本作が撮影されたのは「1986年3月15日エッセン」。“ROCKPALAST”に出演した際のマルチカメラ・プロショットです。時期的にはちょっと離れてもいる。その辺の状況を理解するためにも、まずは当時のツアー・スケジュールを振り返っておきましょう。《2月18日『LIVES IN THE BALANCE』発売》・3月1日ー4日:北米#1(3公演)・3月15日:エッセン公演 ←★本作★・4月5日:オークランド公演・4月13日:サンタクルーズ公演・5月14日ー8月23日:北米#2(36公演)・9月26日ー10月5日:英国(8公演)・10月7日ー11月7日:欧州(16公演)←※本編HAMBURG 1986・11月22日ー12月5日:豪州(5公演)・12月20日+21日:日本(2公演)これが1986年のジャクソン・ブラウン。欧州ツアーは秋になってから行われたのですが、本作はその約8ヶ月も前。アルバム発売直後のプロモーション的な特別パフォーマンスでした。“ROCKPALAST”と言えば、無数の超極上プロショットを残してきたロック史の有名番組。もちろん、この映像も長年の大定番だったわけですが、本作はその頂点に君臨するベスト・マスターです。ひと言で現せば「完全オフィシャル級」しかないわけですが、それだけだと本作の凄みは伝わらないかも知れません。実のところ、本作は2012年に登場したマスターなのですが、その際には「デジタル再放送版より綺麗じゃないか」「もしやオフィシャル商品化用のデジタル・マスター?」と話題になった。放送局「WDR(西部ドイツ放送)」のロゴもあるので何かしらの放送用とは思うのですが、実際に行われたデジタル再放送より綺麗というのは解せない……。何はともあれ、そんな究極クオリティで画かれるのは2CDとも似て非なるステージ。ここで比較しながらセットを整理してみましょう。ライヴズ・イン・ザ・バランス(7曲)・In The Shape Of A Heart/Candy(★)/Soldier Of Plenty/Black And White/Lives In The Balance/Lawless Avenues/For America その他(10曲)・愛の使者:Tender Is The Night/Downtown(★)/Lawyers In Love/For A Rocker・その他:Boulevard/For Everyman/Late For The Sky/The Pretender/Running On Empty/Doctor, My Eyes ※注:「★」印は『HAMBURG 1986 SOUNDBOARD』で聴けない曲。……と、このようになっています。あくまでTV放送を前提としたステージで約95分の枠に沿ったセット。曲数は2CDには及ばないものの、そこでは聴けない「Candy」「Downtown」も披露してくれます。しかも、この2曲はこのツアーを最後に演奏されていないレパートリーでもある。そんな貴重曲を完全オフィシャル級のステレオ・サウンドボード&マルチカメラ・プロショットで楽しめてしまうのです。Live at Grugahalle, Essen, Germany 15th March 1986 PRO-SHOT Digital Master Version of Rockpalast 1986 1. Opening 2. Boulevard 3. Tender Is The Night 4. In The Shape Of A Heart 5. Candy 6. Downtown 7. For Everyman 8. Lawyers In Love 9. Soldiers Of Plenty 10. Black And White 11. Late For The Sky 12. Lives In The Balance 13. Lawless Avenues 14. For America 15. The Pretender 16. Member Introduction 17. Running On Empty 18. Doctor My Eyes 19. For A Rocker Jackson Browne - Vocals, Guitar, Piano Kevin Dukes - Guitar Doug Haywood - Vocals, Organ, Guitar, Saxophone Scott Thurston - Keyboards Ian Wallace - Drums Bob Glaub - Bass PRO-SHOT COLOUR NTSC Approx. 95min.