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Simon & Garfunkel サイモン・アンド・ガーファンクル/Canada 1983 Complete Soundboard Edition

サイモン&ガーファンクルが1980年代初頭に実現させた再結成ワールドツアーは各年代からPAアウトのサウンドボードが流出しており、1982年の横綱アルバムと呼ぶに相応しい『OSAKA STADIUM 1982 SOUNDBOARD』の記憶も新しいところですが、翌年に関しては8月のバンクーバーでのステージを素晴らしい音質で捉えたサウンドボードが以前から出回っていました。これは『LISTEN TO THE SILENCE』というタイトルで初お目見えし、元が非常に音質の良いPAサウンドボードということからその後も何度か他レーベルが再発。さらに現在ではグレイゾーンCDでまでリリースされるという始末。とはいえ無駄に乱発されてしまった状況が仇となり、むしろマニアには思いのほかなじみのないサウンドボードではないでしょうか。それどころか「83年もサウンドボードが流出していたの?」と思われてもおかしくない。そんな見過ごされた83年サウンドボードをマニアが独自にレストアしてネット上に公開してくれたのが今回のバージョン。 元々が非常にクリアーな音質のサウンドボードでありましたが、PAアウトゆえのラフさを実にうまく緩和してくれている。まず何と言っても静音部に顕著だった「ブー」というハムノイズを一掃してくれており、それだけでも既発アイテムのとの差は歴然。というのもS&Gには「Scarborough Fair」や「Old Friends / Bookends」といった楽曲そのものが静かなアレンジで演奏されるだけでなく「El Condor Pasa (If I Could)」や「The Sounds of Silence」の序盤といった具合に静かな演奏のパートも多い。そうした中で例のハムノイズの存在は興ざめといってもよく、それがまた音質明瞭なサウンドボードにもかかわらず最近リリースが途絶えてしまっていた原因でもありました。もうこの問題が解決されただけでもCDに値する仕上がりをみせていたのですが、さらに特筆すべきは音質そのものがよりクリアーになっているということ。元々PAサウンドボードの割りに聞きやすい音質であったことも本音源の魅力でしたが、今回はさらにクリアーかつ広がりのある音質へと生まれ変わっており、サウンドボードとは言えど初心者にはとっつきづらい側面もあったPAアウト録音が格段に聞きやすくなっている。これほどまでクリアーな状態であれば間違いなくPAアウトになじみのない初心者でも余裕で楽しめてしまう見事な状態へと仕上げられているのです。今までアイテム自体が前年の来日公演と比べて圧倒的に少なかったことから見過ごされがちな83年のワールドツアーですが、実は来日公演から大きな変化を見せている。まずバンドメンバーがからしてガラッと変わっており、あのスティーブ・ガッドすら抜け、代わりにデイヴ・ウェックルを雇い、彼にシンセドラムを叩かせたりしている。さらにサックスのマーク・リヴェラは数か月後にビリー・ジョエルのツアーに参加したのを皮切りに彼の右腕的存在となり続ける訳ですが、既にこの時点でも才能をいかんなく発揮しており、やはり前年以上にコンテンポラリーなサウンドを鳴らすことに貢献してくれています。せっかく83年のバンドがイイ感じにまとまっていただけに、このままS&Gとして継続できていれば…と思わずにはいられません。その証拠に83年ツアーは「Cars are Cars」、「Think Too Much」という後にポールがソロでリリースすることになる二曲の新曲を投入しており、S&Gとしてのアルバムを作る現役感はガンガンにあったことが伝わってきます。特に「Think Too Much」では新曲という事もあり出だしでバンドとポールが噛み合わなくなってしまい、彼が思わず笑ってしまう…というハプニングもクリアーな音質でリアル捉えてくれており、ここは聞いていて本当に面白い。かと思えばフィナーレ「The Sounds of Silence」の冒頭ではポールが「Anji」を弾くという往年のS&Gライブを偲ばせるような場面も捉えられており、思わず聞いていてハッとさせられること間違いなし。マニアにとって感涙モノな瞬間もこれまた最高にクリアーな音質で楽しめます。そしてR&Bカバーの「One Summer Night」がライブ後半で披露されるのも前年にはなかった演出。ここではアートが本領発揮のビロード・ボイスで見事に歌い上げており、何より盛り上がりが凄まじい。このように全体を通して前年の来日公演から大きく進化した1983年型S&Gのステージを素晴らしい音質で捉えてくれていたサウンドボードがさらに聞きやすく生まれ変わりました!リマスター・メモ元々高音質ですが、バスドラが反響する低音域を少し抑え、演奏全体の分離を良くしました。BC Place Stadium, Vancouver, BC, Canada 22nd August 1983 STEREO SBD UPGRADE Disc 1 (57:11) 1. Intro 2. Cecilia 3. Mrs. Robinson 4. America 5. My Little Town 6. Me and Julio Down By the Schoolyard 7. Scarborough Fair 8. Cars are Cars 9. I Only Have Eyes for You 10. Homeward Bound 11. Fifty Ways to Leave Your Lover 12. Late in the Evening 13. The Late Great Johnny Ace 14. El Condor Pasa (If I Could) 15. Think Too Much 16. Still Crazy After All These Years Disc 2 (48:17) 1. Kodachrome / Maybellene 2. Bridge Over Troubled Water 3. The Boxer 4. Slip Slidin' Away 5. The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy) 6. Old Friends / Bookends 7. Wake Up Little Suzie 8. One Summer Night 9. Band Introductions 10. Late in the Evening (reprise) 11. The Sounds of Silence Paul Simon - Vocals, Guitars Art Garfunkel -Vocals Dave Weckl - Drums Richard Tee - Piano, Vocals Rob Sabino - Keyboards Sid McGinnis - Guitars Arlen Roth - Guitars Anthony Jackson - Bass Bob Livingood - trumpet John Eckert - trumpet Airto Moreira - Percussion Mark Rivera - saxophone Gerry Niewood - saxophone STEREO SOUNDBOARD RECORDING

Simon & Garfunkel サイモン・アンド・ガーファンクル/Canada 1983 Complete Soundboard Edition

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