の一点にこだわり、オリジナルEPではなく2002年に一度だけオフィシャルCDで再発された盤(CSK 56882)を使用しました。このCDは、リマスター・シリーズを全部買った人だけが応募できるもので、666枚の限定品。しかも、アメリカ在住のファンしか応募できず、激レアなCDなのです。また「THE SOUNDHOUSE TAPES」セッションで録音されながら外されたアウトテイク「Strange World」も「THE BEST OF THE BEAST」のデジタル・バージョンです。その公式クレジットでは、デイヴ1人がギターを弾いていることになっていますが、最近の研究では幻のギタリスト、ポール・ケアンズも参加していたことが分かってきました。本作でも、彼の名をクレジットしています。歴史的名バンドの初録音にして、伝説中の伝説トラックを公式デジタル・サウンドでお楽しみください!
【ディスク1:"METAL FOR MUTHAS" SESSION】(ギター:トニー・パーソンズ/ドラム:ダグ・サンプソン)
次なるは、トニー・パーソンズが加入しての「METAL FOR MUTHAS」。こちらも当時のアナログLPではなく、しっかりとオフィシャルマスタリングでトリートメントされた1996年のCDシングルを使用しました。ここで聴ける「Sanctuary」「Wrathchild」はアルバムでリメイクされた物とは違う、正真正銘のオリジナルテイク。特に「Wrathchild」はアルバム「キラーズ」で人気ですが、よりプリミティヴでNWOBHM臭が強い本テイクこそ、曲が誕生した本来の姿を忠実に伝えています。
【ディスク1:"METAL FOR MUTHAS" SESSION】(ギター:トニー・パーソンズ/ドラム:ダグ・サンプソン)
続くは、BBCの番組「FRIDAY ROCK SHOW」での収録。このラジオテイクは、ラーズ・ウルリッヒ監修の「NWOBHM '79 REVISITED」や「ONE AND ONLY」など、様々なコンピにも使わてきた放送。数々のエアチェック・ブートも出回ってきましたが、ここでは2002年の廃盤ボックス「EDDIE’S ARCHIVE」のベストバージョンから収録しました。
【ディスク1:SINGLE B-SIDES】
「Burning Ambition」 (サイドギター:不明(デイヴだけ?)、ドラム:ダグ・サンプソン)
「Women In Uniform」「Invasion」(サイドギター:デニス・ストラットン、ドラム:クライヴ・バー)
いよいよ、レコードデビュー時代、各シングルのアルバム未収録トラックを集めました。ここでようやく、私たちのよく知るIRON MAIDENの姿にたどり着く。このように、このディスク1は極初期MAIDENの歩みとシンクロでき、デビューアルバム以前もしっかりと体感できる。今まで私たちは「鋼鉄の処女」「キラーズ」の2枚だけだと思ってきましたが、この1枚はまさに「1st以前のスタジオアルバム」なのです!
【ディスク1:ボーナストラック】
さらに、オフィシャル・トラックながら曰わく付きの2曲もボーナス収録。まずは「COMPELTE RARE TRACKS」以降に発見されたお宝トラック「Women In Uniform (Alternate Mix)」! 2015年にオフィシャルでアナログ7インチ復刻シリーズが発売されましたが、それに合わせて公開されたもの。CDシングルやPVでお馴染みのテイクに比べるとイントロのサイドギターがなく、サビのコーラスも大きな別ミックス・バージョンです。ただ、聴いて一発で分かるほど違いながら、公開時には「別ミックス」とのアナウンスはなし。まったくの謎テイクでしたが、現在マニアの調査が進みつつあり、英国のオリジナル7インチと同じミックスとの説が有力です。本作では、アナログシングル起こしではなく、オフィシャル制作のデジタル・バージョンから収録し、公式アルバムと完全に同等の超美麗サウンドで聴くことができます。もう1つのボーナスには、コンピレーション「AXE ATTACK!」のみ間違って収録された「Running Free」のデモバージョンを収録。あくまでミスなので録音時期も不明で、ギターはトニー・パーソンズかデニス・ストラットンなのかも分かっていません(ドラムはダグ・サンプソン)。ディスク1で唯一のアナログ起こしですが、最新・細心のリマスターで他トラックとの違和感を可能な限り解消しました。
【ディスク2:SINGLE "SANCTUARY"】(サイドギター=デニス・ストラットン、ドラム=クライヴ・バー)
ここからのディスク2は「ライヴ篇」。“MAIDEN! MAIDEN!”コールに導かれて始まるのは、シングル「SANCTUARY」収録のマーキー・クラブのステージ。当時はクレジットが曖昧でしたが、実は1980年のマーキーライヴには「4月3日」と「7月4日」の2種類があります。それぞれバラバラに各国盤のシングル等に振り分けられたりもしたため、長い間混乱の元になってきました。まずは、シングル「SANCTUARY」収録の「4月3日」の2曲です。
【ディスク2:EP "LIVE!! + ONE"】(サイドギター=デニス・ストラットン、ドラム=クライヴ・バー)
