次なるスタジオ新作の制作を始める一方、今なお続行されている“THIS HOUSE IS NOT FOR SALE TOUR”。その最新・極上映像が登場です。そんな本作に収められているのは「2019年5月31日モスクワ公演」。このショウは単なる1公演ではありません。何しろ、ロシアでのショウは30年ぶり。そう、80年代最大・最後の打ち上げ花火となった“モスクワ・ミュージック・フェスティバル”以来のロシア公演なのです。また、彼ら自身に目を向けてみると“THIS HOUSE IS NOT FOR SALE TOUR”も3年目。昨年の来日公演も記憶に新しいところですが、まずはワールド・ツアー全体像からもショウのポジションを確かめておきましょう。
●2017年・2月8日-8月8日:北米#1(30公演)・9月14日-23日:南米#1(5公演)●2018年・3月14日-5月18日:北米#2(28公演)・11月26日-12月8日:日本/豪州(6公演)●2019年・5月31日-7月25日:欧州/中東(21公演)←★ココ★・9月22日-10月2日:南米#2(5公演)
これが現在までに公表されているスケジュール。現在はヨーロッパをツアー中ですが、本作のモスクワ公演はその初日にあたるコンサートでした。本作は、そんなショウで撮影されたフルのオーディエンス・ショット。しかも、超極上の2種をセットした決定版です。ディスク1に収められている「Video 1」ですが、これがもうびっくりするほど凄い。ステージ右側(フィルX側)からの斜めショットなものの、猛烈に近い! ズームも多用されているので断言しづらいものの、恐らくは最前列。画面内に前列の腕や頭が入ることなく、メンバーもド直近。それこそカメラピットと変わらない視点なのです。しかも、そこからさらにズームで攻めまくる。その迫り方と言ったら、ジョンのバストアップどころか横顔が画面いっぱいになるほど。しかも、安定感も絶品。斜めということあってか、カメラワークはズーム・イン/アウトがメインで左右にはあまり振らない。基本はジョンのアクションに併せてインとアウトを繰り返し、フィルXやティコを映す際にもカメラを振ると言うより、引きにしてフレーム内に入れてくる。そのせいでド級アップになってもビシッと安定したままの光景が続くのです。そして、続くディスク2の「Video 2」も極上。「Video 1」が接写のド迫力だとすれば、こちらは真正面の均整が凄い。とは言っても、こちらも遠景ではない。ステージ真ん中に設置された花道の真ん前。ある意味で、こちらも最前列ショットなのです。花道の分だけステージとはやや距離があるものの、やはり真正面は見やすい。「Video 1」は角度から現場の巨大スクリーンはやや見にくかったものの、こちらは綺麗に画面に収められ、まつでマルチカメラ・プロショットかのよう。そして、そこからズームで迫るとジョンとも目が合うようなポジションなのです。思わず書き忘れましたが、2つの映像とも音声も素晴らしい。最前付近だからこその極太な芯が素晴らしく、良く伸びる高音も、手応えたっぷりの中音域も、五臓六腑を揺さぶるような重低音もしっかりと拾い切っている。しかも、大歓声も後ろから背負い込むような立体感で演奏や歌声を邪魔しない。最前列が必ずしも良い音になるとは限らないのですが、本作に限っては心配無用。特に「Video 1」は音声だけのライヴアルバムとしてもご紹介したいくらいのサウンド・クオリティです。そんなクオリティで描かれるショウは、昨年の日本公演を彷彿とさせつつ、ちょっとだけ変化。もちろん基本は日本公演に準じるのですが、「Knockout」「Roller Coaster」といった『THIS HOUSE IS NOT FOR SALE』ナンバーをはじめ5曲がセット落ちしているものの、逆に投入された曲は7曲でトータルでは増量。そして、追加曲のポイントは幅広さ。「Raise Your Hands」「Blood On Blood」といった黄金期ナンバーも演奏しつつ、さらにデビュー作の「Runaway」や「These Days」、『WHAT ABOUT NOW』の「Amen」等々、日本公演では省略されていた時代も満遍なく押さえている。いずれもロシア限定というわけではないものの、結果として30年ぶりの帰還に相応しいグレイテスト・ヒッツなショウなのです。そして、ショウ自体が凄い。ツアー再開初日だけに疲れの心配はないものの、逆にエンジン全開に至らないアンサンブルが懸念……かと思いきや。よほど念入りにリハーサルしてきたのか、演奏ぶりも発散するエネルギーもいきなり全開。恐らくは30年ぶりのモスクワ公演に臨む気迫の成せる業なのでしょうが、思わずロシア人が羨ましくなるほどのショウなのです。そして、そのロシア人の息吹も素晴らしい。決して極太な演奏や歌声を邪魔することはないものの、アップでは巨大なスタジアムを揺るがすような盛り上がりが起こり、バラードではスマホ・ライトの海が感動的に広がる。その一部始終を2つの特等席から体験できてしまうのです。黄金の80年代を締めくくった“モスクワ・ミュージック・フェスティバル”から30年。再びロシアの地に戻ってきたBON JOVIのグレイテイスト・ショウを本生100%体験できる大傑作映像です。
Luzhniki Stadium, Moscow, Russia 31st May 2019 AMAZING SHOTS!!!! (2 Versions)
Disc 1(146:07)
Video 1
1. Intro 2. This House Is Not for Sale 3. Raise Your Hands 4. You Give Love a Bad Name 5. Born to Be My Baby 6. Whole Lot of Leavin' 7. Lost Highway 8. Runaway 9. We Weren't Born to Follow 10. Have a Nice Day 11. Keep the Faith 12. Amen
13. Bed of Roses 14. It's My Life 15. We Don't Run 16. These Days 17. Lay Your Hands on Me 18. God Bless This Mess 19. Blood on Blood 20. We Got It Goin' On 21. Bad Medicine 22. In These Arms 23. Wanted Dead or Alive 24. Livin' on a Prayer
COLOUR NTSC Approx.146min.
Disc 2(147:23)
Video 2
1. Intro 2. This House Is Not for Sale 3. Raise Your Hands 4. You Give Love a Bad Name 5. Born to Be My Baby 6. Whole Lot of Leavin' 7. Lost Highway 8. Runaway 9. We Weren't Born to Follow 10. Have a Nice Day 11. Keep the Faith 12. Amen
13. Bed of Roses 14. It's My Life 15. We Don't Run 16. These Days 17. Lay Your Hands on Me 18. God Bless This Mess 19. Blood on Blood 20. We Got It Goin' On 21. Bad Medicine 22. In These Arms 23. Wanted Dead or Alive 24. Livin' on a Prayer
COLOUR NTSC Approx.147min.
Jon Bon Jovi - vocals, guitar David Bryan - keyboards, vocals Tico Torres - drums, percussion, vocals Hugh McDonald - bass guitar, vocals Phil X - guitar, vocals Everett Bradley - percussion, , vocals John Shanks - guitars, vocals
COLOUR NTSC Approx.293min.(TOTAL)