「マニアの夢」を現実化させ、一大センセーションを巻き起こした『ANOTHER FINYL VINYL』。その第二弾となるドリーム・アルバムが爆誕! 第一弾を遙かに超える衝撃CDで緊急リリース決定です!!そんな本作の正体とは、「DOWN TO EARTHの歌入りラフ・ミックス」。そう、これまでインスト・トラックから想像するほかなかったグラハム・ボネットの絶唱付きバージョンが現実になったのです!一体、どうしてそんな事が可能になったのか。本作を制作したのは『ANOTHER FINYL VINYL』と同じ海外のRAINBOW研究家。音源知識に精通しているだけでなく最新の編集技術にも長けた人物で、スタジオ録音やサウンドボード・ライヴをデジタル技術で楽器毎に分解。『DOWN TO EARTH』のラフ・ミックスにグラハムのヴォーカル・トラック(やリッチーのギターソロ)をリミックスしたのです。もちろん、演奏が異なるので単に重ねただけではズレまくって聴けたものではないのですが、本作にその心配はない。テンポ調整や繰り返し回数等のアレンジ違いはもちろん、それこそ1小節毎の詳細なシンクロ作業を経て、完全一致したスタジオ作品に仕上げられているのです。しかも、テイクの選択も絶妙。実のところ、本作は『DOWN TO EARTH』全曲だけではなく、いくつかのバージョン違いも収録しており、大きく3セクションに分けられる。それぞれ個別にご紹介していきましょう。歌入りラフミックス版『DOWN TO EARTH』(8曲)本作のメインとなる歌入りラフミックス。『DOWN TO EARTH』のデモには公式デラックス・エディション収録の「Instrumental Outtake」と当店発掘のいわゆる“コージー・テープ”があるわけですが、ここで土台となっているのは後者の方。もっとも“コージー・テープ”にもトランスファー精度やマスタリング違いで何種かの盤があるわけですが、本作に採用されているのは最も音が良く、なおかつラフミックス本来の形態を残している『Black Box 024』です。そんなインストのラフミックスに被せられているのは、(基本的に)最終版『DOWN TO EARTH』のヴォーカル・トラック。ギターソロが録音されていなかった曲には、リッチーのソロもミックスされている。製作コンセプトは「完成度上げる」ではなく「歌乗せラフミックス」のため、デモ本来のテイストを最大限に残し、曲順や繰返し回数などのアレンジ違い、無音部の処理なども極力“コージー・テープ”に準拠されています。こうして「Since You Been Gone」以外のアルバム全曲+「Stone (Bad Girl)」の8曲が歌入り別バージョンが誕生したわけですが、そんな中で例外なのが2曲ある。まずは「Bluesing (Love's No Friend)」。この曲は公式デラエディに仮歌詞版「Ain't A Lot Of Love In The Heart Of Me」が収録されており、ラフミックス段階であるならこちらのヴォーカルが乗ったはず。そこで、公式デラエディのヴォーカル・トラックだけを抜き出し、“コージー・テープ”バッキングにシンクロさせています。もう1曲が「Sparks Don't Mean A Fire (No Time To Lose)」。これは“コージー・テープ”でも唯一の歌入り。これは編集を変えず、音量・音圧など、他曲との統一調整のみで再収録。それでも過去のラフミックスより格段に聴きやすく、歌詞もしっかり聴き取れる。最終版と比べても遜色のない完成度になっています。こうして完成した「もう1つの歌入りDOWN TO EARTH」ですが、これがもう新鮮にして超かっこいい! 1曲目の「Stone (Bad Girl)」からもの凄いインパクト。例のカウントからスタートするわけですが、あのラフで生々しい演奏にグラハムのヴォーカルが乗ると一気に完成度が爆上がり。普通のスタジオ・アルバムとして聴ける。それこそ、最終の完成版と入れ替えても成立しそうなほどです。もちろん、そうは言っても最終版との違うのも明らか……と言いますか、ヴォーカルやソロが同じだからこそ「違い」がくっきりと浮き立つ。「The Steamer (Lost In Hollywood)」はイントロのトレモロがこれほどカッコ良く決まるとは予想外でしたし、「Once More With Feeling (All Night Long)」もヴォーカルが入ることで、ラストの音が上がる場面のメリハリが鮮烈になっている。特に新鮮なのが「The Plod (Makin' Love)」。イントロの直後に間髪入れずヴォーカルが入ってくるアレンジが目新しくも自然です。「Set Me Free」の歌入りラフミックス(1曲) “コージー・テープ”には『DOWN TO EARTH』ナンバーの他、『LINE-UP』曲「Set Me Free」のラフミックスも収録されていました。