かつてサウンドボードとしても出回った事もある伝説録音がブラッシュ・アップ。そんな本作に刻まれているのは「1987年3月11日シカゴ公演」。その極太オーディエンス録音です。“Somewhere On Tour”は公式アーカイヴから漏れているせいで、世界中のコレクターによる「頂点オーディエンス決定レース」に躍起になっているのですが、シカゴ録音はその中で常に王者の最有力候補と目されている名録音。以前から当店でも定番だったわけですが、本作はその最高峰更新盤なのです。その気になるクオリティの前に、まずはショウのポジション。“Somewhere On Tour”と言えば、名盤『DEFINITIVE LEICESTER 1986『DEFINITIVE BUDOKAN 1987』も定番ですので、当時の活動概要を俯瞰し、それぞれの位置関係を確認してみましょう。1986年・9月10日ー25日:欧州#1(12公演)《9月29日『サムホエア・イン・タイム』発売》・10月3日ー11月9日:英国(27公演)←※DEFINITIVE LEICESTER 1986・11月12日ー12月18日:欧州#2(27公演)1987年・1月7日ー5月2日:北米(79公演)←★ココ★・5月11日ー21日:日本(7公演) ←※DEFINITIVE BUDOKAN 1987 かつてサウンドボードと騒がれた伝説の名録音 これが“Somewhere On Tour”の全体像。1986年は母国イギリスを含む欧州篇で、年の改まった1987年は北米/日本という海外篇でした。本作と『DEFINITIVE LEICESTER 1986』『DEFINITIVE BUDOKAN 1987』で、「欧州・北米・日本」の各レッグを一望できるわけです。そんな中で、本作のシカゴ公演は「北米」レッグの44公演目にあたるコンサートでした。このショウは何よりも名録音が残された事で有名でして、その個性はずばり「まるでサウンドボード」。『DEFINITIVE LEICESTER 1986』『DEFINITIVE BUDOKAN 1987』もツアー最高傑作を競い合う極上の名録音ですが、こと「サウンドボードっぽさ」に関してはシカゴ録音がズバ抜けている。オンな芯のダイレクト感や細やかなディテール、鮮やかなセパレート感……どれも圧倒的。実際、発掘当初は「遂に“Somewhere On Tour”のフル・サウンドボードが出てきた!」と話題になったほどなのです。超絶録音が当たり前の現代では間違えられないとは思いますが、「6thのSBD」への憧れもも込めて間違えたくなる気持ちも分かります。実のところ、“Somewhere On Tour”のサウンドボードと言えば、パリ公演プロショット音声もあったりするのですが、あちらはモノラルでチリチリ・ノイズがどうにも気になる。やはり「Somewhere On Tourのフル・サウンドボードが聴きたい!」という夢にもっとも近いのは本作なのです。サウンドボード感を追求した最新マスタリングそして、本作はそんな伝説録音の最高峰更新盤。最新マスタリングで磨き直しているのですが、ポイントは「サウンドボード感の増強」。ピッチや位相ズレの補正、各種ノイズ処理なども行っておりますが、一番のポイントは「高音のヌケ」と「ステレオ感」。ヌケが良くなったことで立体感や分離感がさらにアップしていますし、ステレオ感の向上でダイナミズムも向上。元々、この録音はステレオ感でパリ公演サウンドボードを圧倒してきましたから、その美点がさらにハッキリと味わえるようになったわけです。そんな極太&ダイナミック・サウンドで描かれるのは、貴重な“Somewhere On Tour”のフルショウ。実のところ、曲数的には『DEFINITIVE LEICESTER 1986』『DEFINITIVE BUDOKAN 1987』の方が多かったりもしますが、それでも美味しい『SOMEWHERE IN TIME』ナンバーもたっぷり。最後に、セットも整理しておきましょう。サムホエア・イン・タイム他(4曲+α)・Caught Somewhere In Time/Stranger In The Strange Land/Wasted Years/Heaven Can Wait/Walking On Glass クラシックス(9曲)・鋼鉄の処女:Phantom Of The Opera/Iron Maiden/Running Free・魔力の刻印:Children Of The Damned/Hallowed Be Thy Name/The Number Of The Beast/Run To The Hills・パワースレイヴ:2 Minutes To Midnight/Rime Of The Ancient Mariner 曲数や「オーディエンスならではの美」も勘案すると、やはり『DEFINITIVE LEICESTER 1986』『DEFINITIVE BUDOKAN 1987』も捨てがたい。軽々に「ツアーNo.1」とは断言しにくいものの、「サウンドボード的な聴き応え」という点では本作こそが頂点です。そのサウンドボード感を一層高めた最新マスタリングによる最高峰更新盤。「1987年3月11日シカゴ公演」の極上オーディエンス録音。発掘された当初はサウンドボードと間違えられたほどの極太録音を最新マスタリングで磨き直した最高峰更新盤。高音のヌケやステレオ感が増強され、ダイレクト感やダイナミズムがより一層鮮やかになりました。公式アーカイヴから見逃されている“Somewhere On Tour”をフル体験できる「サウンドボード代わり」の新名盤です。リマスター・メモ シンバル残響音帯域の高音を上げて抜けを良くしました。ステレオ感も増してます。冒頭部の録音レベル調整の跳ねを滑らかにしました。Rosemont Horizon, Chicago, IL, USA 11th March 1987 TRULY PERFECT/ULTIMATE SOUND REMASTER & UPGRADE Disc 1(45:56) 1. End Titles (Theme From Blade Runner) 2. Caught Somewhere In Time 3. 2 Minutes To Midnight 4. Children Of The Damned 5. Stranger In A Strange Land 6. Wasted Years 7. Rime Of The Ancient Mariner Disc 2(54:44) 1. Walking on Glass 2. Heaven Can Wait 3. Phantom Of The Opera 4. Hallowed Be Thy Name 5. Iron Maiden 6. The Number Of The Beast 7. Run To The Hills 8. MC / Member Introduction 9. Running Free Bruce Dickinson - Vocals Steve Harris - Bass\ Dave Murray - Guitar Adrian Smith - Guitar Nicko McBrain - Drums