8年ぶりの来日公演も迫り、俄然熱気を帯びてきたNEW ORDER。黄金の80年代が甦る極上サウンドボード・アルバムが登場です。そんな本作に封じられているのは「1984年7月7日バルセロナ公演」。そのステレオ・サウンドボード録音です。当時の彼らは『POWER, CORRUPTION & LIES』を全英チャート4位に送り込み、一気に加速していった時期。まずは、当時の活動概要を俯瞰し、本作のポジションを探っていきましょう。1983年・1月26日+29日:英国#1(2公演)・2月25日ー4月26日:欧州#1(15公演)《5月2日『POWER, CORRUPTION & LIES』発売》・5月9日+10日:英国#2(2公演)・6月17日ー7月9日:北米(14公演)・7月20日/12月2日:英国#3(2公演)1984年・3月19日ー4月15日:欧州#2(10公演)・5月14日ー7月10日:欧州#3(13公演)←★ココ★・8月11日ー27日:欧州#4(11公演)これが1983年/1984年のNEW ORDER。北米ツアーも差し込むものの、ほぼほぼ欧州べったりで何周も丹念にサーキットしていました。本作が記録されたのは、最終盤でもある「欧州#3」の12公演目でした。そんな現場を伝える本作は、完全オフィシャル級の極上サウンドボード。それもそのはず、このショウはボックス『RETRO』にも採用された公式レコーディング。『RETRO』に採用されたのは「Ceremony」の1曲だけでしたが、本作はその完全版なのです。しかも、出自も特別。実は当時ピーター・フックが使っていたリハーサル・スタジオでミキシング・デスクから録音されたテープが発見されたのですが、この録音はその中の1本。つまり放送でもなければ、トレーダー間で流通したわけでもない。現場のミックス卓そのもののサウンドが詰まっている流出サウンドボードなのです。実際、本作のサウンドがその出自を物語る。歓声が丸っきり聞こえず、極太な演奏音だけが占領する空間はスタジオ作品さながら。その一方で生演奏でしかあり得ない熱量が眩しく、豪快なステレオ幅で吹っ飛ぶパンも鮮烈。(ヘッドフォンで耳を澄ますと極々小さな口笛らしき音があるので本番ステージのようでもりますが、どちらかと言うと「生演奏のスタジオ作品」という感じです。そんな超絶サウンドボードで描かれるのは、初期だからこそのレパートリーがギュウ詰めの特濃セット。最後に、その内容も整理しておきましょう。権力の美学(4曲)・Your Silent Face/The Village(★)/We All Stand(★)/Age Of Consent その他(8曲)・シングル:Ceremony/Lonesome Tonight/Confusion/Hurt(★)/Blue Monday/Everything's Gone Green/Temptation・サントラ曲:Skullcrusher(★★)※注:「★」印は80年代ならではのナンバー。特に「★★」印は『POWER, CORRUPTION & LIES』時代だけの限定曲。……と、このようになっています。新作『POWER, CORRUPTION & LIES』ナンバーが軸ではありますが、それ以上に幅を利かせているのが初期シングルの名曲群。「Hurt」はシングル『Temptation』の、「Lonesome Tonight」はシングル『Thieves Like Us』のB面曲です。また、このツアーでしか演奏していない激レア曲が「Skullcrusher」。これは1987年のブラック・コメディ映画『SALVATION!』のサントラで日の目を見る曲。この曲がライヴ演奏されていたこと自体、初めて知る方もいらっしゃるのではないでしょうか。『RETRO』のライヴディスク冒頭を飾った名トラック「Ceremony」。その完全版となるサウンドボード・アルバムです。スタジオ名盤と同等のサウンド・クオリティを誇りつつ、初期だからこその特濃のフルショウに浸りきれる極上の1枚。「1984年7月7日バルセロナ公演」の超極上ステレオ・サウンドボード録音。公式ボックス『RETRO』にも「Ceremony」が採用されたサウンドボードの完全版。1曲だけでしたが、本作はその完全版なのです。しかも、出自も特別。実は当時ピーター・フックが使っていたリハーサル・スタジオで発見されたテープで、そのサウンドは公式スタジオ作品と同レベル。歓声が丸っきり聞こえず、その一方で生演奏でしかあり得ない熱量が眩しく、豪快なステレオ幅で吹っ飛ぶパンも鮮烈。貴重なシングル曲やサントラ曲も目白押しな初期のフルショウを楽しめる絶対盤です。Studio 54, Barcelona, Spain 7th July 1984 STEREO SBD (66:56) 01. Your Silent Face 02. The Village 03. Ceremony 04. Skullcrusher 05. We All Stand 06. Lonesome Tonight 07. Confusion 08. Hurt 09. Age Of Consent 10. Blue Monday 11. Everything's Gone Green 12. Temptation Bernard Sumner - lead vocals, guitar, synthesisers Stephen Morris - drums, percussion, keyboards Gillian Gilbert - keyboards, guitars Peter Hook - bass, electronic percussion, vocals, synthesisers STEREO SOUNDBOARD RECORDING