こちらは「7月4日」のライヴ3曲。「Phantom Of The Opera」のみデジタル化されていますが、3曲まとめて聴けるのは「LIVE!!+ ONE」のみ。IRON MAIDEN史上、唯一正式デジタル化されていない音源です。本作では、統一感を持たせるため、3曲とも極上状態の「LIVE!!+ ONE」から、プロ仕様のハイエンド機材でCD化いたしました。特にポイントなのは「Drifter」。「COMPELTE RARE TRACKS」では、ギリシャ盤のエディット・バージョン(3分38秒)でしたが、本作ではフルバージョン(8分20秒)で収録しています。
【ディスク2:"BBC ARCHIVES"】(サイドギター=デニス・ストラットン、ドラム=クライヴ・バー)
3番目のライヴは、2002年に発売されて瞬く間にソールドアウトとなった廃盤ボックス「EDIIE'S ARCHIVE」からの1980年レディングフェスティバル。ミスもお構いなしの荒々しい演奏や初の大舞台を踏む爆テンション、仮歌詞の「Killers」等々、NWBHMの臭みがたっぷりと乗った最高のライヴです。
【ディスク2:EP "MAIDEN JAPAN (US PRESS)"】(ギター=エイドリアン・スミス、ドラム=クライヴ・バー)
最後を締めくくるのは、超名盤「MAIDEN JAPAN」。ここにきてエイドリアン・スミスが加わり、いよいよ完成の域に到達した初期のMAIDENサウンドが楽しめます。スタンダード仕様の「MAIDEN JAPAN」は4曲収録でした(「THE FIRST 10 YEARS」での復刻も4曲)が、北米を初めとする数カ国では「Wrathchild」を追加収録した5曲仕様でした。本作では、もちろん5曲仕様に準じており、唯一の公式デジタル化となった1995年のCastle再発盤を使用、ここでもベストサウンドを実現しました。
以上、31トラック。厳密には他にエディット・バージョンも存在します(例えば、ライヴの「Drifter」は途中で強引にフェイドアウトするバージョン、「Phantom Of The Opera」では最後の“Back at your lair!”リピートがないバージョンがあります)が、曲/テイク/ミックスが違うものは網羅しています。数々の公式アイテムから細心の配慮で組み上げ、さらに通しでも自然に聴ける究極の2枚組。「新たな公式アルバム」のつもりで聴いても良し、コレクションの抜けを補うも良し、これがIRON MAIDENとの出会いとなっても十分にOK! まさにオリジナル・アルバム「鋼鉄の処女」「キラーズ」にすら並ぶ絶対・充実盤、堂々の完成です!
Complete Collection of Early Rare Tracks STEREO SBD
Disc 1 (53:06)
"THE SOUNDHOUSE TAPES" SESSION
1. Iron Maiden 2. Invasion 3. Prowler 4. Strange World (Outtake)
"METAL FOR MUTHAS" SESSION
5. Sanctuary 6. Wrathchild
BBC RADIO 1 "FRIDAY ROCK SHOW" SESSION
7. Iron Maiden 8. Running Free 9. Transylvania 10. Sanctuary
SINGLE B-SIDES
11. Burning Ambition 12. Women In Uniform 13. Invasion 14. Women In Uniform (Original Mix) 15. Running Free
Disc 2 (78:12)
SINGLE "SANCTUARY" VERSION
1. Drifter 2. I've Got The Fire
EP "LIVE!! + ONE" VERSION
3. Sanctuary 4. Phantom of the Opera 5. Drifter
"BBC ARCHIVES" VERSION
6. Prowler 7. Remember Tomorrow 8. Killers 9. Running Free 10. Transylvania 11. Iron Maiden
EP "MAIDEN JAPAN (US PRESS)" VERSION
12. Running Free 13. Remember Tomorow 14. Wrathchild 15. Killers 16. Innocent Exile
Paul Di'Anno - Vocals Steve Harris - Bass Dave Murray - Guitar
Paul Cairns - Guitar (Disc 1: 1-4) Tony Parsons - Guitar (Disc 1: 5-10) Dennis Stratton - Guitar (Disc 1: 12-14/Disc 2: 1-11) Adrian Smith - Guitar (Disc 2: 12-16) Doug Sampson - Drums (Disc 1: 1-11 & 15) Clive Burr - Drums (Disc 1: 12-14 / Disc 2)