リック・デリンジャー&アルド・ノヴァを従え、ワールド・ツアーに乗り出した1986年のシンディ・ローパー。そんな一大全盛の現場を伝える全世界初公開の極上オリジナル録音が登場です!そんな本作に吹き込まれているのは「1986年12月5日フィラデルフィア公演」。その秘宝オーディエンス録音です。“TRUE COLORS Tour”と言えば、シンディ初のジャパン・ツアー(初来日は1984年のプロモ来日)が実現し、公式映像『IN PARIS』も残されました。まずは、そんな当時の活動概要を俯瞰しつつ、本作のポジションも探っていきましょう。1986年・1月10日+20日:北米#1(2公演)《9月『TRUE COLORS』発売》・9月10日ー22日:日本(9公演)・9月26日ー10月7日:豪州(7公演)・10月10日ー15日:北米#2(3公演)・12月3日ー9日:北米#3(8公演)←★ココ★ 1987年・1月3日:プエルトリコ公演・1月6日ー2月4日:北米#4(16公演)・2月21日ー3月12日:欧州(12公演)←※公式IN PARIS・6月②『日:ロサンゼルス公演 これが1986年/1987年のシンディ・ローパー。ワールド・ツアーは日本から始まり、母国アメリカは年末になってから本格化。本作のフィラデルフィア公演は、勢いを増してきた「北米#3」の3公演目にあたるコンサートでした。そんな現場で記録された本作は、録音家本人から譲られたオリジナル録音。当時、渡米していた名手が言質で録音したもので、39年間も未公開だった秘宝マスターなのです。しかも、この人物はただ者ではない。数多くの名作を手掛けているテーパーでして、渡米中もオジー・オズボーンの『ULTIMATE LIVE IN PHILADELPHIA』『REDCAR 1988』やジョー・サトリアーニの『PHILADELPHIA 1988』といった錚々たる名盤を生み出していました。本作は、そんな達人テーパーの秘蔵マスターなのです。実際、本作のサウンドは極上級。空気感はクリスタル・クリアに透き通り、そのド真ん中を貫く芯は力強く、細やかなディテールまでくっきりハッキリ。単に鮮やかと言うだけでなく、キリリと引き締まったタイト感が素晴らしく、キラキラとした輝きまで感じさせる。特にヴォーカルは絶品で、歌詞の一語一語から伸びまくるハイノートのヴィヴラートまで手触りレベル。音色的にはサウンドボードと間違えるタイプでもないのですが、聴いているうちに「FM放送だっけ?」と思えてくる。ストレスがないどころではなく、聴き込むほどに全楽器の1音1音がどんどん耳に入ってくる奥深いクリア・サウンドなのです。そんな輝きのディープ・サウンドで描かれるのは、一大全盛の風を全身に受けたシンディのフルショウ。“TRUE COLORS Tour”と言えば、公式映像『IN PARIS』や日本公演プロショット『BUDOKAN 1986 FINAL NIGHT: THE VIDEO』が大定番ですが、本作はさらに曲数が多い。ここで比較しながら整理しておきましょう。トゥルー・カラーズ(全10曲)・Change of Heart/Boy Blue(★)/What's Going On/Iko Iko/Calm Inside the Storm/911/One Track Mind/The Faraway Nearby(★★)/True Colors/Maybe He'll Know その他(6曲)・N.Y.ダンステリア:All Through the Night(★)/She Bop/Time After Time/Money Changes Everything/Girls Just Want to Have Fun・グーニーズ:The Goonies 'R' Good Enough ※注:「★」印は定番プロショット『BUDOKAN 1986 FINAL NIGHT: THE VIDEO』で観られなかった曲。特に「★★」印は公式映像『IN PARIS』にもなかった曲。……と、このようになっています。一世を風靡していた『TRUE COLORS』の全曲を丸ごと演奏しつつ、そこに『SHE'S SO UNUSUAL』の厳選5曲に映画『グーニーズ』のテーマ曲をまぶしたスタイル。前述の2大プロショットにはない「The Faraway Nearby」も収録している事で、「生演奏版TRUE COLORS」としても機能するのです。そんな名曲選に加え、一大全盛の会場ムードも素晴らしい。あくまで骨太な演奏&歌声が主役を譲りませんが、曲間では盛大な喝采が沸き起こり、シンディの一挙手一投足に反応した嬌声が広がる。そして、その熱狂を受けたシンディはさらに一層、瑞々しいハイノートを響かせていく。そんな相乗効果で燃え上がっていく現場の熱量を肌感覚で味わえるのです。FM放送にも負けないクオリティを誇りつつ、サウンドボードでは決してあり得ないリアルな現場感も兼ね備えたライヴアルバムです。これほどの記録が40年近くも眠っていたとは。思わずオーディエンス文化の奥深さにまで圧倒される衝撃の全世界初公開マスター。「1986年12月5日フィラデルフィア公演」の極上オーディエンス録音。当時渡米していた日本人テーパーによる全世界初公開マスターです。その貴重度も吹っ飛ばすサウンドは紛れもない極上級で、クリスタル・クリアに透き通りつつも芯は力強く、細やかなディテールまでくっきりハッキリ。キラキラとした輝きまで感じさせる光のサウンドで、『TRUE COLORS』全曲を軸とした全盛の現場をフル体験できます。Spectrum, Philadelphia, PA, USA 5th December 1986 TRULY PERFECT SOUND(from Original Masters) Disc:1 (44:16) 1. Introduction 2. Change of Heart 3. The Goonies 'R' Good Enough 4. Boy Blue 5. All Through the Night 6. What's Going On 7. Iko Iko 8. Calm Inside the Storm 9. 911 10. One Track Mind Disc:2 (38:10) 1. MC 2. The Faraway Nearby 3. True Colors 4. Maybe He'll Know 5. She Bop 6. Time After Time 7. Money Changes Everything 8. Girls Just Want to Have Fun