2020年の幕開けに、ランディ・ローズ時代の衝撃マスターが新発掘! その衝撃マスターに吸い込まれていたのは「1981年8月8日サウス・フォールズバーグ公演」。そのフル・オーディエンス録音です。8並びの覚えやすい日付にピンと来る方もいらっしゃるでしょう。そう、この日はかつて『MUSIC MOUNTAIN 1981』が大人気となったショウ。本作は、そのリマスターでもなければ、若ジェネ・マスターでもありません。完全別録音となるまったくの新マスターなのです。いきなり「大人気」だの「完全別」だのとまくし立ててしまいましたが、それもこれも『MUSIC MOUNTAIN 1981』を体験されていなければ「???」となってしまう話。最初からご説明するためにも、まずはランディ時代の活動全景から始めましょう(既発をご存じの方は読み飛ばしてください)。1980年《9月12日『BLIZZARD OF OZZ』発売》・9月3日-11月8日:英国(37公演) 1981年《ボブ/リー→ルディ/トミーに交代》・4月22日-7月29日:北米#1a(61公演)・8月1日:HM HOLOCAUST出演・8月2日-9月13日:北米#1b(33公演) ←★ココ★《11月7日『DIARY OF A MADMAN』発売》・11月1日-12月2日:欧州(11公演) 《リンゼイ・ブリッジウォーター→ドン・エイリーに交代》・12月30日+31日:北米#2a(2公演)1982年・1月1日-3月18日:北米#2b(44公演)《3月19日ランディ・ローズ死去》 これがオジー&ランディがステージを分け合った日々の全貌。一口に「ランディ時代」とは言ってもラインナップは3種ありました。オリジナルBLIZZARDのボブ・デイズリー&リー・カースレイクがいたのは1980年の「英国」レッグのみ。1981年/1982年はすべてルディ・サーゾ&トミー・アルドリッチでした。もう1つの変更点はキーボード。当初アルバムで弾いていたドン・エイリーはツアーに参加せず、デビューステージから1981年のほとんどはリンゼイ・ブリッジウォーターなる人物。その後、1981年末の2公演と1982年はドン・エイリーでした。その中で本作は「ツアーII期」とでも呼ぶべき「ルディ/トミー/リンゼイ」時代。上記スケジュールにおける「北米#1b」の6公演目にあたるコンサートでした。 【長さもサウンドも既発を凌駕する衝撃の新マスター】 そんなショウで記録された本作は、先述した通りの新マスター。しかも、ただの新発掘ではありません。去年から世界のコレクターのド肝を抜いている「luvsufo」コレクションであり、それを発掘の名門「Krw_co」がトランスファーしたものなのです。これまたマニアな名詞が並んでしまいましたが、このコンビは去年から未発表の極上マスターを次々と発表しており、ちょっとしたブーム。当店でもRAINBOWの『HARRISBURG 1982』が大好評となっていますが、あの名作と同じルートなのです。実際、本作のクオリティは既発『MUSIC MOUNTAIN 1981』を凌駕。もちろん、本作の方が幾つものポイントで超越している。まず何より、長さ。『MUSIC MOUNTAIN 1981』は開演時の「Carmina Burana」途中から録音が始まり、ショウ終盤の「Children Of The Grave」まででテープが終了。アンコールの「Paranoid」は聴けませんでした。それに対し、本作は開演時の「Carmina Burana」が流れ出す前から記録され、「Paranoid」終了後までしっかりと録音。フルショウを完全収録しているのです。もちろん、テープチェンジのカットは避けられず、ドラムソロの真ん中が13秒ほど欠けていましたが、そこは『MUSIC MOUNTAIN 1981』で補完。開演前から終演後まで、シームレスな完全アルバムを実現しました。その長さ以上に衝撃なのがサウンド。『MUSIC MOUNTAIN 1981』もオンな名録音だったものの、惜しむらくはオーディエンス・ノイズが大きかった(その分、当時の熱狂をリアルに感じられもしましたが)。ところが、今回の新マスターは極太な芯がオンに轟きながら、ディテールを隠す大騒ぎがない。正確に言いますと熱狂声も鋳込まれてはいるのですが、それが妙に遠く、演奏音や歌声の方が遙かに近く、力強い。しかも、それだけパワフルであっても爆音にはならないという安定感まで兼ね備えているのです。『MUSIC MOUNTAIN 1981』をご体験の方なら、あの録音から観客の絶叫を遠ざけることが出来たならどれほど素晴らしいかを想像できるのではないでしょうか。本作は、それを実際の音で体現してくれるのです! 【燃え上がるランディのギターと絶好調のバンド】 そのサウンドで描かれるのは、『TRIBUTE』の本生100%実体験とでも言えるフルショウ。もちろん、『TRIBUTE』とは別コンサートなのですが、かの名盤のメインとなったクリーヴランド公演は本作の約3ヶ月前であり、「Suicide Solution」が採用されたモントリオール公演は本作のわずか11日前。ランディの奏でる旋律は触れたら壊れそうなほど繊細であり、それと同時にスタジオ録音とは比較にならないほど荒々しく猛る。『MUSIC MOUNTAIN 1981』で体験してきた演奏ではありますが、それを周囲の喧噪に邪魔されず、目の前感覚で浴びられる。そして、そんなランディを側らに置いた御大オジー・オズボーンも絶好調。常に不安定なシンガーの代名詞と言われるオジーですが、それを裏返せば良い時は良い。本作はその見本のようなショウであり、音を外すこともほとんどなく、ハイも危なげなく伸びるのです。あまりに素晴らしいギターサウンドに書き損じていましたが、本作はドラムも凄い。トミーの硬質なアタック音がクッキリと感じられ、これまた間近感たっぷり。リンゼイも個性が分かるほどの演奏はしていないものの、オリジナルのフレーズはしっかりと再現しており、美しいシンセもキラキラと降り注ぎ、ドラマティシズムの権化だった1981年のショウをたっぷりと味わわせてくれるのです。40年近くが経って新たな録音が登場するだけでも驚異的ですが、その中身はそれどころではなかった。既発とディフマスター。驚異的高音質。初登場音源。新年早々にして、おそらく今年一番のタイトルとなること必至の衝撃の大必聴盤! Live at Music Mountain, South Fallsburg, NY, USA 8th August 1981 TRULY PERFECT SOUND (65:14) 1. Carmina Burana 2. I Don't Know 3. Crazy Train 4. Believer 5. Mr. Crowley 6. Flying High Again 7. Revelation (Mother Earth) 8. Steal Away (The Night) 9. Drum Solo ★2:47 - 3:00 既発イコライズして補填 10. Suicide Solution 11. Guitar Solo 12. Iron Man 13. Children Of The Grave 14. Paranoid Ozzy Osbourne - Vocal Randy Rhoads - Guitar Rudy Sarzo - Bass Tommy Aldridge - Drums Lindsey Bridgewater - Keyboards