特報です!! ピンク・フロイド71年・箱根アフロディーテの完全初登場・秘蔵音源が遂に登場致しました!! ファンにとって自分の国で催される公演はそれぞれ特別な思い入れがあるものですが、ここ日本のファンにとってフロイド71年夏の箱根と言えば他年度の日本公演以上に格別な思いがあるものです。箱根まで録音機を持ち込んだ人もそれなりに居た様で、不完全収録ながらも非公式音源が幾つか陽の目を見ており、国内・海外の各レーベルから数種のタイトルが登場してファンを魅了してきたのは御存知の通りでしょう。中でも話題を呼んだ『APHRODITE 』は記憶に残る名タイトルでしたし、つい最近でも現存する複数の箱根オーディエンス録音の最良な部分と足りない部分を巧みに補填して組み上げたアフロディーテ決定版『APHRODITE 1971』がレーベルから新装リリースになったばかりです。しかしこのたび当レーベルは、これまで全くその存在が知られずに44年間も個人所蔵(!!)されていたフロイド71年・箱根のリールテープ現物を、マスター制作者本人からリリース用に借り受ける事に成功したのです。つまりこの最新作は録音関係者以外は誰も聞いた事が無い、その門外不出の秘蔵音源を使用した完全初登場の71年箱根アフロディーテなのです!! この完全初登場となる本作使用のテープマスターは、いわゆるリール・トゥ・リールで制作されたものです。録音者が箱根アフロディーテのメインステージで現地録音した大元オリジナルのリール録音がまずあり、これの楽音が入っていない部分をエディターが編集と音処理を施し片面30分・総収録時間60分のリールテープ(SONY HF-370)にトランスファーしたものをマスター使用しています。あれから44年も経ってこんなテープが出てくるとは当レーベルも驚きを隠せませんが、リール・トゥ・リールだけに驚かされるのはまずその音質で、よくぞ野外でここまで真に迫った現場の音を拾ったものだと感心と驚きを隠せない特上サウンドとなっているのです。これは現時点で音質最高の『APHRODITE 1971』にも全く劣りません。収録時間はトータルで54分24秒あり、片面に「原子心母」「太陽讃歌」の2曲、もう片面に「エコーズ」という3つの大曲が収録されています。使用されたテープ分数の上限からお分かりの通り完全収録ではないのですが、しかし注目はこの3曲全てが "ノーカット完全版"で収録されている点です。・・そう、もうお気付きでしょう!! ここにはこれまで多くの既発盤で不完全であった「エコーズ」が当日のオリジナル演奏のままノーカット完全版で聴けるうえ、アフロディーテ音源史上初登場となる「太陽讃歌」が完全な姿で含まれているのです!!これはまさに快挙でしょう!!
しかしその一方で録音テープは新たな疑問も我々に投げ掛けます。実は今回手渡されたリールテープの箱裏面とテープラベルには「8月7日」と書かれているのです。『APHRODITE 1971』を筆頭とするこれまでの各既発盤で聴けた3種類ある箱根音源は全て6日、すなわちイベント初日のものとされていますから、「7日なら全曲完全初登場じゃないか!!」となるのですが、本録音を聴くと「原子心母」と「エコーズ」は各既発盤で聴けた8月6日の演奏と全く同じなのです。箱やラベルには7日と書かれているのに、収録されている演奏がこれまで聴けた6日とされる音源と同じという事は、どちらかが間違っている事になります。録音者が両日行って記憶違いが生じたのでは?とも推測されるのですが、ここで重要なのは録音関係者が「録音者は箱根には一日しか行っていない」と証言していることです。つまりこのテープは録音者がイベント両日を録音して編集したのでもなく、実際に現場に行った1日分だけの演奏を編纂したものだという訳です。しかし演奏自体は各既発盤で聴けたものと同じですから、今回のリールテープの日付を信じるとすれば、これは今まで6日とされてきたライヴが全て2日目、すなわち8月7日の音源である可能性も急浮上してきた事になるのです。ちなみに本作ジャケットにはそのテープ現物と箱を撮影した写真が載りますので、本作を入手された際にはそちらもじっくり御覧下さい。日付とテープ製作者の名前が手書きの生々しい筆跡でハッキリ見て取れる筈です。
ただ周知の通り、この箱根アフロディーテでフロイドが演奏した正確なセットは6日・7日共に未だ不確かなままとなっています。ネットの書き込みやフロイドの専門書には6日のセットリストが書かれているものもありますが、6日と7日の記憶が混在している為なのか人によって記述がまちまちで、曲順や曲数が異なっているケースが多々散見されます。当時の音楽雑誌にしても6日(※とされる)セットを" 原子心母、ユージン、エコーズ、太陽讃歌、神秘 "の5曲と記載していますが実際は「シンバライン」「グリーン・イズ・ザ・カラー」も演奏していますし、ステージに登場して演奏曲目を読み上げた当時の人気DJも「太陽讃歌」を「心母太陽」と告げ、「神秘」は「お皿いっぱいの秘密」と紹介したそうですから、71年当時というよりは演奏直後からセットリスト情報が混乱・錯綜していたと見るべきで、これはもうショウをノーカット完全収録した音源でも出てこない限り誰もが納得出来る正解は出ないでしょう。しかし、日付がどちらであってもここで聴けるものは一個人によって大切に保管・管理され、44年目にして初めて姿を現す完全初登場のオリジナル極上録音であり、あの夏の箱根フロイドをこれまでとは全く別の視点から読み解いてゆける貴重極まりない記録である事に違いありません。しかも完全初登場となる「太陽讃歌」などのシーンがふんだんに含まれたその内容は至るところで未知の発見がある訳ですから、これは間違いなくフロイドの音源界、音源の歴史に一石を投じる驚きの新音源と言えるのです!!