栄光のキャリアでも最大級のビッグ・ツアーだった“MY SONGS Tour”。その生演奏を脳みそに直接流し込んでくれるオリジナルIEMアルバムが3種同時リリース決定です。本作は、3連作同時リリースの第一弾。「2019年10月25日リヨン公演」の初登場IEM傍受音源です。“MY SONGS Tour”は2019年のアルバム発売を機にスタートしたわけですが、世界を席巻した新型コロナ禍や次作『THE BRIDGE』リリースを挟んで続行。最終的に約5年で300公演以上という長大なプロジェクトとなりました。今回のIEM3連作は、いずれもそんな“MY SONGS Tour”の一幕から生まれたもの。まずはプロジェクト全景を俯瞰し、3連作それぞれの位置関係を確かめてみましょう。“MY SONGS Tour”の概要・2019年:『MY SONGS』発売/69公演 ←★ココ★《2020年:新型コロナ禍》・2021年:12公演/『THE BRIDGE』発売・2022年:111公演 ←※SAINT-ETIENNE 2022・2023年:106公演 ←※LYON 2023・2024年:31公演 これが5年に及んだ“MY SONGS Tour”時代。特に公演数が多かったのは「2019年編」「2022年編」「2023年編」で、今回の3連作はこの3つの時期をレポートしてくれるわけです。また、当店では常にスティングの最新動向を追っており、もちろん2019年当時もリアルタイムでレポート済み。ここでそのコレクションを振り返りつつ、活動概要を詳細に見ていきましょう。2019年《5月24日『MY SONGS』発売》・5月28日ー8月2日:欧州#1(35公演)←※LINGEN 2019他・8月23日ー9月2日:北米#1(9公演)・10月5日ー15日:アジア(6公演)←※SENDAI 2019他・10月18日ー11月2日:欧州#2(12公演)←★ココ★・11月6日ー15日:北米#2(7公演)……と、このようになっています。日本公演が実現したことでも思い出深いわけですが、本作のリヨン公演は離日直後にあたる「欧州#2」。その7公演目にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は、記録家本人から提供された本作だけのオリジナル録音。これまで門外不出だった全世界初公開マスターです。そのサウンドは猛烈に生々しく超ド直結。IEMというと時折オフィシャル作品のようなタイプも存在しますが、本作はIEMらしさが全開。曲によってはクリック音も入りますし、大歓声も遠く遠くのさざ波にしか感じられず、ライヴの体験感はほぼゼロ。しかし、それが悪いわけではない。演奏を支えるクリック音も舞台裏が透けるようですし、何より無加工・無修正な演奏や歌声がムキ出し。生演奏が脳へ直接流し込まれ、全身と完全一致するシンクロ感をたっぷりと味わえるのです。そんな異次元サウンドで描かれるのは、名曲群で栄光のキャリアを語っていく“MY SONGS Tour”のフルショウ。基本的にはグレイテスト・ヒッツではありますが、実は時期によって入れ替わりも大きかった。今回の3連作でも結構異なっていますので、比較しながらセットを整理してみましょう。THE POLICE時代(8曲)・アウトランドス・ダムール:Roxanne/So Lonely・白いレガッタ:Message In A Bottle/Walking On The Moon・ゴースト・イン・ザ・マシーン:Every Little Thing She Does Is Magic・シンクロニシティー:Wrapped Around Your Finger(◆▼)/Every Breath You Take(イブラヒム・マーロフ共演)/King Of Pain(イブラヒム・マーロフ共演)ソロ(12曲)・ブルー・タートルの夢:If You Love Somebody Set Them Free(◆)/Russians(◆▼:イブラヒム・マーロフ共演)・ナッシング・ライク・ザ・サン:Englishman In New York/Fragile(イブラヒム・マーロフ共演)・テン・サマナーズ・テイルズ:If I Ever Lose My Faith In You/Seven Days(◆▼)/Fields Of Gold/Shape Of My Heart・ブラン・ニュー・デイ:Brand New Day/Desert Rose(イブラヒム・マーロフ共演)・その他:Whenever I Say Your Name/If You Can't Find Love(◆▼)※注:「◆」印は『ZENITH 2022: IEM RECORDING』にない曲。「▼」印は『LYON 2023: IEM RECORDING』にない曲。“MY SONGS Tour”の「2019年編」である本作は、やや初期重視タイプ。後にセット落ちしていく『THE DREAM OF THE BLUE TURTLES』ナンバーや「Wrapped Around Your Finger」が採用されています。また、スティング&シャギーの「If You Can't Find Love」が取り上げられているのもレアですし、曲順も他2作とは大きく異なっている。また、本作はゲスト共演もポイント。ショウ終盤に差し掛かった「Desert Rose」で「世界唯一の微分音トランペッター」として知られるイブラヒム・マーロフが登場。そのままアンコール・ラストの「Fragile」まで、計5曲に渡って豪華共演を聴かせてくれます。“MY SONGS Tour”のフランス公演をIEM音源で綴る、今回の3連作。本作はその第一弾にして“MY SONGS Tour”原初のアイディアが色濃く表れたセットや豪華共演など、3連作でも最も個性の強い1本です。他では聴けない本作だけの音世界。“MY SONGS Tour”オリジナル・マスター3連作の第一弾「2019年10月25日リヨン公演」のIEM音源。猛烈に生々しく超ド直結。無加工・無修正な生演奏や歌声がムキ出しで、全身と完全一致するシンクロ感をたっぷりと味わえる。同時リリースの他2作に比べ、『THE DREAM OF THE BLUE TURTLES』ナンバーや「Wrapped Around Your Finger」といった初期曲が多めのグレイテスト・ヒッツで、イブラヒム・マーロフとの豪華共演も楽しめます。Halle Tony Garnier, Lyon, France 25th October 2019 IEM(from Original Masters) Disc:1 (40:58) 1. Intro 2. Roxanne 3. Message in a Bottle 4. If I Ever Lose My Faith in You 5. Englishman in New York 6. If You Love Somebody Set Them Free 7. Every Little Thing She Does Is Magic 8. Band Introductions 9. Brand New Day 10. Seven Days Disc:2 (60:45) 1. Whenever I Say Your Name 2. Fields of Gold 3. If You Can't Find Love 4. Shape of My Heart 5. Wrapped Around Your Finger 6. Walking on the Moon 7. So Lonely 8. Desert Rose (with Ibrahim Maalouf) 9. Every Breath You Take (with Ibrahim Maalouf) 10. King of Pain (with Ibrahim Maalouf) 11. Russians (with Ibrahim Maalouf) 12. Fragile (with Ibrahim Maalouf) Sting - Vocals, Bass Dominic Miller - Guitar, Backing Vocals Rufus Miller - Guitar Josh Freese - Drums Kevon Webster - Keyboards Gene Noble - Backing Vocals Melissa Musique - Backing Vocals Shane Sager - Harmonica