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Beatles ビートルズ/Get Back Glyn Johns 28th May 1969 Mix & 5th January 1970 Mix

今から50年前、ビートルズが紆余曲折の果てにレコーディングをやり遂げたゲットバック・セッションが大詰めを迎えていました。映画用にリハーサルの段階から撮影されたトゥイッケナム・スタジオでの日々は進行するにつれてグループの解散話まで浮上するほどの不和が表面化し、挙句の果てにはジョージの離脱によってトゥイッケナムのスケジュールは強制終了。そこから仕切り直しで行われたアップル・スタジオが正式レコーディングへと進化し、アップル屋上ライブまで実現できたのは奇跡と呼べるほどでした。先週はその屋上ライブ、さらに未発表アルバム「GET BACK」の製作段階アセテートをリリースしましたが、遂に「GET BACK」のアルバム本体がリリース。これは二つのバージョンが作られておきながら、結局どちらもお蔵入りしてしまったという悲運のアルバム。21世紀に入って、そのコンセプトを継承したとの触れ込みだった「LET IT BE…NAKED」がリリースされましたが、曲によっては複数のテイクが細かく継ぎはぎされるといった手の込んだ作業の果てに生み出されたアルバムであり、あの「GET BACK」からはかけ離れた、まったく別のアルバムと化してしまいます。そのせいもあって、この悲運のアルバムは未だにその価値が色褪せておらず、今も昔もマニアに愛され続けるビートルズ未発表音源だと呼べるでしょう。このアルバムは先にも触れたように製作段階からしてグループの確執が表面化した上、1月31日のレコーディングですべてが完了した後は放置されるという、それまでにない扱いを受けていました。いつもならレコーディングするそばからリリースに向けてのミキシングを行うはず。この時点で「GET BACK」の命運が定められていたかのように思えてなりません。すべてのレコーディングが完了して二か月が過ぎたところでビートルズはようやくグリン・ジョンズにアルバムの制作を依頼、それを受けて彼が作業中に作ったアセテートが先週の「GET BACK WBCN ACETATE DEFINITIVE EDITION」。ジョンズは5月の終わりにアルバムを完成させ、ビートルズ側に提出。これが「GET BACK」のアセテートとしては三番目にして、初のアルバムとして完成した段階となります。その少し前にアルバムのコンセプト「原点回帰」を押し出すべく、カバーはビートルズのファースト・アルバム「PLEASE PLEASE ME」のパロディが考案され、なおかつその為のフォトセッションまで行われました。一応アルバムが完成したことからファンクラブ誌では詳細が報じられていましたが、結局リリースは実現せず。しかし「GET BACK WBCN ACETATE DEFINITIVE EDITION」のリリース時に述べたように、この「GET BACK」三番目のアセテートがすぐに流出することはなく、むしろずっと後のこと。もう「KUM BACK」のようなアルバムですら過去となり、マニアの市場が「RENAISSANCE MINSTRELS VOLUME II」などで吸い尽くされた1970年代の半ばになってようやく登場したのです。それが「LET IT BE 315」であり、「ビートルズ海賊盤辞典」などでは未発表アルバムを初めて完全な形で収録した名盤だと賞賛されていました。本アルバムをリリースしたWIZARDOというレーベルはそれが大当たりしたことで調子に乗ってしまい、同じ内容のアルバムのパッケージを変えて何度も焼き直します。ところが問題は中身。確かに最初の「GET BACK」を収録していたものの、オープニングの「One After 909」がA面の最後に収録されていました。それ以上に問題だったのはアセテートを収録したテープに何度かダビングを重ねたようなジェネ落ち感のある荒れた音質、何より徐々に落ちていくピッチの異様な不安定さなど、リスニング上のストレスが半端なかった。様々に乱発されただけのことはあり「315」系列のアイテムは今も中古でよく出回ります。怖いもの見たさで聞いてみたい方は探してみてください。「GET BACK」最初の完成版がまともな価値で登場するのは80年代も半ばのことで、アセテートを完全な形かつ最高の状態で収録した上に、パッケージも例のパロディ・カバーを見事に再現したものでした。数年後には「THE GET BACK MASTERS」というLPが登場し、こちらはその名の通りアセテートを経由しないテープ音源を収録。その後「GET BACK」はこれら二つの音源から様々に派生したアイテムがCD時代も継続してリリースされ続けることになります。要はテープかアセテート。そしてほとんどのアイテムのタイトルが「GET BACK」の名の下でリリースされた訳ですが、前者の代表格が高域寄りなイコライズのMASTERDISC、後者の代表格がノイズ消しまくりでモコモコのYELLOW DOG版といったところかと。その後、世紀末に入ってEMIのスタッフだったジョン・バレットによって整理されたビートルズ未発表音源が流出。そこには今まで聞いたことのない音源がふんだんに含まれていましたが、その中にジョンズが作り直した二度目の「GET BACK」もありました。彼が69年の5月に完成させたアルバム・マスターはなし崩し的にお蔵入りとなってしまい、代わりに秋にまっさらの新作「ABBEY ROAD」が登場。