絶頂期1996年オアシスの伝説的ステレオ・サウンドボード音源が豪華二本立て!『BIBLICAL CARDIFF 1996 1ST NIGHT: 2025 REMASTER & REMIX』と同時にリリースされるもう一つのオアシス96年極上ステレオ・サウンドボード録音は、そのカーディフから五日後というタイミングで行われた3月23日のダブリン公演の初登場サウンドボード音源です!このダブリン公演は二日間ライブが開催され、その二日目が当時アイルランドのFMラジオにて放送されたのですが、後述するその圧倒的なライブパフォーマンスにもかかわらず、我々にとってなじみ深い存在であるカーディフとは対照的なまでに苦難の道を歩んできたのがこのダブリン公演の音源です。まずこの放送をリアタイでリリースしたのは、Smokin’ Cactusというレーベルから出た『LIVE AT THE DUBLIN POINT '96』というCDだったのですが日本には入荷せず、一方で1997年頃にヨーロッパのマニアが発行したオアシスブート本には「Top-notch performance」と激賞されており、一体どうしたら聞けるのだろうか…と日本のマニアは訝しく思ったものです。結局それから5年以上の歳月が経過してPablo Recordsから登場した同作のコピー盤『going supernova』のおかげで96年ダブリンがようやく日本のマニアの間に浸透し、絶頂的オアシスの名演をサウンドボード音源で収録しているということで名盤とされました。ところがそれら既発2タイトルは、どちらもモノラルのサウンドボード音源という致命的な欠点を抱えていたのです。しかもこのモノラル2タイトルでは「The Swamp Song」と「Shakermaker」の2曲がカットされ、さらに曲間も短くカット編集。かなりの短尺音源となってしまっていました。その後2020年にMOONCHILDから出された『SUPERNOVA』にもこのダブリン公演は収録されましたが、先のモノラル音源からのコピーだったためにそのカット状況は変わらず、不遇としか言いようがありませんでした。こうして流通面と音源面の両方で正に不遇という言葉が当てはまる96年ダブリンでしたが、実は正真正銘ステレオのFMサウンドボード音源が別で存在するのです!しかも単にステレオというだけではありません!まずモノラル版ではカットされていた「The Swamp Song」がきちんとこちらでは収録されている!(なお「Shakermaker」のみステレオ放送版でも未放送)しかも曲間もモノラル版に比べてしっかり長く、例えば「Wonderwall」演奏開始前のシーンでは、ノエルがDavid Bowieの「Ziggy Stardust」のフレーズを爪弾いていたことがわかります。このシーンは既発のモノラル版音源ではカットされていたため、聴くことが出来なかった演出です。このステレオFMサウンドボード音源はかつてトレーダー間でのみ出回った音源でもあるのですが、現在に至るまで一度もCD化されたことのない貴重な音源。今回これが史上初のリリースとなります!そんな超重要なステレオ音源なのですが、オアシスらしいウォール・オブ・サウンド的なミックスな一方、さすがに少々過剰すぎるミックスであり、何よりボーカルの距離が遠かったり、ドラムも埋もれがちでありました。またステレオFM音源とはいえ、粗めのサウンドであったのも事実。モノラルにグレードダウンしていた既発タイトルではその状況はより一層悪化していたものでした。そこで、カーディフ同様にこちらも大元のステレオサウンドボード音源をベースに緻密なレストアを敢行しました!まずは元音源の時点でピッチが不安定でしたのでピッチを徹底的に補正。続いて最新AI技術にてスネア、タム、シンバル、キックドラム、ベース、ギター、ボーカル、オーディエンス歓声の8トラックに分解。個々のトラック別にリマスタリングをかけた上でミックスダウン。これによって元のウォール・オブ・サウンドな質感は維持しながらもバランスの取れたバンドサウンドにブラッシュアップされました!加えてマスター時点での音揺れや音飛び、ノイズなどが一部存在していたのですが、それらも可能な範囲で一つずつ手作業で解消!これらの緻密な作業によって、待ちに待った本来のステレオ版音源が陽の目を見ただけでなく、最大の欠点だったリアムやノエルのボーカルが奥に追いやられがちな歪なバンドサウンドが一気に改善。その生まれ変わりぶり、あるいはバランスの向上ぶりときたら、これまでの「リミックス&リマスター」の中でも一番だと断言できる仕上がり。既発の音源と聞き比べてみればその差は歴然。遠くから聞こえていたリアムやノエルの声が一気に押し出されており、一聴して解るほど「別物」へと生まれ変わりました(もちろん生成AIのように「ないものを創る」ようなことはしていません)。何よりカーディフの勢いそのままにリアムの声はオープニングから絶好調。その見事な歌いっぷりが手に取るように伝わる状態へと進化したことは今回の作業の大きな成果でした。とにかくリアムは序盤から面白いくらい声が良く出ており、それが今回の作業でバランスが生まれ変わった結果、いよいよ彼の存在感が際立ちます。これが聞いていて本当に気持ちイイ!またカーディフがそうだったように、ここでも当時の通常のツアーギグの一環でありながら、それでいてメイン・ロードやネブワースといったその後に控えるイベント的ライブも真っ青な盛り上がりとハイテンションな演奏が際立っており、それが最高のステレオ・サウンドボード録音で聞かれるときた!お世辞抜きにメイン・ロードやネブワースに肩を並べる名演と言い切っていいでしょう。 さらにノエル弾き語りコーナーの盛り上がりもカーディフ以上に凄まじい。「Whatever」では、歌パートはもちろん、間のフレーズまでハミングで大合唱するセンス抜群なダブリンの観客(笑)。それが「Wonderwall」になるとカーディフと同じようにノエルが歌をオーディエンスに完全に任せるどころか、果ては曲のラストで演奏を止めてアカペラで追加の大合唱をさせるという感動的な展開。同曲のリアタイならではのアンセム感をステレオ・サウンドボードで捉えてくれたという意味でも本放送の価値は高く、なおかつステレオでの収録は必須でした。そしてこの日はメイン・ロードやネブワースへの伏線か、「Round Are Way」や「I Am The Walrus」にはホーン隊が導入されています。特にフィナーレとなった後者は今回の作業によってホーンが左右から迫力たっぷりに鳴り響くようになったのも大きな成果。このように本来ならオアシス史に残る定番サウンドボードの一つに君臨すべきだった96年ダブリンの決定版がようやくリリースされます!オアシス絶頂期の名演であり、これまでモノラルでしかリリースされてこなかった音源が初のステレオサウンドボードで、果てには既発ではカットされていた「The Swamp Song」や曲間も収録という、既発を一蹴する完全上位互換。カーディフとダブリンという96年上半期の名演2発は絶対に聴き逃がせません!Point Theatre, Dublin, Ireland 23rd March 1996 STEREO SBD Remaster & Remix of Stereo Soundboard Recording UNRELEASED, UPGRADE & LONGER (78:51) 1. The Swamp Song 2. Acquiesce 3. Supersonic 4. Hello 5. Some Might Say 6. Roll With It 7. Round Are Way / Up In The Sky 8. Morning Glory 9. Cigarettes & Alcohol 10. Champagne Supernova 11. Whatever / Octopus's Garden 12. Wonderwall 13. Slide Away 14. Don’t Look Back In Anger 15. Live Forever 16. I Am The Walrus Liam Gallagher - lead vocals, tambourine Noel Gallagher - lead guitar, vocals Paul Arthurs - rhythm guitar Paul McGuigan - bass Alan White - drums