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Kiss キッス/New Zealand 1980

“エース・フレーリー最後の夜”を伝える伝説的な名録音がブラッシュ・アップ。2CDで登場です。「エースの最後」は1980年と2002年があるわけですが、本作は前者。「1980年12月3日オークランド公演」のステレオ・サウンドボード録音です。エース最後のツアーは、さまざまな意味でKISS史上に残る極めて珍しいツアーでもありました。まずは、その全景から振り返ってみましょう。《5月20日『UNMASKED』発売》・7月25日:ウォームアップ・ショウ・8月29日-10月13日:欧州(29公演)・11月8日-12月3日:オセアニア(11公演)←★ココ★《エース・フレーリー離脱》 【唯一無二の夜を捉えた伝説的サウンドボードの最高峰盤】これが“UNMASKED TOUR”の全体像。エースの最後となっただけでなく、エリック・カーにとってはデビュー・ツアーであり、(ウォームアップのニューヨーク1公演以外)主戦場である北米で演奏しないのも初めての事なら、南半球へ進出するのも初。まさに時代が入れ替わろうとしていたターニング・ポイントだったのです。そして、本作のオークランド公演はその千秋楽となるコンサートだったのです。そんなショウを記録した本作は、衝撃的な超リアル・サウンドボード。ひと口にライン録音と言っても個性はさまざまですが、本作はいわゆる卓直結系。FM放送や公式盤のように「会場ムードを再現」するような演出はまるでなく、大歓声も遠ければ、芯も丸出しでミックスもラフ。音楽作品として創り上げられた音ではなく、「生のKISS」がそっくりそのままスピーカーから吹き出すタイプです。もちろん、これは公式盤より劣っているわけではなく、マニアにとっては真逆。一般には「ライヴアルバウとはなんぞや?」等と考えて聴くことはないわけですが、マニアは音源を目的別に聞き分ける。現場体験の臨場感を求めるなら極上オーディエンス録音に手を伸ばし、生演奏の凄みを味わいたいなら未加工の卓直結サウンドボード。本作は、その後者であり、最高の部類なのです。実際その生々しさとド密着感は公式サウンドボードでは味わえないもの。ステージで鳴っている楽器の存在感まで超リアルで飛び出し、エコーやエフェクトも家庭再生ではなく現場PA用の極少なものだけ。コンサート客席の疑似体験には向きませんが、4人の生演奏がズカズカと土足で脳みそに上がり込んでくるシンクロ感は作られたライヴアルバムとは次元が違うのです。そんな録音は古くからマニアに伝説サウンドボードとして愛されていましたが、本作は最新マスタリングでブラッシュ・アップしたもの。もちろん、本生・無演出が音源の魅力ですから豪快に加工してしまっては台無し。そうではなく、本来の魅力をさらに鮮やかに味わえるように注力しました。具体的に言いますと、現代の家庭用オーディオ・システムに合わせてディテールをさらに細かく、ビビッドに感じられるように調整。立ち上がりは一層鋭くても耳に痛くなるようなことはなく、余韻はナチュラルなまま艶やかに。それでいて無音は漆黒の闇の深さを実現。さらに「God Of Thunder」で発生していた音飛びもシームレスに楽しめるように整えました。1音1音の立体感をしっかりと感じられる事で、アンサンブルも重なり合いつつ混じり合わないクリアなサウンドで楽しめるようになったのです。 【デトロイトに次いでKISSの命運を左右したオセアニアの大熱演】そんなサウンドで描かれるのは、エース最後のフルショウ。セットは“UNMASKED TOUR”の基本通りではありますが、このツアー自体が貴重でもありますので、ここで整理しておきましょう。 ・KISS:Cold Gin/Strutter/Firehouse/Black Diamond・DRESSED TO KILL:Rock And Roll All Nite・DESTROYER:Detroit Rock City/God Of Thunder/Shout It Out Loud/King Of the Night Time World・ROCK AND ROLL OVER:Calling Dr. Love・LOVE GUN:Love Gun ・ACE FREHLEY:New York Groove・DYNASTY:2000 Man/I Was Made For Lovin' You・UNMASKED:Shandi/Talk To Me/Is That You? ……と、このようになっています。ズラリと並んだ70年代の大代表曲はお馴染みなようでありつつ、その後15年ほど封印される「King Of the Night Time World」「2000 Man」が美味しい。もちろん、エースの「New York Groove」や貴重な『UNMASKED』ナンバーも必聴。「Shandi」もその後15年間、「Talk To Me」も21年間封印されてしまう曲ですし、「Is That You?」に至っては37年後の“KISS KRUISE 2017”くらいしか記録がないレア曲です。そして、そのセットを綴る熱演こそが圧倒的。ワールド・ツアー最終日だからこその開放感も感じられますが、それだけではない。当時は『UNMASKED』が主戦場アメリカや日本で大苦戦を強いられていましたが、それと反比例するように他国では人気絶頂。特にオセアニアでは「史上最も華々しいツアー」と言われるほどの大成功。本作は大歓声が遠いタイプのサウンドボードにも関わらず、その苛烈なノリと凄まじい声援が手に取る様に伝わってくる。もちろん、そんな大歓待にKISSが燃えないわけがない。無名時代の彼らを一躍飛躍させたのはデトロイトでしたが、ドン底を支え、更なる生命力を与えたのはオセアニアだった。それを現実の熱演で思い知らされるライヴアルバムなのです。そんなフルショウだけでもお腹いっぱいですが、本作にはさらに美味しいボーナス・トラック「Partners In Crime」も追加収録。オリジナルはベスト盤『KILLERS』ですが、これは1989年のシングル『Forever』に収録されていたリミックス・バージョンです。“エース最後の夜”を語り継いできた伝説の極上サウンドボード。それを最新マスタリングで磨き込んだ最高峰更新アルバムです。単に珍しいのではなく、クオリティも圧倒的で、その熱演ぶりは苛烈を極める。歴史的に重要なだけでなく、音楽的にも飛びっきりの大傑作ライヴアルバム。 Live at Western Springs Stadium, Auckland, New Zealand 3rd December 1980 STEREO SBD Disc 1(46:57) 1. Intro 2. Detroit Rock City 3. Cold Gin 4. Strutter 5. Shandi 6. Calling Dr. Love 7. Firehouse 8. Talk To Me 9. Is That You? 10. 2000 Man 11. Guitar Solo 12. I Was Made For Loving You Disc 2(48:36) 1. New York Groove 2. Love Gun 3. Bass Solo 4. God Of Thunder 5. Drum Solo 6. God Of Thunder(reprise) 7. Rock And Roll All Nite 8. Shout It Out Loud 9. King Of The Night Time World 10. Black Diamond Bonus Track 11. Partners In Crime (1989 Remix) STEREO SOUNDBOARD RECORDING Paul Stanley - Guitar, Vocal Gene Simmons - Bass, Vocal Ace Frehley - Guitar Eric Carr - Drums, Vocal

Kiss キッス/New Zealand 1980

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