栄光のキャリアでも最大級のビッグ・ツアーだった“MY SONGS Tour”。その生演奏を脳みそに直接流し込んでくれるオリジナルIEMアルバムが3種同時リリース決定です。本作は、3連作同時リリースの第二弾。「2022年11月5日サン=テティエンヌ公演」の初登場IEM傍受音源です。同時リリースとなる姉妹作『LYON 2019: ORIGINAL IEM RECORDING』の解説でも触れましたが、“MY SONGS Tour”は5年に及ぶ一大事業。今回の3連作は、同じ「MY SONGS Tourのフランス公演」であってもかなり時期の異なるライヴアルバムでもあります。その辺を理解するためにも、まずは“MY SONGS Tour”の全体像から紐解いてみましょう。“MY SONGS Tour”の概要・2019年:『MY SONGS』発売/69公演 ←※LYON 2019《2020年:新型コロナ禍》・2021年:12公演/『THE BRIDGE』発売・2022年:111公演 ←★ココ★・2023年:106公演 ←※LYON 2023・2024年:31公演 これが5年に及んだ“MY SONGS Tour”時代。実はワールドツアーと平行して別コンセプトのライヴも行っているのですが、上記はあくまで“MY SONGS Tour”だけの公演数です。今回の3連作はそれぞれ「2019年編」「2022年編」「2023年編」でして、本作はその中編でした。それでは、2022年に注目してさらに日程をフォーカスしてみましょう。2022年・3月24日ー4月21日:欧州#1(9公演)・5月2日ー6月18日:北米#1(22公演)・6月21日ー8月8日:欧州#2(31公演)・8月25日ー9月16日:北米#2(14公演)・9月20日ー11月17日:欧州#3(33公演)←★ココ★……と、このようになっています。欧州と北米を行ったり来たりしながら何度も巡る構成。本作のサン=テティエンヌ公演は、その最終盤でもある「欧州#3」の26公演目にあたるコンサートでした。そんなショウで記録された本作は猛烈に生々しく、パワフルなIEM。今回の3連作はどれも無加工・無修正の生演奏とのシンクロ感が強烈なのですが、本作は特に押しが強い。音圧も高く、1音1音がくっきりハッキリ。演奏音が耳から頭蓋に侵入し、脳内で再構成されるかのような異次元感がスゴい。特にドラムは頭がキットそのものになったような鮮やかさで、一打一打が頭の各所で乱れ飛ぶ快感に浸れます。そんな異次元のシンクロ感で体験できるのは、3連作でも最も個性的なフルセット。そのポイントはセットリストでして、他2作と比較しながら整理してみましょう。THE POLICE時代(8曲)・アウトランドス・ダムール:Roxanne/So Lonely・白いレガッタ:Message In A Bottle/Walking On The Moon・ゴースト・イン・ザ・マシーン:Every Little Thing She Does Is Magic/Spirits In The Material World(★)・シンクロニシティー:King Of Pain/Every Breath You Takeソロ(12曲)・ナッシング・ライク・ザ・サン:Englishman In New York/Fragile・テン・サマナーズ・テイルズ:If I Ever Lose My Faith In You/Fields Of Gold/Shape Of My Heart・ブラン・ニュー・デイ:Brand New Day/Desert Rose・ザ・ブリッジ:If It’s Love(★▼)/For Her Love(★▼)/Rushing Water(★▼)・その他:What Could Have Been(★▼)/Whenever I Say Your Name(▼)※注:「★」印は『LYON 2019: ORIGINAL IEM RECORDING』にない曲。「▼」印は『LYON 2023: IEM RECORDING』にない曲。「2022年編」である本作最大の特徴は、ずばり新曲群。スティングはコロナ禍による活動休止を活かして『THE BRIDGE』を制作・リリースしており、“MY SONGS Tour”再開後にはその新曲もセットイン。さらにはTVアニメ・シリーズ“Arcane League of Legends”のサントラに提供した「What Could Have Been」まで披露しているのです。グレイテスト・ヒッツが基本コンセプトだった“MY SONGS Tour”において、異色の新曲フィーチュア期だった2022年。その個性派セットを脳内侵入サウンドで楽しめるライヴアルバムです。今回の3連作でも個性で突き抜けた逸品 “MY SONGS Tour”オリジナル・マスター3連作の第二弾「2022年11月5日サン=テティエンヌ公演」のIEM音源。猛烈に生々しく超ド直結。無加工・無修正な生演奏や歌声がムキ出しで、全身と完全一致するシンクロ感をたっぷりと味わえる。同時リリースの他2作に比べ、『THE BRIDGE』ナンバーや「What Could Have Been」といった新曲も盛り込まれたグレイテスト・ヒッツを楽しめます。Zenith Saint-Etienne Metropole, Saint-Etienne, France 5th November 2022 IEM(from Original Masters) Disc:1 (49:58) 1. Message in a Bottle 2. Englishman in New York 3. Every Little Thing She Does Is Magic 4. Band Introductions 5. If It's Love 6. For Her Love 7. Rushing Water 8. If I Ever Lose My Faith in You 9. Fields of Gold 10. Spirits in the Material World 11. Brand New Day 12. Shape of My Heart Disc:2 (46:49) 1. What Could Have Been 2. Whenever I Say Your Name 3. Walking on the Moon 4. So Lonely 5. Desert Rose 6. King of Pain 7. Every Breath You Take 8. Roxanne 9. Fragile Sting - vocals, bass, acoustic guitar Dominic Miller - guitars Zach Jones - drums Kevon Webster - keyboards Shane Sager - harmonica Melissa Musique - backing vocals Gene Noble - backing vocals