「1973年7月17日シアトル公演」を2種類の音源で収録した4枚組がリリース決定です。まず、ディスク1&2に収録されているのは超高音質のステレオ・オーディエンス録音。2010年にJEMSが公開したもので、LP「V 1/2 Led Zeppelin Performed Live in Seattle」の大元テープから初めてデジタル化された音源です。いろいろと問題も多い不完全録音なのですが、何よりも凄まじいのはサウンド。「こんなに凄いの?」「この時代でこんな音で録れるものなの?」と感服せざるを得ない圧巻のサウンドと鮮度の良さを見せつける録音なのです。ただ、先にも述べたように収録は不完全。オープニングのアナウンス未収は仕方ないにせよ、「Dazed And Confused」「Moby Dick」が録音されず、「Rock And Roll」の冒頭・「No Quarter」も序盤が切れ、「Celebration Day」の36-49秒では右だけになったり、音が消えかかったり。「Stairway To Heaven」と「Whole Lotta Love」の1分40秒以降もないのですが、これはどうやらマスターテープの一部を他録音で上書きしてしまったようです(なんと勿体ない!)。この「Stairway To Heaven」と「Whole Lotta Love」は同時にアップされたJEMSアッパー音源に収録されているLPソースから(ネット同様に)エクストラトラックとして追加収録しています。いろいろと問題点を羅列しましたが、それを押してでも体験していただきたいほど、サウンド自体が凄い。まさに1973年のオーディエンス録音としては最高・最強のクオリティを誇る名録音なのです。一方、ディスク3&4に収録されているのは、同日のサウンドボード録音。「dadgad」版をほぼストレートコピーしたもので、サウンドからは確かなジェネがうかがえ、ピッチも正確。「No Quarter」の1:55にマスター起因のカットがある等、こちらも完全ではないのですが、それでも素晴らしい質感で聴ける114分に及ぶサウンドボードはあらためて最高の一言。ファンには耳タコのテイクではあるものの、本作は「AUDIO ARCHIVE」をテーマにしており、最良の状態でアップされたそれぞれの録音を、ソース毎にあえて加工・補填しない形で収録しました。とにかく、全編に渡って音が良く、ソース・コレクションとしても価値の高い4枚組。この日の同じくJEMS版モノラル・オーディエンスを収録した3枚組「SEATTLE 1973 MASTER REEL」と合わせて、同日の2ソースの原音を未加工な状態でストレートに聴ける、充実のお薦めのタイトルです。
Live at Seattle Center Coliseum, Seattle, WA. USA 17th July 1973
★Master used for "V 1/2" vinyl bootleg
Disc 1 (50:55)
1. Intro 2. Rock And Roll 3. Celebration Day 4. Black Dog 5. Over The Hills And Far Away 6. Misty Mountain Hop 7. Since I've Been Loving You 8. No Quarter
Disc 2 (53:43)
1. MC 2. The Song Remains The Same 3. The Rain Song 4. Heartbreaker 5. Whole Lotta Love (fades out) 6. The Ocean 7. Stairway To Heaven* 8. Whole Lotta Love (full)*
*V 1/2 Led Zeppelin Performed Live in Seattle (Highway HiFi Collector's Edition Records) Vinyl
★Incomplete Soundboard
Disc 3 (51:11)
1. Intro 2. Rock And Roll 3. Celebration Day 4. Black Dog 5. Over The Hills And Far Away 6. Misty Mountain Hop 7. Since I've Been Loving You 8. No Quarter
Disc 4 (63:06)
1. MC 2. The Song Remains The Same 3. The Rain Song 4. Dazed And Confused 5. Stairway To Heaven