大全盛期MEGADETHの日本公演、それも関係者流出のスーパーリアル・サウンドボード! 本作に収められているのは、 “YOUTHANASIA JAPANESE TOUR 1995”の「5月29日神奈川県民ホール公演」。海外の音源マニアサイトでも「すべての日本公演でもダントツ!」と評される超極上音源です。それもそのはず、本作は関係者が卓録音したステレオ・サウンドボード音源に、アンビエント・マイクによる大歓声がミックスされたもの。その生々しさゆえ、世界的には「極上の客席録音」とされていますが、海外マニアはこうした流出事情を知らないのですから仕方がありません。普通なら「せっかくの宅録サウンドボードなのですから、そのまま出してくれれば……」と思うところですが、実際に聴いてみると本作の“サウンドボード&大歓声”のタッグは超強力です。まず、サウンドボードのバンド・アンサンブルからして、全盛期パワー全開。ニック・メンザの前ノリビート、マーティ・フリードマンの演歌メロディはもちろんのこと、この2人だからこその切れ味もバツグン。その上、新作「YOUTHANASIA」を全米4位に送り込んだばか りでノリにノった勢いに溢れているのです。普段では分かりづらい「A Tout Le Monde」の細かいエフェクトの切り替えまでビビッドなダイレクト・サウンドが本当に素晴らしい……。そこに、日本の大歓声が乗る。これがまた凄い。なにしろ、前作「COUNTDOWN TO EXTINCTION」では、武道館公演まで予定されながら土壇場でキャンセルになってしまった。それから3年、一時は解散説まで飛び出した MEGADETHが満を持して再訪したのですから、開演前からブチ切れ寸前の凄まじい大熱狂が渦巻いているのです。オープニング「Skin O My Teeth」での「来たぜぇ!」の大歓声、いや悲鳴は鳥肌が立つほど。ちょっとしたブレイクでも歓声の津波が何度も何度も押し寄せる。その後の 「Hanger 18」や「こんばんは横浜。ようこそショウへ。どうもありがと。これは1986からです」という流暢な日本語MCに導かれた「Wake Up Dead」……耳タコなお馴染み曲のはずなのに、聴いたこともない大スペクタクル・バージョンになっている。全員が忙しく楽器を操り、ポジションを守る MEGADETHですから、そうそう煽りが入るわけでもないのにここまでの大波……凄い。この空前絶後なライヴを目の当たりにした関係者が、オーディエン ス・ノイズを被せたくなったのも無理はない。いや、よくぞミックスしてくれた!ショウは「RUST IN PEACE」「COUNTDOWN TO EXTINCTION」「YOUTHANASIA」の“正統派メタル三部作”を軸にたっぷりと聴かせてくれます。近年ではなかなか聴けない 「Reckoning Day」「Train Of Consepuences」「The Killing Road」といった「YOUTHANASIA」の曲がなんとも良い。アルバムではミドルテンポの連続に不安も感じましたが、緩急の効いたライヴでは魅力も数倍増。巧いプレイヤーによって切れ味鋭く蘇った初期のスラッシュソングと交える事で、泣きのメロディがギラギラと輝くようです。「Train Of Consepuences」イントロに追加されたベースジャムの格好良さと言ったら……これが全盛期のパワーってものなのか…………。さらに極めつけは日本盤ボーナストラックだった「Crown of Worms」! 海外マニアは、この1曲だけのために本作を手に入れようとするくらいの超レア曲なのですが、しかも、これが初演なのです。スタジオテイクからボーナスとはとても思えないほどカッコ良い曲でしたが、その切れ味がハネ上がっている。いやはや、ノリにノっているミュージシャンは、何をしても凄く なるんですねぇ。デイヴ・ムステインが「お前たち……っっっ最高だぜぇ!」と叫んで幕を閉じる本作。次作「CRYPTIC WRITINGS」では、1枚のアルバムで二度も来日し、地方まで絨毯ツアーを敢行するMEGADETH。YNGWIE MALMSTEEN、MR. BIGと並ぶほどの日本人気を決定づけたのは、まさにこの“YOUTHANASIA JAPANESE TOUR 1995”でした。その後も何度も来日し、今またLOUDPARKのトリとして日本へ戻ってくるMEGADETH。その都度、素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれましたが、これほど“調子に乗ってる”彼らはありません。その絶頂パフォーマンスをサウンドボードで、歴史的な人気をアンビエント・メイクで捉えきったMEGADETH屈指の大名盤です。彼らを愛する方は当然無論、「MEGADETHってバンドを聴いてみようかな」という方にさえお薦めしたい。オフィシャルのスタジオアルバムよりも先に聴いても十分に魅力的で、「こんなに人気があったんだ」と驚かれることでしょう。これほどの大傑作ライヴ・アルバムが闇に埋もれている……そんなこと許すわけにはいきません。 Live at Kanagawa Kenmin Hall, Yokohama, Japan 29th May 1995 STEREO SBD(Ambient Mix) Disc 1 1. Intro 2. Skin O My Teeth 3. Hangar 18 4. Wake Up Dead 5. Reckoning Day 6. This Was My Life 7. Countdown To Extinction 8. Angry Again 9. Foreclosure Of A Dream 10. Guitar Solo / A Tout Le Monde 11. In My Darkest Hour 12. Train Of Consequences 13. The Killing Road Disc 2 1. Tornado Of Souls 2. Guitar Solo 3. Holy Wars... The Punishment Due 4. Sweating Bullets 5. Mechanix 6. Symphony Of Destruction 7. Peace Sells 8. Anarchy In The UK / Band Intro. 9. Crown Of Worms 10. Anarchy In The UK Dave Mustaine - Guitar & Vocals David Ellefson - Bass & Vocal Marty Friedman - Guitar & Vocals Nick Menza - Drums