1973年1月21日ハワイはホノルル公演を収録。ちょうどロックンロール・ダイナマイトたる前年のアメリカ・ツアーと70年代ストーンズの頂点とも言えたヨーロッパ73の架け橋という言葉がぴったり当てはまる独特な演奏。つまり鋭さと大らかさを兼ね備えた、正にこの時期だけの演奏の魅力をリアルに捉えた音質もまた人気の秘密だったように思えてなりません。そうしたホノルルらしい陽気な雰囲気の中、突如として披露されたシンプルでストレートなアレンジの「It’s All Over Now」は正にこのハワイでの日々を象徴するレパートリー。既にウインター・ツアーの幕開けとなった「ALL MEAT MUSIC」ことLAフォーラムでも同曲が披露されていたものの、それとは全く違うアレンジ。よく指摘されるように、まるで「It's Only Rock 'n Roll」を予見させるようなストレートなアレンジで、パッと聞いた感じでは別の曲かと錯覚しそうになるほど原曲のイメージを崩したもの。一方で「Rocks Off」に「Sweet Virginia」といった前年の忘れ形見がセットリストに残されているのもこの時期ならではの構成。この73年ウインター・ツアーというのは同じ陽気な土地で行われたライブ、おまけに同じツアーでありながらハワイとオーストラリアで雰囲気がまるで違うというのも魅力の秘訣。HIC ARENA, HONOLULU, HAWAII, U.S.A. January 21, 1973 01. introduction 02. Brown Sugar 03. Bitch 04. Rocks Off 05. Gimme Shelter 06. It's All Over Now 07. Happy 08. Tumbling Dice 09. Sweet Virginia 10. band introduction 11. Dead Flowers 12. You Can't Always Get What You Want 13. All Down The Line 14. Midnight Rambler 15. Live With Me 16. Rip This Joint 17. Jumping Jack Flash 18. Street Fighting Man