栄光のキャリアでも最大級のビッグ・ツアーだった“MY SONGS Tour”。その生演奏を脳みそに直接流し込んでくれるオリジナルIEMアルバムが3種同時リリース決定です。本作は、3連作同時リリースの最終弾。「2023年12月13日デシーヌ=シャルピュー公演」の初登場IEM傍受音源です。今回の3連作は同じ記録家コレクションなのですが、3公演すべてが“MY SONGS Tour”であり、すべてフランス公演。ただし、時期は大幅に異なっていますので、まずは5年に及ぶ一大プロジェクトだった“MY SONGS Tour”の全体像でそれぞれの位置関係を確かめておきましょう。“MY SONGS Tour”の概要・2019年:『MY SONGS』発売/69公演 ←※LYON 2019《2020年:新型コロナ禍》・2021年:12公演/『THE BRIDGE』発売・2022年:111公演 ←※SAINT-ETIENNE 2022・2023年:106公演 ←★ココ★・2024年:31公演 これがキャリア最大級となった“MY SONGS Tour”の概要。この5年間には別コンセプトのショウも行っていましたが、上記は“MY SONGS Tour”の分だけを抽出したものです。実のところ、2023年は“MY SONGS Tour”でも名記録の量産期として知られてもいます。当店コレクションを整理するためにも、さらに日程をフォーカスしてみましょう。2023年・1月27日ー2月5日:中東/南アフリカ(5公演)・2月10日ー3月1日:オセアニア(11公演)・3月8日ー22日:アジア(9公演)←※OSAKA 2023他・4月1日ー9日:北米#1(6公演)・6月1日ー7月25日:欧州#1(30公演)←※LES DEFERLANTES 2023・9月1日ー10月15日:北米#2(25公演)←※ATLANTIC CITY 2023・11月23日ー12月16日:欧州#2(15公演)←★ココ★ ……と、このようになっています。来日公演の『OSAKA 2023(Uxbridge 1863)』『TOKYO 2023 2ND NIGHT(Uxbridge 1865)』を筆頭に、各レッグから名録音/傑作映像が連発。一気に花盛りとなりました。本作のデシーヌ=シャルピュー公演は、そのどれよりも後期。「欧州#2」の13公演目にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、3連作でもイチオシの逸品。生々しさ前回のIEMサウンドは他2作と共通しているのですが、本作は格段に聴きやすい。まず第一に、クリック音が小さい。今回のIEM3連作は曲によってクリック音が入っており、他2作は演奏音に匹敵するほど大きかったりする。本作も耳を澄ますとクリックらしき音が入っているようなのですが、それがかなり小さく、特にドラムが入ってくると掻き消されてほとんど気にならない。聞こえたとしてもパーカッションの一種のようにアンサンブルに溶け込んでいるのです。第二に、各楽器のバランスが自然。IEMはバンド・メンバーやスタッフがショウを進行させるために聴くもの。そのため、各楽器のバランスも音楽的には考慮されておらず、入り等タイミングの掴みやすさ重視で一部の楽器が異様に大きいことも珍しくありません。ところが本作は、音楽的に整っている、誰のIEMを傍受したのかまでは分からないものの、全体のアンサンブルをトータルで味わえる均整の美が辿っているのです。そんな完成度の高いIEMサウンドで描かれるのは、再びグレイテスト・ヒッツに立ち返った“MY SONGS Tour”のフルショウ。ここでも他2作と比較しながらセットを整理しておきましょう。THE POLICE時代(8曲)・アウトランドス・ダムール:Roxanne/So Lonely・白いレガッタ:Message In A Bottle/Walking On The Moon・ゴースト・イン・ザ・マシーン:Every Little Thing She Does Is Magic/Spirits In The Material World(★)・シンクロニシティー:King Of Pain(ジョー・サムナー共演)/Every Breath You Take ソロ(13曲)・ナッシング・ライク・ザ・サン:Englishman In New York/Fragile・ソウル・ケージ:Why Should I Cry for You?(★◆)/All This Time(★◆)・テン・サマナーズ・テイルズ:If I Ever Lose My Faith In You/Fields Of Gold/Heavy Cloud No Rain(★◆)/Shape Of My Heart・ブラン・ニュー・デイ:Brand New Day/A Thousand Years(★◆)/Desert Rose・その他:If You Love Somebody Set Them Free(◆)/The Hounds of Winter(★◆)※注:「★」印は『LYON 2019: ORIGINAL IEM RECORDING』にない曲。「◆」印は『ZENITH 2022: IEM RECORDING』にない曲。「2022年編」では『THE BRIDGE』の新曲がフィーチュアされていましたが、2023年の暮れにもなると“MY SONGS Tour”の本筋に回帰。栄光のキャリアを濃縮したようなベスト・セットに戻りました。ただし、戻ったのはコンセプトだけ。セレクトは「2019年編」とは異なり、『THE SOUL CAGES』『TEN SUMMONER'S TALES』『BRAND NEW DAY』といった90年代作の比重が高くなっている。また、「King of Pain」ではジョー・サムナーが登場。親子共演を聴かせてくれます。音楽的にも整ったバランスで聴きやすく、キャリア濃縮のグレイテスト・ヒッツも超豪華。今回のIEM3連作でもNo.1の聴き応えを誇るオススメ盤です。栄光の“MY SONGS Tour”を激レアなIEMサウンドで俯瞰する3連作。★“MY SONGS Tour”オリジナル・マスター3連作の最終弾「2023年12月13日デシーヌ=シャルピュー公演」のIEM音源。猛烈に生々しく超ド直結。無加工・無修正な生演奏や歌声がムキ出しで、全身と完全一致するシンクロ感をたっぷりと味わえる。同時リリースの他2作に比べ、『THE SOUL CAGES』や『BRAND NEW DAY』等の90年代ナンバーが多めのグレイテスト・ヒッツを楽しめます。LDLC Arena, Decines-Charpieu, France 13th December 2023 IEM(from Original Masters) Disc:1 (46:45) 1. Intro 2. Message in a Bottle 3. Englishman in New York 4. Every Little Thing She Does Is Magic 5. If You Love Somebody Set Them Free 6. Band Introductions 7. Spirits in the Material World 8. The Hounds of Winter 9. If I Ever Lose My Faith in You 10. Fields of Gold 11. Brand New Day Disc:2 (60:33) 1. Heavy Cloud No Rain 2. Shape of My Heart 3. Why Should I Cry for You? 4. All This Time 5. A Thousand Years 6. Walking on the Moon 7. So Lonely 8. Desert Rose 9. King of Pain (with Joe Sumner) 10. Every Breath You Take 11. Roxanne 12. Fragile Sting : vocal, bass Dominic Miller : guitar Zach Jones : batterie, percussions Kevon Webster : claviers, choeurs Shane Sager : harmonica Melissa Monique & Gene Noble : vocal