公式のマンチェスターを始めとして音源や映像に比較的恵まれている感のある2005年のオアシス、実際サウンドボード録音に関しては『MANSFIELD 2005』という名盤もリリース済み。ところが逆に世界ツアーの序盤に関しては、5月22日の不完全収録のFM放送音源のロンドン公演がさまざまなタイトルで使い古された程度で、ほとんどサウンドボード音源が出回っていません。ところがどっこい、まだ見過ごされている2005年ツアーの貴重なサウンドボード音源が存在していた…それが世界ツアー2公演目にあたる5月12日のミラノ公演なのです!このライブはご当地イタリアのMTVにてテレビ放送が実現しており、プロショット&ステレオ・サウンドボードのマテリアルが存在。ところがオープニング「Fuckin' In The Bushes」、「Turn Up The Sun」、「A Bell Will Ring」がカットされた不完全版だった上に曲間もぶつ切りであったことが仇となり、今まで『CALLING ALL THE STARS』という2005年前半の音源を寄せ集めた海外製コンピものブートに数曲が収められただけという不遇ぶりで、CDとしては実質未リリースに近いライブでした。しかしこのライブ、実は同時に高音質なオーディエンス録音も存在しています。こちらに至っては過去に一度もCD化されたことがありません。しかも、この音源は上記ステレオサウンドボード音源でカットされていた数曲や曲間をしっかり収録しているのです!ということは、ステレオサウンドボード音源とこの高音質オーディエンス録音を組み合わせ、最新の技術によってきちんとトリートメントをしてあげれば、圧倒的な向上が見込めるのは明白。そこで今回も「リミックス&リマスター」コンセプトに着手して本ライブの完全版を制作することにいたしました!つまり、今回のリリースは、同ミラノ公演が初めて完全な形でCD化される記念碑的な円盤化となるわけです!まず、最新AI技術を用いることによって同ステレオサウンドボード音源を、スネア、タム、シンバル、キックドラム、ベース、ギター、ボーカル、オーディエンス歓声の8トラックに音源を分解し、個々のトラック別に丁寧にリマスタリングをかけた上でミックスダウン。これによって大元のイタリア・テレビ放送では粗めで音の詰まった感じのサウンドボードが一気に公式レベルのステレオ・サウンドボードなクオリティへと進化。続いてそこへカットされた一連の曲や曲間を高音質オーディエンス録音にて補填した訳ですが、こちらはリアムの声が近い音像という状態が幸いし、驚くほど違和感がありません。もし予備知識なしに聞いていれば「ライブ序盤だからリアム以外のミキシングがまとまらなかったのかな?」と最初からサウンドボードで録音されていたように錯覚してしまうレベル。またカットと言えば「A Bell Will Ring」に関しては幸運にも後日別国のMTVにて放送されており、そちらの音声を使用することで同曲はステレオ・サウンドボード録音での補填を可能に。そして曲間ぶつ切り問題に関してもオーディエンス録音にて補填しているのですが、これがまた極めてなめらか。パッと聞いている感じでは歓声ですので補填だと気づかれないかもしれません。いくつかの曲間で近くの人の話し声が入ってようやくオーディエンス補填だと分かるという、なめらかな編集も今回のハイライト!このように今回もAIを用いた「リミックス&リマスター」コンセプトによってプレスCDリリースに相応しい状態へとまとめ上げられた不遇のミラノ公演ではありますが、この日はツアー開始二日目という事もあってリアムの声が驚くほど絶好調!ツアー随一レベルと言っていい!2005年と言えば時としてうめき声のようなレベルにまで堕ちてしまい、マニアに「ニャンちゅう声」とまで揶揄されることもあるほど、リアムのボーカルがお疲れ気味のことが多いのも事実。ところがミラノではライブ序盤の「Turn Up The Sun」や「Lyla」を聞いただけでリアムの声が素晴らしい状態であると明確に分かる!!!それこそ『DON’T BELIEVE THE TRUTH』アルバム・バージョンで聞かれたような研ぎ澄まされた歌声そのままな姿に感動すら覚えます。おまけにツアー序盤だけ演奏されていた「Stop Crying Your Heart Out」は、たった10回の演奏で終わってしまうのですが、世界ツアー2公演目であるミラノ公演ではしっかりセットリスト入りしていますし、ここで聞かれる彼の歌がまた素晴らしい。2002年ツアーで彼が調子の悪い日よりもはるかにきちんと歌えています。そして何よりも前述したように『DON’T BELIEVE THE TRUTH』ツアーで10回のみの演奏にとどまった同曲のうち、サウンドボード音源が残っているのはこのミラノ公演のみなので大変に貴重な音源なのです!そしてリアムは新曲である「Turn Up The Sun」で最初の歌詞を二回歌ってしまうという凡ミス(それ故に放送からカットされてしまったのでしょう)を犯してしまうのがまたツアー二日目らしくて微笑ましい。このように「良い意味で」同ツアーらしくないとも言える、圧倒的なコンディションの良さやレア曲ありという聞きどころ満載のステレオ・サウンドボード録音でありながら見過ごされてきたミラノ公演を、高音質オーディエンス録音も活用した「リミックス&リマスター」コンセプトで完璧にブラッシュアップ!ここに2005年ツアーにおける新たなスタンダードタイトルが爆誕しました。全てを圧倒する絶好調なリアムの歌声は2005年ツアー随一のパフォーマンスだと断言いたしましょう!Alcatraz, Milano, Italy 12th May 2005 Remaster & Remix of Soundboard & Audience Recording 完全版としては史上初の円盤化 & Longest! Disc:1 (65:45) 1. Fuckin' In The Bushes 2. Turn Up The Sun 3. Lyla 4. Bring It On Down 5. Morning Glory 6. Cigarettes & Alcohol 7. Stop Crying Your Heart Out 8. The Importance Of Being Idle 9. A Bell Will Ring 10. Live Forever 11. The Meaning Of Soul 12. Mucky Fingers 13. Champagne Supernova 14. Rock 'n' Roll Star Disc:2 (17:33) 1. Songbird 2. Wonderwall 3. Don't Look Back In Anger 4. My Generation Liam Gallagher - lead vocals, tambourine Noel Gallagher - lead guitar, vocals Gem Archer - guitar Andy Bell - bass Zak Starkey - drums (support) Jay Darlington - Keyboards (support)