本作では、この曲もバージョン・アップ。もともと微かに記録されていたグラハムのヴォーカルが大きくリミックスされており、アルバムに収録レベルにまで整えられているのです。しかも、ヴォーカルだけではなくリズム隊やギターもバランス調整されており、上記『DOWN TO EARTH』と続けて聴いても遜色のない完成度に昇華されています。ライヴ・ヴォーカルで生々しい別バージョン集(7曲)ここまでで感無量なのですが、本作はまだまだ終わらない。その後はアルバム・トータルではなく、曲毎のさらなる別バージョンが収録されているのです。こちらの基本は公式でエラディの「Instrumental Outtake」。そこにライヴアルバム『MONSTERS OF ROCK LIVE AT DONINGTON 1980』のヴォーカル・テイクがシンクロされているのです。例外は3曲。まず「Sparks Don't Mean A Fire (No Time To Lose)」は公式デラエディの原曲バッキングに、最終版「No Time To Lose」のヴォーカルがシンクロされた別バージョン。「Ain't A Lot Of Love In The Heart Of Me (Love's No Friend)」はMONSTERS OF ROCKで演奏していないせいか『DENVER 1979』のヴォーカルがシンクロされています。シンクロではないのが「All Night Long (Cozy Powell Mix)」で、公式デラエディ版のバランスを整えてリミックスされています、極端に大きいドラムの音量が下げられ、代わってヴォーカルが増強。完成版みたいになるかと思いきや、実は別テイクも使われていたことがクッキリ。同じテイクでも思いっきりミックスで遊んでいるギター、ピアノなども鮮明に楽しめるようになっています。スタジオとライヴの合体となると「そんなの邪道」「どうせ合うわけない」と思われるかも知れません。ところがどっこい、これが実は(下手すると上記の本編より)ビシッとドハマリだからびっくり!!! バッキング自体が生々しいわけですが、そこに完成版とはまるで違うワイルドな歌いっぷりが乗るとデモらしさが大爆発………いや、これはそれ以上ですね。もう「未発表スタジオ・ライヴ」にしか聞こえない。単に「最終版と違う」という次元を超えたカッコ良さは異様で、それこそBBCセッションでそのまま流してロック史の宝にして欲しくなるほどです。バッキングとヴォーカルで音質差も心配になりましたが、むしろこちらの方がはまっているかも知れません。特に「Eyes Of The World」は、グラハムがライヴを重ねて替えてきたメロディで歌っている。このバージョンはグラハムが育てた「本来はこうしたかったバージョン」にも聞こえるのです。そんな中で「いかにもデモ」なのが「Since You Been Gone」。「終わったかな」と思ったらところで再びサビが再開されるわけですが、ここにもしっかりヴォーカルをミックス。まるでリハーサルのようなスタジオの遊び感覚が再現されているのです。気の効いたミックスと言えば、「Lost In Hollywood」も秀逸。元のテイクはラスト付近でキーボードがワン・コードで約30秒鳴らしてブツッと切れるのですが、ここにもギターソロを被せつつ、テープ終了に合わせて寸断エンド。まるで最初からそういうセッションだったとしか思えない仕上がりで、細部の細部まで神経の行き届いたマニア愛には心打たれます。以上、全16テイクに及ぶスタジオ新名盤。『ANOTHER FINYL VINYL』も感動作ではありましたが、完成度も聴き応えも本作の方が遙かに上です。確かに、本作は技術の進歩によって実現したドリーム・アルバムでしょう。しかしそんじょそこらのファンがイジったところで、この完成度はあり得ません。各音源の細部まで聴き込み、愛し、背景まで考察したディープな知識に裏打ちされたからこその発想と執念の作業が詰まりに詰まっている。40年以上に渡って醸成されてきたマニア愛と技術進化が結晶となった「歌入りラフミックス」であり、「新たなるDOWN TO EARTH」なのです。コージー・テープや公式テイクをフル活用して製作された「DOWN TO EARTHの歌入りラフ・ミックス」。名作コンピ『ANOTHER FINYL VINYL』と同じRAINBOW研究家が製作したもので、インストだった『DOWN TO EARTH』のラフ・ミックスにグラハムのヴォーカル・トラックやリッチーのギターソロをリミックス。一聴して最終版とまるで違いながら、音楽作品としてキチンと楽しめる「新たなるDOWN TO EARTH」の誕生です。