そんな新音源の魅力を紐解いてゆきますと、まず「原子心母」はリールテープならではの音域の深さが濃密な演奏をしっかり包み込む様に立ち上がります。音像は非常にまろやかで見通しが良く、中でもオルガンとギターが間近な位置から出る事に驚かれるでしょう。ボーカルも透明で芯の入った出音をしており、特に曲中盤のファルセット・シーンや和声ハーモニーが進行する8分04秒付近からのシーンでは、その呼吸から滲み出る濃淡豊かな波動が各既発盤以上に深い陶酔感を呼び起してくれる筈です。ギターソロでは背後で動くベースもしっかり拾い、終盤のオルガンソロも艶のある色彩豊かな音色が飛び出すなど、各楽器の変化に富む表現が音域一杯に広がる音像に心ときめくこと間違いなしです。完全初登場となる「太陽讃歌」は、録音位置を若干変えたのか更に音質が向上した魅惑のサウンドで姿を現します。例によってロジャーがマレットを使用して鳴らすシンバルが鈍い響きで導入を飾っているのですが、その装飾音が箱根の森林の闇にゆっくり呑み込まれ、霧の中にスウッと拡散するかの様なマジカルなサウンドが冒頭から滲み出してきます。曲の核となるタムの動きを終始しっかり拾っている事も特筆され、これに相乗するモノローグの生々しさや中近東テイストに溢れたオルガン旋律も潤いのある音で録れており、聴き進むうちに本マスターがいかに質の高い実況録音であったかをますます実感されるでしょう。曲がアップテンポになる中盤もリール録音ならではの端整なサウンドがその緩急をクールに伝えていますし、リズムが無くなる展開部でもアナログシンセサイザーによる音響効果の移り変わりが鮮やかに現れるなど、これまでマスター所有者しか知り得なかった未知なる曲の姿が強烈な映像喚起力を伴って眼前に現れるのです。 そして「Echoes」も史上初のノーカット完全版で登場します。これまで私達が聴き慣れた各既発盤の収録では後半部が大きく欠けていましたが、この秘蔵リール音源では欠落などひとつも無い完璧な状態で息衝いているのです。これによって演奏タイムそのものがこれまでより約2分02秒も長くなり、24分30秒間に渡ってこの日のオリジナルな演奏が蘇っています。ちなみに各既発盤で失われていたシーンは本トラックの19分08秒付近~21分10秒付近に相当しますが、周知の通りこのシーンは一旦姿を消した音楽がアホウドリの鳴き声や混沌の空間から再生してゆく重要な過程に充たっている訳で、曲の要とも言えるこの部分が何の問題も無く繋がって流れ、当日のオリジナル演奏で聴き通せる喜びは格別なものがありますし、聴き通した後には何物にも変えられない充足感で深く満たされるでしょう。そして更に本録音は、冒頭のロジャーによる曲紹介をも初めて完全収録しているのです。各既発盤で聴けたソースには演奏を始める前に "It's called Echoes" としか入っていませんが、本録音では"This is the new piece, it's called Echoes"とフル尺で曲紹介が入っており、これもまた本録音だけのアドヴァンテージとなっています。もちろん音質も最高で、この曲全体がリール・トゥ・リールならではの特上サウンドで浮かび上がる興奮は言葉を失うでしょう。また鳥の鳴き声シーンでは、リックが出す風の効果音がステレオの如く左右に振られる様子が各既発盤より近くダイナミックに出てきます。リール音像の力強さがここで聴き手のイマジネーションを更に拡大し、その辿り着く先こそ各既発盤で失われていたあの2分間なのですから、ここが威力ある質の高いサウンドでシームレスに聴ける興奮は想像を絶するものがある訳です。言い換えればこれもまた、これまでとは違う視点を持ったこの秘蔵ソースならではの恩恵と言えるでしょう。という訳で最後に整理しますと、このテープの凄いところは 1. 全曲完全初登場マスター 2. 「太陽讃歌」史上初登場 3. これまで後半の一部が欠落していた「エコーズ」完全版を初めて収録。これにより、演奏収録時間が既発より2分以上も長くなった 4. 「エコーズ」冒頭曲紹介("This is the new piece...")を初めて完全収録...となります。確かに日付についてのミステリーは残りますが、でも日付がどちらであれ、これら新しい知の発見がリール・トゥ・リールの質の高いサウンドで聴ける衝撃は全く揺るぎません。また本作はピッチ補正以外の余計なイコライジングは一切していない事も補記しておきましょう。収録音に接して戴ければ素の状態でどれだけ情報量豊かなリールサウンドであるかきっと御納得戴けると思いますし、音源の重要性も鑑みてフェイド処理も施しておりません。もちろんリールにあった原音は一音も残さず、完全オリジナルの状態で全て収録してありますので、サウンドも内容も使用した秘蔵リールマスターそのままの姿がお愉しみ戴ける様になっています。どうぞ今週末はこの全く新しい、44年間所有者以外の誰にも聴かれる事が無かった未知なる箱根アフロディーテに触れてみて下さい。ここにはあの夏にフロイドが放った生々しい演奏熱の放射が新鮮な視点で息衝き、44年前の箱根の暗い森に木霊したその響きが熱心な聴き手との出逢いと再会を待っています。
Hakone Aphrodite, Hakone, Japan August 1971 Taken from the original reel-to-reel tape(Sony HF-370) (54:24)
1. Atom Heart Mother 2. Set The Controls For The Heart Of The Sun 3. Echoes





