その後ようやくタイアップの映画(後の「LET IT BE」)にも完成の兆しが見えてきた1970年1月、遂に本アルバムのセカンド・バージョンが完成。ところが1969年の時と違ってビートルズが解散目前の状態だったせいでまたしてもお蔵入りしてしまいます。何と悲運なアルバムでしょうか。今回はそれら二種類の「GET BACK」をそれぞれテープ音源バージョンからリマスターした上でカップリングしたリリースと相成ります。1969年バージョンはVIGOTONEの「THIRTY DAYS」ボックスに収録されていたもので、マニアからは「テープ音源史上最高のGET BACK」だと高い評価を受けたもの。こちらテープヒスがあるものの、素に近いナチュラルな音で収録されているため、それを元に位相修正/高域のイコライズを行いベストなサウンドへ仕上げています。今から10年前、やはり「THIRTY DAYS」バージョンをリマスターして1970年バージョンとカップリングした「GET BACK」も存在しましたが、今回はさらなるテクノロジーの進化の恩恵を受け、より聞き心地の良いバージョンへと仕上げました。「THE GET BACK MASTERS」から始まって69年バージョンのテープ音源アイテムは大なり小なりシャリシャリとした感触だったのですが、今回は一気に緩和されているのです。一方1970年バージョンは1999年から2000年にかけて多数出回ったジョン・バレット・テープスを収めたタイトルの一つ、「TRUE MASTERS」ボックスを元にし、かのMasterJediが「BARE IT ALL - VOLUMES 1&2」と言うタイトルでリマスターしてみせたバージョンを採用。同じテープ経由の音源とはいえ、トータリティでは69年版よりもこちらの方がなめらかで確実に高音質。そもそもMasterJediのバージョンの仕上がりが非常に素晴らしく、これまで数多くリリースされてきた1970年バージョンを一掃するナチュラルな仕上がりが際立っていました。ビギナーであればこちらから聞くのもアリか。69年と70年のバージョンは単に収録曲が違うだけでなく全体的に左右のチャンネルが逆になっており、なおかつ「For You Blue」におけるイントロやり直し回数を減らすといったミックス違いも。そして70年版の流出時に生じてしまった「Save The Last Dance For Me」におけるカット(これはやはり「編集」ではなく「カット」でした)は69年版を丁寧にパッチし、パッと聞いただけではつなぎに気付かないほどなめらかに仕上げてあります。これでストレスなく各年代のバージョンが聞き比べられることでしょう。そうした行き届いた作り込みによって、今まで無数のアイテムを生み出してきた「GET BACK」の最新決定版が登場します。 Glyn Johns 28th May 1969 Mix & 5th January 1970 Mix Disc 1(42:56) Glyn Johns 28th May 1969 Mix Get Back: Glyn Johns 3rd Mix AR14271/2 "GET BACK" STEREO LP Mastering Date: 28th May 1969 Olympic Studios - Stereo Mixing Producer and Engineer: Glyn Johns 1. One After 909 2. Rocker 3. Save The Last Dance For Me 4. Don't Let Me Down 5. Dig A Pony 6. I've Got A Feeling 7. Get Back 8. For You Blue 9. Teddy Boy 10. Two Of Us 11. Maggie Mae 12. Dig It 13. Let It Be 14. The Long And Winding Road 15. Get Back (Reprise) Disc 2(44:32) Glyn Johns 5th January 1970 Mix Get Back: Glyn Johns 4th Mix AR16991/2 "GET BACK" STEREO LP Mastering Date: 5th January 1970 Olympic Studios - Stereo Mixing Producer and Engineer: Glyn Johns 1. One After 909 2. Rocker 3. Save The Last Dance For Me 4. Don't Let Me Down 5. Dig A Pony 6. I've Got A Feeling 7. Get Back 8. Let It Be 9. For You Blue 10. Two Of Us 11. Maggie Mae 12. Dig It 13. The Long And Winding Road 14. I Me Mine 15. Across The Universe 16. Get Back (Reprise)

Beatles ビートルズ/Get Back Glyn Johns 28th May 1969 Mix & 5th January 1970 Mix

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