2023 Original Mixes with Down To Earth Rough Mix & Graham Bonnet Vocals DOWN TO EARTH ROUGH MIX feat. Graham Bonnet Vocals Taken from the original master cassette (Scotch C60) which belonged to Cozy Powell The label description "Rainbow Rough Mixes France"★歌入りラフミックス・アルバム。特記のない限り、コージーテープを土台に公式のヴォーカルやギターソロがシンクロされています。1. Stone (Bad Girl) (with vocals & guitar solo)2. The Steamer (Lost In Hollywood) (with vocals & guitar solo)★『ANOTHER FINYL VINYL』と違い、土台のラフミックスはBlack Boxレーベル版。3. Bluesing (Love's No Friend) (with vocals) ★ヴォーカル・トラックは最終版ではなく公式デモの仮歌詞「Ain't A Lot Of Love In The Heart Of Me」版。★★一番の聴きどころ。衝撃!!4. Mars (Eyes Of The World) (with vocals)★『ANOTHER FINYL VINYL』と違い、土台のラフミックスはBlack Boxレーベル版。5. The Plod (Makin' Love) (with vocals & guitar solo)★最終版とはアレンジが異なり、イントロ後にすぐに歌が入って新鮮。6. New York (Danger Zone) (with vocals & guitar solo)★ソロの中近東風フレーズが2回登場しますが、2回目フレーズは元ラフミックスの演奏。7. Once More With Feeling (All Night Long) (with vocals)8. Sparks Don't Mean A Fire (No Time To Lose) (Original Rough Mix Version)★ヴォーカルもラフミックスのまま(音量統一はされています)。BONUS TRACKS GRAHAM BONNET Taken from the original master cassette (TDK AD-C46) which belonged to Cozy Powell Studio Demo for Graham Bonnet's Solo Album "Line-Up" 9. Set Me Free (Remix Version)★微かに記録されていたヴォーカルが強化されたリミックス版。演奏とのバランスも整えられています。DOWN TO EARTH A WORK IN PROGRESS★特記のない限り、公式デラエディの「Instrumental Outtake」に『MONSTERS OF ROCK LIVE AT DONINGTON 1980』のヴォーカル・トラックがシンクロされています。 10. All Night Long (with vocals) 11. Eyes Of The World (with vocals) 12. Sparks Don't Mean A Fire (No Time To Lose) (with vocals)★公式デラエディの「Sparks Don't Mean A Fire」に最終版「No Time To Lose」のヴォーカルをシンクロ。13. Since You Been Gone (with vocals)★後半の「終わったかと思ったら始まるサビ」パートにもキチンとヴォーカルが入っています。14. Ain't A Lot Of Love In The Heart Of Me (Love's No Friend) (with vocals)★公式デラエディの「Ain't A Lot Of Love In The Heart Of Me」に『DENVER 1979』のヴォーカルをシンクロ。ラストのシャウトが異様にカッコイイ!15. Lost In Hollywood (with vocals & guitar solo)★ギターソロもミックスされており、ラストはデモ通りにブツ切りになる凝った仕上がり。16. All Night Long (Remix Version of Cozy Powell Mix)★公式デラエディ「Cozy Powell Mix」のリミックス版。極端に大きかったドラムが下げられ、逆にヴォーカルが大きい。全体が整ってテイク違いが自然に楽しめる出来映え。Ritchie Blackmore - Guitar Graham Bonnet - Vocal Roger Glover - Bass Don Airey - Keyboard Cozy Powell - Drums