1974年、驚異的なギタリスト3人がラインナップに名を連ねソニー・フォーチュンがグループの正式メンバーとなり精力的にライブ・スケジュールを行っていたマイルス。今回、リリースされたオハイオ州クリーブランドのアレン・シアターにおけるライブは、8月3日のボストンから約2ヶ月間休養を取って臨んだライブとあってマイルス、バンドとも絶好調だったことを証明するファン垂涎の音源となります。このアレン・シアターでのバンドのライブのより完全な記録が存在することを示唆しているが、その夜のセカンド・セットの44分間の観客が録音したテープ(本盤)しか出回っていません。しかしながら、、本音源のパフォーマンス自体は衝撃的となり、オープニングから勢いよく動き出し、バンドがしっかりとファンクすると、1分も経たないうちにマイルスが奇妙な無伴奏オルガンブレイクで登場し、メロディーを奏でに戻って短いが力強いソロを演奏しており最初から戦闘態勢に入っている様子を体感出来ます。ドミニク・ゴーモンとフォーチュンがそれぞれソロを演奏し重厚なグルーヴが渦巻く圧巻なパフォーマンスには身震いを覚えます。更に「Turnaroundphrase」は、マイルスが冒頭でまたも素晴らしいソロを披露し、3分ほどでピート・コージーが猛烈な演奏を繰り広げるとともに、暗闇から勢いよく現れグルーヴが生まれ変わりバンドはゆっくりと「Tune in 5」の要素を重ね始めてフォーチュンのソロの後、バンドが盛り上がりを見せるなかマイルスがワウを効かせたオルガンが会場内に響き渡りエンディングまで鬼気迫る気迫で全編を突き進むパフォーマンスは、本リマスター盤だからこそより鮮明にお聴き頂けます。Live At Allen Theatre, Cleaveland, OH November 1st, 1974(Second Set) 1.Funk(Prelude, Pt.1 14:55) 2.Turnaroundphrase(13:41) 3.Maiysha(16:15) Miles Davis(tpt, keyb) Sonny Fortune(ss, as, fl) Pete Cosey(g, perc) Reggie Lucas(g) Dominique Gaumont(g) Michael Henderson(b) Al Foster(dr) James Mtume Forman(cga, perc)