ボブ・ディランがフォーク時代に生み出した最高傑作「THE FREEWHEELIN’ BOB DYLAN」はリリース時に内容の変更が起きたことがマニアには有名なアルバムでもあります。最初は1963年の4月に発売される予定でしたが、急遽追加の録音を行い、土壇場で内容が差し替えられた形で5月末に発売となったのです。それが長年に渡って我々が親しんできた「FREEWHEELIN’」でしょう。ところが一度アルバムが完成していましたので、4月の段階でホワイト・レーベルのプロモーション盤がラジオ局などへ送る目的からプレスされています。結果として市場に出回る前にアルバムの内容は差し替えられたのですが、そのような形で当初の「FREEWHEELIN’」アルバムもまた後生に残される形となりました。もちろん一般発売されない段階での配布、しかも内容の変更にともなって回収となってしまいましたので、今やこのプロモ盤はメガレア・アイテムとしてファンにとって伝説のバージョンとなりました。曲が差し替えられる前のバージョンに収録されていた曲はどれもそのプロモ盤からのコピーという形でLPアイテムに収録されてきましたが、現在に至るまでプロモ盤全体を収録したアイテムは皆無でした。しかし近年、そのメガレア・プロモ盤を丁寧にマニアが収録してみせたバージョンがファンの間で出回っていたのです。本盤は「THE FREEWHEELIN’ BOB DYLAN」のプロモーションディスクのステレオ盤より収録。ディランの数あるアイテムの中でも最高峰のウルトラ・レア・アイテムを音盤化。こちらはディランの数あるアイテムの中でも最高峰のウルトラ・レア・アイテムとなっています。過去にマニアがオリジナルのプロモ盤からの収録を試みたのですが、こちらはモノ盤と違い程度の良いコンディションの盤が見つからなかった(元はと言えば回収されたプロモ盤です)ことから、スクラッチノイズを抑えることに苦労した様子が伺えます。確かにこのプロモ盤でしか聞くことが出来ない「Rocks And Gravel」や「Talking John Birch Paranoid Blues」をステレオ・ミックスで聴くことが出来るのは魅力的。内容がまるで違うプロモ・バージョンのステレオ・ミックスが味わえるレア音源です。 Test pressings and promotional albums for radio station, Columbia CS 8786 (stereo) April 1963(45:24) 1. Blowin' In The Wind 2. Rocks And Gravel (solid road) 3. Let Me Die In My Footsteps 4. Down The Highway 5. Bob Dylan's Blues 6. A Hard Rain's A-Gonna Fall 7. Don't Think Twice, It's All Right 8. Rambling, Gambling Willie 9. Oxford Town 10. Corrina, Corrina 11. Talking John Birch Paranoid Blues 12. Honey, Just Allow Me One More Chance 13. I Shall Be Free