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Rolling Stones ローリング・ストーンズ/NY,USA 6.22.1975 Remastered

都合6夜連続にて行われたローリング・ストーンズ1975年のマディソン・スクエア・ガーデン。その中でも6月22日の公演はエリック・クラプトンが飛び入りした日として昔から有名です。その模様を捉えたオーディエンス録音は二種類存在しますが、今から十年前に登場したのが「recorder 2」。それはかの名手、ジョー・マロニーによって録音されたものであり、彼らしいモノラルのクリアネスが冴え渡った音質ゆえに多くのアイテムを輩出した名音源でした。ところがこの夏、マロニーから直接マスターテープを借り受けてマニアにはおなじみKrw_coが最新の技術にてデジタルにトランスファーさせた新たなバージョンが登場したのです。最初に触れたように、マロニー音源が登場したのは今から十年前。しかし2019年の最新テクノロジーを使ってマスターから丁寧にトランスファーされたニューバージョンのアッパー感は素晴らしいものがある。十年前のバージョンと比べて音の鮮度や透明感がはっきり増しており、それはまるで最後にまとわりついていた薄皮がようやく取れてくれたかのよう。実にスッキリとしていて、なおかつナチュラルでクリアー。十年前にリリースされた過去のアイテムは大なり小なりイコライズが施されており、中には低音が響き気味に仕上げられていたものまであった。しかしKrw_coが音源本来の持ち味を極限まで引き出してくれた結果、見事なアッパー版へと生まれ変わったのです。そうして今年の夏に登場したニューバージョンを活かすべく、今回は音質そのものには一切手を加えていません。これは当たり前というもの。せっかくナチュラルで鮮度が向上しているものを活かさずにどうすると言うのでしょう。むしろ今回のリリースに当たって重点を置いたのは、狂っていたピッチのアジャストを筆頭として、ビンテージ・オーディエンス特有な粗のみられる箇所を微調整しただけに留まっています。それほどまでに今回のバージョンは優れていた。本音源、最大の欠点と言えばいくつかの演奏中に生じてしまったカットでしょう。一番有名な「You Gotta Move」のリプライズ箇所に関しては、「recorder 1」を音質調整した上で補填にありがちな別音源の違和感のないなめらかな編集でつなげました。これも過去のアイテムの時点から当たり前なアジャスト手法ですが、何より「recorder 2」と音質の傾向が似ていたことがラッキーだったように思えます。これは「Brown Sugar」のイントロにも当てはまることですが、その部分に関してもきっちりアジャスト。そして「Midnight Rambler」の終盤に生じた微弱なカットに関してはクロスフェイド処理にてまったく気にならない状態へと仕上げました。何かとクラプトン飛び入りに注目の集まりがちな一夜ではありますが、この日は6夜連続で行われたMSG公演の初日であり、大都市になると気合の入るストーンズのジレンマが遺憾なく発揮されたステージでもあります。中でも「All Down The Line」はキースのギターの音が相当にオンなバランスで捉えられており、彼のカッティングが冴えまくる中でミックが絶叫する様はこれぞ1975年。このように本ツアーではショー序盤でミックを中心としてハイパーな演奏が繰り広げられるのは当たり前の光景となっていますが、この日は「Ain't Too Proud To Beg」のような曲でも相当にぶっ飛んだ演奏が聞かれるのがMSGでのステージらしいところかと。またこの日は「Brown Sugar」の出だしでミックの声が出なかったり、あるいはキースの弾いた「It's Only Rock'n Roll」のイントロがペラペラな音で鳴ってしまったりと、連続公演の初日にありがちなPAの乱調ぶりも捉えられており、それ故に目玉であるアンコールの「Sympathy For The Devil」でクラプトンがリードを弾き始めた際にも音が思いのほかペラペラ。それでもなおスローハンド奏法全開なフレーズを演奏の5分台から聞かせてくれるのがお見事。もっともこの日の「Sympathy~」自体が例のPAトラブルに苛まれた上、クラプトンに弾かせる分キースがベースに回ったという変則フォーメーションが裏目に出てグチャグチャな調子で演奏が始まってしまうのも今となってはご愛敬。ストーンズ・サウンドの要たるキースのリズムギターがなくなると、こうもバンドが乱れてしまうという実例もジョー・マロニーが記録してくれたと言えるでしょう。そうした乱れもまた75年らしいところであり、それでもなおワイルドに突き進んでしまうストーンズの様子も最高に楽しめてしまう優良オーディンス・アルバム。とにかくナチュラルでクリアーな聞き心地は抜群。そしてマロニー自身も証言しているように、この日の「Star Star」のようなハイパーな名演アリのクラプトン登場もアリという伝説の一日の新たな決定版! Live at Madison Square Garden, New York City, NY, USA 22nd June 1975 PERFECT SOUND(リマスター・メモ)ピッチ修正 位相修正 左右の帯域調整 片chの音切れも可能な限り修正 欠落部補填(一部クロスフェード対応) Disc 1 (71:17) 01. Fanfare For The Common Man 02. Honky Tonk Women 03. All Down The Line 04. If You Can't Rock Me 05. Get Off Of My Cloud 06. Star Star 07. Gimme Shelter 08. Ain't Too Proud To Beg 09. You Gotta Move★エンディング付近曲中カット補填 10. You Can't Always Get What You Want 11. Band Introductions 12. Happy 13. Tumbling Dice 14. It's Only Rock 'n Roll 曲間カットを補填 15 Doo Doo Doo Doo Doo Disc 2 (73:11) 01. Fingerprint File 02. Angie 03. Wild Horses 04. That's Life 05. Outa Space 06. Brown Sugar 出だしカット補填 07. Midnight Rambler 終盤曲中カットをクロスフェード処理 08. Rip This Joint 09. Street Fighting Man 10. Jumping Jack Flash 11. Sympathy For The Devil (★with Eric Clapton) 12. Closing Mick Jagger - lead vocals, harmonica Keith Richards - guitar lead and backing vocals Charlie Watts - drums Ronnie Wood - guitar, backing vocals Bill Wyman - bass guitar Billy Preston - keyboards, backing vocals Ollie E. Brown - percussion, backing vocals Special Guest: Eric Clapton - guitar

Rolling Stones ローリング・ストーンズ/NY,USA 6.22.1975 Remastered

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