残念ながらハンブルグではステージの模様を撮影してくれた猛者がいなかったのですが、代わりにニューキャッスルから四日後のバーミンガムのステージを捉えたオーディエンスショット映像のDVD。こちらはニューキャッスルの映像と比べスタンド席の上段から敢行されたオーディエンスショット映像なのですが、ライブ前半は撮影されていない箇所やブラックアウトする場面が多かったのだと推測され、静止画で埋めた場面の割合が大きい。その点ライブ前半に関してはそれほど凝視するほどの状態ではなく、むしろ「ながら見」をおすすめしたいところなのですが、アコースティックコーナーの「John Brown」から突如としてディランを真正面から捉えた別の映像が登場。これが凄まじいクローズアップで、もはやプロショット・レベルにディランの顔が捉えられているのです。ここから一気に見応えのある映像へと変化。そして98年夏のヨーロッパは6月15日のロッテルダムからヴァン・モリソンとのジョイント・ツアーとして行われています。そもそも98年はヨーロッパ以前から何度も彼とのジョイントでツアーが行われており、ロッテルダムからはそのヨーロッパ編といった趣でした。そこでこの日の「Knockin' On Heaven's Door」ではヴァン・モリソンが飛び入り。ディランとの即席デュエットが実現したのですが、このレアな場面も正面からの見事なアングルで捉えられています。中でも間奏になってモリソンがハーモニカを吹きたい素振りを見せると、ディランが彼にハーモニカを貸してあげる場面は必見。また演奏が終わる前に自身が歌い終えるやいなやそそくさとステージを去るというモリソンらしい場面も捉えられている。もちろん音声に関してはこの日の極上オーディエンスがアフレコされており、音質は最高。モリソンとの共演が実現した98年ヨーロッパツアー後半ならではの貴重映像をお見逃しなく!NEC Arena, Birmingham, UK 24th June 1998 1. Introduction 2. Gotta Serve Somebody 3. Tonight I'll Be Staying Here With You 4. Cold Irons Bound 5. Born In Time 6. Silvio 7. Girl Of The North Country 8. John Brown 9. Mama, You Been On My Mind 10. Desolation Row 11. Tangled Up In Blue 12. Band Introductions 13. Knockin' On Heaven's Door 14. Highway 61 Revisited 15. Love Sick 16. Rainy Day Women #12 & 35 17. Blowin' In The Wind COLOUR NTSC Approx.90min.